今回は、2000年代のロシア軍デジタルフローラ迷彩のレインスーツを分析します。
陸上自衛隊における「戦闘雨具」に相当する装備ですね。
比較的新しい装備ですが、何故かあまり見かけません。
珍品かもしれませんよ?
今回もデッドストックです!
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目次
1 ロシア陸軍迷彩レインスーツ(デジタルフローラ)とは?
各国の兵士を悩ますものに、天気現象があります。
中でも降水現象は、場合によっては兵士の行動に大きな影響を与えて、思わぬ作戦の遅延を引き起こす場合があるようです。
特に寒候期の雨や雪は、容赦なく兵士の体温を奪いますね。
たとえ夏でも雨が装備に吸収されて重くなったり、弾薬や銃が濡れて問題になったりしますね。
そのため、各国ともいわゆるレインギア(雨衣、雨具)の開発に注力してきました。
1980年代には、通称ゴアテックスと呼ばれる防水浸透素材(雨は通さないけど、身体からの水蒸気は外へ排出する夢の素材)も開発されて、レインギアの開発に一層拍車がかかっていますね。
そんな中、ロシア軍も新たにレインスーツを開発しました。
それが今回のモデルです。
なかなかユニークなデザインとなっていますよ。
さてさて、それはどんなレインスーツなのでしょうか?
今回はロシア軍装備マニアのみならず、日本のフィールドでも効果的な迷彩雨具をお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
ジャケット
前面
背面
前面裏側
背面裏側
薄い生地なので、迷彩は裏側へかなり透けています。
前合わせは、ジッパー、マジックテープ、下端にダットファスナー付きです。
タグ
タグの裏
何か印字されていました。(上下逆かも…。)
フード
少々硬めの材質なので、現時点でフードは自立します。
エポレットには階級章取付け用のループが。
胸ポケット
ジッパーは垂直に、大きく開きます。
ポケット内の生地はメッシュですね。
袖ポケット
大きなマジックテープ付き。
袖口
マジックテープで開閉・調整
脇の下はジッパーで開放できます。
これで通気性を確保できますね。
前面裾
反射防止処理されたダットファスナーで開閉します。
ジッパーは上下から開くダブルジッパーです。
裾前面裏にあるドローコードとロック
ロックはストラップで生地に縫い付けられていますよ。
紛失防止でしょうか?
袖の補強生地
迷彩の効果でよくわかりませんね。
袖裏
脇のジッパー
内ポケット
ジッパーで開閉
迷彩生地とは違う生地です。
補修用の予備生地
トラウザース
前面
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはジッパーとマジックテープです。
タグ
右側面
左右にジッパーとマジックテープで開閉するタブがあり、大きく開放できます。
これは履きやすく脱ぎやすいですね。
腰のスラントポケット
膝のカーゴポケット
マジックテープで開閉。
二重のマチ付き。
カーゴポケット口後縁にはドローコードとロックが。
これでポケット口を絞れます。
裾
足首にはジッパーとダットファスナーで開閉するタブがあります。
また、ゴムも縫い付けられています。(写真の黒い部分)
滑り止めでしょうか?
ウエスト後部にもゴムが内蔵されています。
肘同様、膝の補強生地も迷彩でよくわかりませんね。
股間はひし形の裁断になっています。
サスペンダーはゴムのテープです。
使ってるうちに劣化しそうですね。
でもこのサスペンダーは、マジックテープでトラウザース内のループと連結されているので取り外し自由です。
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3 その特徴とは?
迷彩は、カーキの生地に、ダークグリーン、ブラウン、ブラックの小さな四角いダットで雲や葉のようなパターンを描いています。
遠目に見るとOD一色に見えるのが特徴ですね。
生地は、おそらくポリエステルと思われる化繊で、やや厚みがありしっかりしています。
でも防水浸透素材では無さそうです。
簡易的なレインスーツなのでしょうか?
デザインは、ジャケットがフード付き2ポケットですが、ポケットは大きく垂直に開きます。
(もしかしたら、ベスト型の装備装着を想定しているのかも。🤔)
トラウザースは、標準的なカーゴパンツスタイルで、一般的なデジタルフローラ迷彩のトラウザースと似ています。
左右の腰にスラントポケット、膝にカーゴポケットで取り外し式サスペンダーが付属しています。
全体的にスタイリッシュなデザインでカッコイイですが、生地が防水浸透素材でないのが解せませんね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 2000年
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 ポリエステル
表記サイズ 50-3
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
ジャケット
着丈 約70cm
肩幅 約49cm
身幅 約60cm
袖丈 約62cm
トラウザーズ
ウエスト 約45cm
着丈 約104cm
股上 約29cm
股下 約79cm
裾幅 約18cm
状 態 中古上品
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
今回のモデルは、一見防水浸透素材を使用しておらず、時代遅れのレインスーツという印象を受けました。
また迷彩パターンは最新ですが、この生地ならたとえ表面に撥水加工(水を弾く機能)を追加したとしても、効果は一時的なもののようです。
(生地の目が粗すぎますね。)
昨今装備の近代化に務め、著しい進化を遂げているロシア軍なので、何か独特の秘密があるのかもしれませんが…。
もしかしたら、簡易的な雨具なのでしょうか?
少々謎の部分がありますので、今後中古品(を見つけたら)購入して、機能を確かめてみたいですね。
しかし、残念ながらこのモデルも品薄です。
ネットSHOPでは、まず見かけません。
(或いは、東京御徒町の老舗SHOPでは販売されているのかもしれませんね。)
しかし日本でも効果的な迷彩なので、ぜひ入手して狩猟、野鳥観測、キャンプなどの屋外活動で使用してみては?
今回は、ロシア軍のデジタルフローラ迷彩のレインスーツを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240508更新)
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参考:他のロシア軍デジタルフローラ迷彩装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他ロシア軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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昨日研修先の鳥取市でキレイな虹を見ました。
これから良い事が起こりそうな気がしてウキウキです。
…という事で皆さんにもお裾分けです。
今日も頑張りすぎず頑張りましょう!
読んでいただき、ありがとうございました。😃
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