今回は、1980年代のブルガリア陸軍防寒空挺迷彩ジャケットを分析します。
ブルガリア軍伝統の迷彩パターンが魅力ですね。
また、独特のライナーも付属していました。
中古品ですが、程度は良好ですよ!
目次
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1 ブルガリア陸軍防寒空挺迷彩ジャケット(ライナー付)とは?
特殊な装備を支給されることの多い空挺部隊。
ブルガリア軍も各国と同様、独特の装備を支給していますね。
今回のモデルは、その中でも空挺部隊専用の防寒迷彩ジャケットになります。
必要最小限の装備で敵陣に降り立ち、各種作戦を遂行するための、特殊なデザインなのが、とても興味深い一品です。
面白いことに伝統の迷彩パターンを採用しながらも、色調がグリーンベースになっていますよ。
冬用装備としては珍しい配色ですね。
さてさて、それはどんな防寒空挺迷彩ジャケットなのでしょうか?
今回は、ブルガリア軍装備マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 空挺迷彩ジャケットの全体及び細部写真
前面
パラウイングパッチに空挺のプライドを感じますね。
でも、野戦では目立ちそうです…😓
襟はフランス等のスモックのようにスタンドカラーです。
背面
腰にゴムが内臓されていますよ。
(東欧軍の装備に多いデザインですね。)
前面裏側
前合わせは、ダットファスナーとジッパーです。
(中央の胸内ポケットに注意)
背面裏側
ほぼ全面にライニングが用意されています。
英軍風に言うとフルラインでしょうか?
裏側からの袖口
内ポケット
ジッパーで開閉
タグ表側
このマークを覚えておきましょう。
タグ裏側
うーん読めません。
不勉強で申し訳ありません。
ジッパープルタブ
刻印等はありません。
ジッパー生地と共にダークブラウンですね。
パラウイングと右胸ポケット
フラップ付きのスラッシュポケット
ダットファスナーで開閉
左胸ポケットと袖ポケット
胸ポケットは、AK系のマガジンパウチ(弾倉入れ)でしょうか?
マジックテープで開閉
袖ポケットはジッパーで開閉
(表面にペンポケット付き)
腰のスラッシュポケット
使いやすい場所にありますよ。
角度も計算されてますね。
腰背面ポケット
ジッパーで開閉
プルタブがヒョウタンみたいになっていますよ。
(各ポケットもそうですね。なんか可愛いです。)
こんな風に左右に入口があって、中は通じています。
珍しいデザインです。
裾にはドローコードを装備
ヨーロッパ物の定番ですね。
左袖にも小さなポケットあり。
ファーストエイドドレッシング入れでしょうか?
マジックテープで開閉
袖口はマチ付きで、ダットファスナーとジッパーで開閉
エポレット
短いタイプです
襟の後部にジッパーがあり、中にダークブルーグレイの簡易フード装備
ナイロン製
一応フード用ドローコードもあります。
ここは同じ迷彩のフードが良かったのでは?
(使うことは無いのかもしれませんが…。)
ライナー
分厚いですが、軽量です。
ちゃんと襟とジッパーがついていて、単体でも着用可能!
側面にはマホガニーブラウンのニットを装備 体にフィットします。
プラスティックのジッパー
複雑な挿入口
ライナー装着時
もこもこです。
ライナーの襟は折り返すことで、タートルネックになります。
これで寒い冬でも安心!
勿論、立てることもできます。
今回のライナーは、奇跡的にジャケットと迷彩色調が同じです。
ライナーに縫い付けられたタグ
本来支給されたら外すものでしょうか?
手書きのシリアルナンバー的表記
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3 その特徴とは?
迷彩は、ライトグリーンをベースに、マホガニーブラウン、ダークグリーンを用いて、破片(スプリンター)のようなパターンを描いています。
しかもベース色の部分には、ダークグリーンの縦波線を描いていますね。
これはブルガリア軍伝統の迷彩で、原型は第二次大戦中のドイツ空軍空挺迷彩スモックとされています。
ただし、以前紹介した同じくブルガリア軍の迷彩シャツと比べると、ベースとなる色調が全く違っていました。
前回分析した迷彩シャツ
今回のモデル
これだけで迷彩の印象が全く変わりますね。
また、迷彩生地はコットンと化繊の混紡で、独特の防風織されていますね。
分厚いライナーと合わせることによって、高い防寒性能を発揮します。
デザインは、胸ポケット×3、腰ポケット×2、背面裾大型ポケット、袖ポケット×2、内ポケットで、左胸ポケットはマガジンパウチを、右袖ポケットはファーストエイドドレッシング入れのようです。
面白いのは、背面裾の大型ポケットで、左右の腰にジッパーがあり、開くと一つの大きなポケットになっています。
(ローデシア軍でも同じような装備がありましたね。)
腰にはゴムは内臓、ドローコードはありません。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、上質な仕立てです。
4 製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1980年代
・製造場所 ブルガリア
・契約会社 ブルガリア
・製造会社 〃
・材 質 コットン
アクリル(推定)
ナイロン
・表記サイズ 不明
・各部のサイズ(平置)
着丈 約84センチ
肩幅 約47センチ
身幅 約56センチ
袖丈 約60センチ
・状 態 中古極上品
・官民区分 官給品
・入手方法 ヤフオク
・入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
写真を撮ったり着てみたりすると、このジャケットが本当に兵士の為に作られていることがよくわかります。
ベースの色調が暗くなったのでフィールドでどんな見え方をするのでしょう?
これも日本のフィールドで効果を確かめたいですね。
冬場の無雪地帯におけるサバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測、キャンプなどに使用できそうですね。
この色目なら、ファッションアイテムとしても使えそうですよ。
(個性的な迷彩なので、映えるかもしれませんね。)
ただし、ライナーを装着して着用すると、モコモコになって動きづらいです。
(あとシルエットが丸くなります。)
残念ながら日本でも数少ないブルガリア軍装備。
その中でもさらに少ない空挺装備なので、このモデルも入手困難品と言えます。
やはり大手ショップよりはオークション(できれば海外の)やネットショップで見掛けることが多いですね。
探しているあなたは、ぜひネット系を覗いてみてください。
今回は、ブルガリアの珍しい空挺防寒迷彩ジャケットを分析しました。
いやー軍装品って本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20211107更新)
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参考:その他のブルガリア軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
ブルガリア軍スプリンター迷彩の原型となった迷彩に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
(この記事は、2019年4月に掲載したものに、加筆・修正を加えたものです。)
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