こんにちは!
今回は、迷彩生地や各パーツはベルギー製なのですが、どこの国の迷彩服か特定できないスモックを分析します。
もし特定できる方がいらしたら、ぜひ教えていただきたいです。
目次
- 1 国籍不明ベルギー型空挺迷彩スモック①(ブラッシュパターン)とは?
- 2 国籍不明ベルギー型空挺迷彩スモック①(ブラッシュパターン)の全体及び細部写真
- 3 国籍不明ベルギー型空挺迷彩スモック①(ブラッシュパターン)の特徴とは?
- 4 国籍不明ベルギー型空挺迷彩スモック①(ブラッシュパターン)の製造とサイズのデータ
- 5 国籍不明ベルギー型空挺迷彩スモック①(ブラッシュパターン)まとめ
スポンサーリンク
スポンサーリンク
1 国籍不明ベルギー型空挺迷彩スモック①(ブラッシュパターン)とは?
このスモックは、ネットオークションで入手しました。
出品者の説明ではベルギー軍ということでしたが、疑問点がいくつもあったので特定はできませんでした。
もしかしたら、こんなバージョンもあったかもしれませんが…。
どんなスモックなのでしょうか?
早速、確認していきましょう!
2 国籍不明ベルギー型空挺迷彩スモック①(ブラッシュパターン)の全体及び細部写真
前面 迷彩生地は、1950年代のベルギー軍用ですね。
下部のテイルピース用ダットファスナーが目立ちます。
背面 テイルピースが裾を飛び出しているのは、ベルギー軍スモックによく見られる特徴です。
前面裏側 イギリス軍デニソンスモックのデザインを基に製造されていますね。
背面裏側
前合わせはジッパーのみです。
オリジナルデニソンスモックより、ジッパーが長いのもベルギー軍スモックの特徴ですね。
タグ
ブロードアロー(?)があるということは…イギリス連邦国の装備品でしょうか?
タグはスタンプで記されています。
同じ時代、ベルギー軍は、刺繍のタグでした。
サイズ表記方法もベルギー軍とは異なりますよ。
内ポケットも左右にあります。
裏側肩付近 肩まで裏地があります。
胸ポケット
1個のダットファスナーで開閉
下隅がカットされています。これは、1950年代のベルギー軍スモックにも見られる特徴です。
しかしポケットフラップは蒲鉾型で、あまり例がないですね。
腰ポケットも同様です。
裾のタブ
袖口 3個のボタンで調整
襟 ジッパーは頂部まであります。
ジッパー 引き手の刻印は「RITZ」 見かけないメーカーです。(美味しそう?)
テイルピース
エポレット テーパー付きで先端はラウンドです。
袖裏側の力布
裾裏側
脇の補強布と通気孔 通気孔は刺繍です。
ボタンは1950年代のベルギー官給品
ダットファスナーもベルギー軍に近いものですが、カラーがライトグリーンに塗られていました。
(殆ど剥がれていましたが。)
スポンサーリンク
スポンサーリンク
3 国籍不明ベルギー型空挺迷彩スモック①(ブラッシュパターン)の特徴とは?
まず迷彩ですが、ライトグリーンにダークブラウンとダークグリーンで雲形やブラッシュパターンを描いています。
でも以前分析した、ベルギー軍ブラッシュパターンとは異なるものでした。
ベルギー軍ブラッシュパターンスモックの記事はこちらです。⬇︎
今回のモデルに使用されている迷彩生地は、少数ですが1950年代のベルギー軍装備に見られるものです。
デザインは一見ベルギー風ですが、ポケットフラップの形はあまり見ないタイプですね。
その他の小さなパーツはベルギー軍のものも含まれていますよ。
特筆すべきはタグで、当時のベルギー軍のものとは表記方法が全く異なっています。
タグの中には上を向く矢印が記されていました。
これは、イギリス連邦国の所有を表すブロードアローと呼ばれるものなんですね。
…とするなら、これはベルギーが他国向けに製造したものではないでしょうか?
4 国籍不明ベルギー型空挺迷彩スモック①(ブラッシュパターン)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1954年
・製造場所 ベルギー
・契約会社 不明
・製造会社 〃
・材質 コットン
・表記サイズ 4
・各部のサイズ(平置)
着丈 約79センチ
肩幅 約58センチ
身幅 約74センチ
袖丈 約60センチ
・状態 中古良品
・官民区分 官給品と推定
・入手場所 ヤフオク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
5 国籍不明ベルギー型空挺迷彩スモック①(ブラッシュパターン)まとめ
チョコレートとフランダースの犬で有名なベルギーですが、じつは優秀な武器(主に小火器)を開発・輸出しています。
(映画「ジャッカルの日」でも、主人公がフランス大統領を暗殺するための特殊な武器の製作を依頼・購入したのもベルギーの闇会社でしたね。そんな環境にあるのでしょうか?)
また、現在のベルギーには、多種の迷彩服を製造し、他国へ輸出している有名なメーカーもあります。
今回のモデルは、そんなベルギーが他国からの注文を受けて、製造したスモックでしょうか?
或いは、ベルギー軍の特殊な作戦のために、スポット的に開発されたスモックなのでしょうか?
謎だらけのスモックです。
今後もサンプル入手と使用国の特定のための調査を継続していきます!
今回は、ベルギー産と思われる謎のスモックを分析しました。
次回は、トルコ軍の迷彩服を分析します。
お楽しみに!
スポンサーリンク
スポンサーリンク
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
スポンサーリンク
スポンサーリンク