今回は、1970年代のスウェーデン陸軍タンカースジャケットを分析します。
戦車兵用なのですが、上下セパレートなのが特徴ですね。
スパルタンなデザインが素敵な一品です。
中古で欠品もありますが、殆ど使用感のない極上品ですよ!
目次
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1 スウェーデン陸軍タンカースジャケット(ダークグリーン単色)とは?
現在でこそ、強力なドイツ製レオパルドⅡ戦車を採用しているスウェーデン軍。
スウェーデン軍レオパルド
でもかつては、とてもユニークな国産戦車を開発・配備していました。
中でも通称「S戦車(Strv103)」はとても斬新かつ画期的でしたね。
砲塔を持たず、戦車砲は車体に固定、自動装填装置、姿勢制御可能な油圧サスペンションを装備し、エンジンはガスタービン、乗員は三名、前後進を同じ速度で走れるという、1960年台当時としては、とてつもないデザインと性能が特徴でした。
(陸上自衛隊61式戦車と同期です!)
スウェーデン軍「S戦車」
この時代のスウェーデン軍戦車兵は、やはり各国とは違う装備を身につけていましたよ。
多くの国は、戦車兵にはカバーオール(つなぎ)を支給していましたが、スウェーデン軍は陸上自衛隊と同様に、上下セパレートなのが特徴でしたね。
今回のモデルは、そんなスウェーデン軍戦車兵用のジャケット(タンカースジャケット)になります。
一般兵科用のM90スプリンター迷彩ジャケットとの共通点もありますね。
さてさて、それはどんなジャケットなのでしょうか?
今回は、スウェーデン軍装備マニアのみならず、ファッションリーダーのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
背面
前面裏側
やはりレスキューハーネス(白いテープ)が脇をカバーしていますね。
よく見ると、前見頃にもあります。
背面裏側
レスキューハーネスは、背中から股間を通して前見頃と繋がる設計です。
襟周りレイアウト
襟章
予め縫い付けられて支給されます。
前合わせはジッパーと最下部のボタンです。
(ボタンの方向に注意)
サイズタグ
官給品スタンプ
1974年度契約品です。
用途不明のループ生地
左右方向に開いています。
(両腕にもあります。)
各種コードを通すループでしょうか?
胸ポケット
ジッパーで開閉。
内部はグレイの生地。
腰ポケット
こちらもジッパーで開閉。
右袖ポケット
ミックテープで開閉
何故かポケットフラップは生地の色調が少々違っていますね。
ポケット本体のマジックテープは、両端のみ縫い付けられています。
この利点は?
腕のループ生地
左胸と同じものですね。
左袖ポケット
こちらはペン用ですね。
マジックテープで開閉。
やはりマジックテープは必要な箇所しか縫い付けられていないです。
袖
立体裁断でテーパー付き
肘には大面積の補強生地あり。
袖口(表と裏)
ボタンで開閉しますが、ボタンは内側に向いていますね。
これは使い勝手よりも、引っ掛かり防止を優先させたデザインです。
(前見頃下端のボタンもそうですね。)
肘の補強生地
レスキューハーネスは、とてもしっかり縫い付けられています。
背面のテイルピース
通常はループに引っ掛けられています。
このテイルピースは、裾前縁裏側にある左右4個のボタンで留めます。
テイルピースの使用方法
日本の褌みたいですね。
裏側にあるレスキューハーネスは、背面のジッパー付きポケットからハンドル部を出すことができます。
通常は、中央のダットファスナーで固定されていますよ。
左右裾には黒いゴムテープとボタンで絞ることができます。
前後にボタンがあります。
今回のモデルは、ドローコードが欠品でした。
ジッパーは上下から開くダブルジッパーです。
メーカーはヨーロッパ製品に多い「riri」
ジッパー差し込み口は、強化プラスティックで補強済み。
前合わせ下部のボタン
ODのプラスティック製
裾左右のサイズ調整用ボタン
小さくて表面が平らなODプラスティック製
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3 その特徴とは?
生地は、スウェーデン軍独特のダークグリーンに染められたコットンサテンで、とても緻密に編まれています。
(防風性能が高そうですね。)
一時期スウェーデン陸軍は、殆どの兵科の衣類をこの生地で統一していました。
(かなりの信頼を持っているようです。)
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2、腰ポケット×2、袖ポケット×2で、内ポケットはありません。
各国の戦車兵用スーツと同様に、レスキューハーネスが上半身主体に装備されています。
ただしセパレートのジャケットなので、股間にはでニソンスモックのようなテイルピースがあって、股間を通して止めることにより、ハーネスで身体を持ち上げることができます。
(テイルピースを留めるボタンは4個で、ピース自体も幅広タイプ!)
全体的な縫製は、とても正確かつ丁寧で、強度も十分ですね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1974年
製造場所 スウェーデン
契約会社 スウェーデン
製造会社 〃
材 質 コットン
ナイロン
表記サイズ 48C
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約72cm
肩幅 約45cm
身幅 約60cm
袖丈 約60cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 東京の専門店
入手難易度 2(やや困難)
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5 まとめ
各ポケットのデザインからでしょうか?
とてもスパルタンなイメージがありますね。
一説には1969年採用(つまりM69)とも言われていますね。
確かに1960年代採用とするなら、かなり先進的なデザインです。
袖口や前見頃のボタンは、慣れないと少々戸惑いますが、このデザインはファッション向けかもしれませんね。
独特のダークグリーン(ある意味、濃緑色?)は癖がありますが、インスタグラムやピンタレストには、ファッションのヒントがあるかもしれません。
また襟章は、糸を縫い付けられているため、簡単に取り外し可能です。
(気になる人は、外して保管しておきましょう!)
実用では、バイカー用にも向いているかも。
(ただしそのままでは、暖候期用ですね。寒候期用としては工夫が必要です。)
残念ながら大手通販サイトでの取り扱いは殆どありません。
入手は、やはりオークションやフリマが主体になりますが、幸いなことに国内のオークションに多数出品されていますよ。
本日(2023年3月16日)現在のスウェーデン軍タンカースジャケット&関連品の出品状況(一例)。⬇︎
送料無料が多いですね!
(専用フード付きや替えジッパーなど20件以上あり!)
あなたの懐事情と家族の指示を考慮して、入札してみましょう!
(入札前には、サイズ確認をお忘れなく!)
今回は、古いスウェーデン軍のタンカース(戦車兵)ジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20231125更新)
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読んでいただき、ありがとうございました。
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