こんにちは!
今回は、アメリカ軍が初めて開発した砂漠専用迷彩服を分析します。
「チョコチップクッキー」という愛称で、湾岸戦争後に日本でも人気が出た迷彩服ですよ。
湾岸戦争を扱った、映画、アニメ、マンガには常連ですね。
今回もデッドストックです!
目次
- 1 アメリカ陸軍砂漠用迷彩ジャケット(チョコチップクッキー)とは?
- 2 アメリカ陸軍砂漠用迷彩ジャケット(チョコチップクッキー)の全体及び細部写真
- 3 アメリカ陸軍砂漠用迷彩ジャケット(チョコチップクッキー)の特徴とは?
- 4 アメリカ陸軍砂漠用迷彩ジャケット(チョコチップクッキー)の製造とサイズのデータ
- 5 アメリカ陸軍砂漠用迷彩ジャケット(チョコチップクッキー)まとめ
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1 アメリカ陸軍砂漠用迷彩ジャケット(チョコチップクッキー)とは?
1980年代にアメリカは、全軍(陸、海、空軍及び海兵隊)共通の迷彩である、画期的なウッドランド迷彩を開発・支給しました。
(凄いですね。当時のソ連には無理な装備でしたね。)
ちょうどその頃、中東で各国合同の、とある演習がありました。
アメリカ軍はその演習へ、自信満々にウッドランド迷彩服の空挺部隊を送り込んだのです。
ところが、他国の参加部隊からは大いなる嘲笑を受けました。
ウッドランド迷彩は、文字通り「森林地帯」で効果を最大限に発揮する迷彩だったのに対し、その演習場所は、砂漠に近い乾燥地域だったからなんですね。
例えば日本の鳥取砂丘をウッドランド迷彩で歩いていたとすると、目立つのは素人でも想像できますよね。
ウッドランド戦闘服についての記事はこちらです。⬇︎
そこで恥をかいたアメリカ軍は、今後も大切な中東での演習や戦闘が有ると想定して、新たに砂漠用迷彩服を開発します。
そうして完成したのが、今回のモデルです。
さてさて、それはどんな迷彩服なのでしょうか?
今回は、アメリカ軍装備マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 アメリカ陸軍砂漠用迷彩ジャケット(チョコチップクッキー)の全体及び細部写真
前面
背面
湾岸戦争以降のモデルと、パターンが少し違ってるような気もします。
前面裏側
背面裏側
前合わせはボタンのみです。
サイズタグ
データタグ 1985年契約品です。
(湾岸戦争以前のモデルですね。)
胸パッチポケット
2個のボタンで開閉
腰パッチポケット
同じく2個のボタンで開閉
背面裏側は肩から背中にかけて裏地が準備されています。
強い日差しの影響を低減させるためでしょうか?
官給品ボタン
プラスティックのつや消しベージュ
袖
補強生地が縫い付けられています。
袖口
ボタンで開閉・調整
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3 アメリカ陸軍砂漠用迷彩ジャケット(チョコチップクッキー)の特徴とは?
一番の特徴は、やはり迷彩ですね。
タンをベースに、デザートピンク、濃淡2色のブラウンで雲形を描き、ベージュで小さな斑点とその縁を影のようにブラックグレイを描いています。
都合6色を迷彩ですね。
イメージとしては、やや小石の多い砂漠…といった感じでしょうか?
各パーツ(ポケットとか)の影響もあって、かなり複雑な迷彩になっていますよ。
良い迷彩は、場所や季節を連想させると言われています。
これは良い迷彩ですね。
生地はコットンとナイロンのツイルです。
砂漠用としては少々厚めの記事ですが、乾燥しているので問題ないのでしょうか?
デザインは、通常のウッドランド迷彩服と大きな違いはありませんが、一点背面の上部は裏地が設けられています。
これはウッドランド迷彩服になかった装備ですよね。
構成は、胸ポケット×2、腰ポケット×2のジャケットタイプです。
着用するとややゆったりしていて、ウッドランドBDUなどと同じサイズ感です。
4 アメリカ陸軍砂漠用迷彩ジャケット(チョコチップクッキー)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1985年
・製造場所 アメリカ
・契約会社 アメリカ
・製造会社 〃
・材質 コットン
ナイロン
・表記サイズ M/R
・各部のサイズ(平置)
着丈 約75センチ
肩幅 約46センチ
身幅 約61センチ
袖丈 約64センチ
・状態 中古良品
・官民区分 官給品
・入手方法 ヤフオク
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5 アメリカ陸軍砂漠用迷彩ジャケット(チョコチップクッキー)まとめ
初めてこの迷彩を見たときに、これも一目惚れしてしまいました。
(一眼惚れ多いですね。…反省!)
これは…一種の芸術だ!…と思いましたよ。
当時発売されていた、サバイバルゲーム本(マ◯ゼンKGー9が主力で、フルオートが皆無だった時代です。)には、秋の河川敷(枯れ草地帯)で迷彩効果があるとされていました。
本当でしょうか?
この迷彩服には、面白いエピソードがあります。
結局アメリカ軍は、この迷彩服をあくまで限定使用と位置づけ、少量を生産し中東に展開する部隊のみに支給しました。
しかし、後にその考えを根底から覆す大事が発生します。
イラクのクェート侵攻を切っ掛けに始まった湾岸戦争です。
(1991年〜。イラクのクェート侵攻は1990年)
イラク、クェート付近の主戦場は、本当の砂漠地帯であり、今回の迷彩ではむしろ目立ってしまうものでした。
でも新型迷彩服を量産する時間と予算がなかったアメリカは、この迷彩服を使用して戦争に突入しましたね。
(じつは、新型砂漠用迷彩の開発は殆ど終わっていたらしいのですが…。)
また、湾岸戦争中にイラク軍が化学兵器を、アメリカ軍が劣化ウラン弾を使用したことから、
「この迷彩服の払い下げ品(中古)は、買わない方が良い」
という情報もありました。
何故なら中古の払い下げ品を購入した者が、化学兵器の影響を受けたり、被曝すると恐れられたからです。
幸い日本での健康被害は報告されていませんね。
どうやら都市伝説だったようです。
湾岸戦争では、アメリカ軍主体の連合軍が圧倒的な勝利を納めた影響か、戦後多くの国がこの迷彩服と同じようなパターンの砂漠用迷彩服を開発しました。
(弱い生物の「擬態」に似ていますね。)
一時期は、市中に溢れていたこの迷彩服ですが、さすがに今日では少なくなりました。
でも絶滅までには、まだしばらく時間がありそうです。
湾岸戦争を再生するヒストリカルゲーム(コスプレ)では欠くことのできない迷彩服ですので、ぜひコレクションして欲しいですね。
購入する場合は、よく状態を確かめて、資金と相談して購入しましょう。
今回は、アメリが軍が初めて開発した砂漠用迷彩服を分析しました。
次回は、フランス軍の古い戦闘服を分析します。
お楽しみに。
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参考:今回のモデルのトラウザースはこちらです。⬇︎
各国の砂漠用迷彩服はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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