今回は、1990年代の韓国陸軍迷彩フィールドジャケットを分析します。
フルカラーのフルパッチ仕様ですね!
この時期の第一線装備としては珍しいカラーリングです。
金属部品に腐食(?)はありますが、殆ど使用感のない極上品ですよ!
目次
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1 韓国陸軍迷彩フィールドジャケット(ウッドランド迷彩・カラーパッチ付き)とは?
例えばアメリカ軍のお話です。
第二次大戦や朝鮮戦争くらいまでは、概ね原色を用いたパッチ(ワッペン:階級章も含む)を使用していました。
これはどちらかというと、個人や部隊の識別が主な目的でしたね。
ところがベトナム戦争以降は、この状態が大きく様変わりしました。
ほとんどのパッチは、サブデュード(明度を抑えたもの)と呼ばれる、ブラックやグレイで構成された視認性の悪いカラーで製造されるようになりましたね。
(ロービジビリティー:低視認性と呼ばれる場合もあります。)
これは、一説には暗視装置(暗闇でも見通せる装置)や照準眼鏡(望遠鏡の照準器)の発達が原因とされています。
(確かに森林など自然の環境では、ホワイト、レッド、イエロー…などというカラーは目立ち過ぎますよね。)
その後には、戦闘服などの迷彩化が進んだことから、「目立たない衣類」というのは、世界的な流れでした。
ところが今回のモデルは、世界的な潮流に逆らった韓国陸軍の迷彩フィールドジャケットになります。
誇らしげに縫い付けられた原色パッチは少々場違いな感じもしますが、私のようなオールドコレクターには、どこか懐かしい感じがしましたよ!
さてさて、それはどんな迷彩フィールドジャケットなのでしょうか?
今回は、韓国軍装備マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
かなり派手な印象ですね。
でもネイムタグが迷彩です。😅
背面
ディスプレイミスでウエストと裾のドローコードを使用中です。😅
(特にウエストが絞られています。)
前面裏側
各種パッチは、ちゃんとミシンで縫い付けられていますね。
背面裏側
裏側のほぼ前面にOGのライニングがあります。
襟周りレイアウト
夜間戦闘時には胸のパッチから頭の位置が割り出せますね。
前合わせはジッパーとダットファスナーです。
タグ
1995年度契約品です。
エポレット
テーパーなしのクサビ型です。
胸ポケット
ダットファスナーで開閉
腰ポケット
こちらもダットファスナーで開閉
袖
強いテーパーが付いています。
袖口はマチ付きです。
ダットファスナーで開閉
背中にはアクションプリーツあり。
ここはM65フィールドジャケット風ですね。
ウエストのドローコード
裾のドローコード
前見頃裏側には、ライナー用の小ボタンあり。
ライニングは裾が開放式
これもM65フィールドジャケット風ですね。
シェルの生地はライトグレイ?
各部の仕立てを見ると、かなりいい加減というか手抜きが見て取れます。
ジッパー
刻印は「Rafael」?
空挺略章とネイムタグ
レンジャーパッチ
階級章
下士官でしょうか?
部隊パッチ
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3 その特徴とは?
迷彩は、ダークグレイの生地にタン、グリーン、ブラウン、ブラックを用いて、雲や葉のようなパターンを描いています。
一見アメリカ軍のウッドランドパターンに似ていますが、韓国オリジナルパターンです。
(でも参考にしているようですよ。似たパターンがありますね。)
やはり強い生物に擬態する弱い生物…といった印象ですね。
生地は、コットンとポリエステル混紡のサテンで、軽量ですが防風性能が高いです。
ほぼ裏側全体にライニングがあって、防風と保温に貢献していますよ。
また、専用のライナーが取り付けられるよう、ボタンが付いていますね。
デザインは、アメリカ軍M51フィールドジャケットをベースに、M65フィールドジャケットのテイストを加えています。
構成は、胸ポケット×2、腰ポケット×2で、内ポケットはありません。
襟、袖口はM51シリーズを、ライニングや背中のアクションプリーツはM65シリーズを参考にしています。
また、同じサイズではアメリカ軍の各種フィールドジャケットに比べて着丈が長いのも特徴ですね。
全体的な縫製は、やや不正確でかなりの手抜きも見られます。
強度も足りないようですね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1995年
製造場所 韓国
契約会社 韓国
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 4
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約81cm
肩幅 約48cm
身幅 約59cm
袖丈 約59cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 東京の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
原色の各種パッチは、せっかくの迷彩効果を減じてしまうものですが、こうやって形にするとなかなかカッコイイですね。
(アンバランスな感じが新鮮です。実戦で着てみたいとは思いませんが…😅)
思えばアメリ軍やイギリス軍では、1960年代から70年代にかけて、いわゆるサブデュード(英視認性)の各種パッチが標準となっていきましたね。
でも平均的にアジアや中東の国々は導入が遅れていました。
(お国柄というのもあったかもしれませんが…🤔)
流石に今日ではアジアの国々でも地味なパッチを支給しているようですよ。
勿論、韓国軍でも同じです。
さて今回のモデルは、現在でもオークションを主体に辛うじて入手できます。
でもフルカラー&フルパッチ付きモデル…は少ないですね。
もしかしたら希少なものかも!
実用よりはファッションまたは記念品的なコレクションアイテムと言えるかもしれませんね。
(軍装品マニアの中には、フルパッチの衣類のみを集めてらっしゃる方もいますね。)
目にする機会は少ないですが、韓国物に強いショップや、海外のオークションでは見つかるかもしれません。
アメリカ軍物が散乱している現在、個性を主張するあなたにはピッタリのフィールドジャケットかもしれませんよ。
探しているあなたは、諦めず手を尽くして捜索してみましょう!
(なお、このモデルも近日オークションに出品予定です。)
運よく入手したら、自分で洗濯するのではなく必ずクリーニングに出しましょう!
(雑に家庭用洗濯機で洗うと、方々が壊れるかもしれません。要注意ですね。)
今回は、フルカラーフルパッチの韓国陸軍迷彩フィールドジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に面白いですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20240418更新)
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参考:今回のモデルがコピーにしたアメリカ軍フィールドジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
他の韓国軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
https://www.military-spec-an.com/archive/category/🇰🇷韓国(South%20Korea)
各国軍の迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
真実の歴史についてのTweetです。
これに韓国語字幕つけて拡散してほしいです。どなた宜しくお願いしますm(._.)m https://t.co/ogx5YwevEa
— kaibutukun@$€¥☆🇯🇵 (@KaibutukunKing) 2022年1月22日
読んでいただき、ありがとうございました。
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