こんにちは!
今回は、旧西ドイツ軍の防寒パーカーを分析します。
暖かくてミリタリーマニアならずとも一般的に大人気のパーカーですね。
でも、今回は貴重な初期型になります。
残念ポイントがありますが、稀少品ですよ!
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目次
- 1 旧西ドイツ陸軍防寒パーカー(初期型)とは?
- 2 旧西ドイツ陸軍防寒パーカー(初期型)の全体及び細部写真
- 3 旧西ドイツ陸軍防寒パーカー(初期型)その特徴とは?
- 4 旧西ドイツ陸軍防寒パーカー(初期型)製造とサイズのデータ
- 5 旧西ドイツ陸軍防寒パーカー(初期型)まとめ
1 旧西ドイツ陸軍防寒パーカー(初期型)とは?
あまり知られていませんが、ドイツの緯度は、そのほぼ全土が北海道より北にあります。
そのため夏は25℃を超えることは殆どありませんが、冬は−10℃くらいになるそうですね。
日本よりかなり気温が低く、冬はとても寒い所と言えます。
加えて冬が長いそうですね。
そのため必然的に高性能な各種防寒着が普及しているようです。
勿論、軍隊の防寒装備も優秀ですよ。
特に陸軍が支給した防寒パーカーは、とても暖かいことで知られています。
またフレック迷彩が採用された後、それまでのODパーカーが用途廃止になって民間業者に払い下げられると日本にも多量に輸入されて、マニアを狂喜乱舞させたことは記憶に新しい所です。
(勿論、誰も知らないと思いますが…。)
特に、東京の御徒町にある老舗SHOPでは、未使用品を安く販売していたことから、一時期ブームになりましたね。
(じつは今も売ってたりして…。)
おそらく、貴方もお持ちでしょう!
そのドイツ軍防寒パーカーですが、その多くは後期型なんですよね。
でも、じつは細部が違うモデルが存在していました。
それが今回のモデルです。
初期型は後期型とどう違うのでしょうか?
単なるマイナーチェンジという説もありますが、早速確認していきましょう!
(貴方もお手持ちの防寒パーカーと比べてみてください。)
2 旧西ドイツ陸軍防寒パーカー(初期型)の全体及び細部写真
前面
一見普通の防寒パーカーと変わりませんね。
背面
前面裏側(ライナー付き)
ライナーは後期型のようにボアではなくてキルトです。
(ボアのモデルもあったようです。)
背面裏側(ライナー付き)
前合わせはボタンと
タグ
エポレット
テーパー付きのクサビ型です。
胸ポケット
ボタンで開閉
ポケットの下には予備のボタンが!
これが初期型の特徴です。
左胸のネームタグ
腰ポケット
こちらもボタンで開閉
脇の通気孔
4個で金属のハトメ付き。
袖はタブとボタンで絞ることができます。
肘の補強生地も初期型の特徴ですね。
(後に廃止)
ライナーはフードの中まであります。
フードはドローコード付きです。
内ポケット
ボタンで開閉
ライナーを付けると二重袖になります。
裾のドローコードは先端がループ状になっていて、使用しない時は専用のボタンに引っ掛けておきます。
ライナーは脇と肘の内側は薄い生地でできています。
用途廃止のスタンプが押されていました。
前面裏側(ライナーなし。)
背面裏側(ライナーなし。)
袖口裏側
ライナー用ルーブと袖のボタン用力(ちから)ボタン
背中の部分は二重になっています。
おそらくナイロン製
ライナー前面裏側
ライナー背面裏側
ライナータグ
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3 旧西ドイツ陸軍防寒パーカー(初期型)その特徴とは?
シェルのカラーは、後期型が旧西ドイツ軍特有のやや明るいOD(オリーブドラブ)でしたが、今回のモデルはそれに比べるとやや暗い色調です。
生地はコットンサテンで変わりません。
デザインは、胸×2、腰×2のポケット+内ポケットで後期のデザインと変わりませんが、
・両胸ポケットの下に予備のボタン
・肘に小判型の補強生地
・ライナーがキルト
・ボタンが薄い平ボタン
という部分が後期型と違っていますね。
中でもボタンはとても割れやすく、今回のモデルでも外側に露出しているボタンは一部が破損しています。
(後期型では厚みのあるソロバンの駒型(円盤型)に変更されましたね。)
またライナーは後期型より軽量です。
でも寒い日に素肌に触れると、冷たいですね。この辺りは起毛させた後期型が優れているようです。
4 旧西ドイツ陸軍防寒パーカー(初期型)製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1962年
・製造場所 旧西ドイツ
・契約会社 旧西ドイツ
・製造会社 〃
・材質 コットン
ナイロン
・表記サイズ 174/104
(日本人のL〜XL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約83センチ
肩幅 約54センチ
身幅 約66センチ
袖丈 約61センチ
・状態 中古上品
(ボタンが一部破損)
・官民区分 官給品
・入手場所 愛知県の専門店
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5 旧西ドイツ陸軍防寒パーカー(初期型)まとめ
今回のモデルは、1960年代に開発された画期的な防寒パーカーでしたが、いくつかの不具合点があり、かつ量産に向いていませんでした。
そのため、後に不具合点を改良し、一部を省いた後期型(量産型)に切り替わりました。
ボタンの割れやすさを除けば、初期型の方がより実用に向いているような気がします。
例えるなら、初期型は「ガンダム」、後期型は「GM」と言ったと言った所でしょうか?
また、初期型は製造時期や製造会社によっては、よりグリーンの強いシェルカラーのモデルもあって興味が尽きませんね。
日本では、初期型の未使用品は見かけませんが、中古品が後期型に混じって同じ値段で販売されていますよ。
ある意味幸運かもしれませんね。
…とは言え、このモデル(初期型)も、コアなドイツ軍マニア以外は購入する必要もないようです。
肝心な時にボタンが壊れたら、台無しですものね。
ところで、貴方が持っているパーカーはどちらでしたか?
もし初期型だったら、早急にボタンを後期型用又は類似の色と大きさのボタンに換えておきましょう!
今回は、旧西ドイツ軍の希少な防寒パーカーを分析しました。
次回は、オーストラリアの迷彩服を分析します。
お楽しみに!
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参考:各国の防寒パーカーの記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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