こんにちは!
今回は、おそらくインドシナ戦争に参加したフランス軍兵士が、私費でカスタム化したと思われる迷彩服を分析します。
元となっている迷彩生地は、ある国のあの迷彩服ですよ!
目次
- 1 フランス陸軍インドシナ戦争当時のカスタム迷彩ジャケットとは?
- 2 フランス陸軍インドシナ戦争当時のカスタム迷彩ジャケットの全体及び細部写真
- 3 フランス陸軍インドシナ戦争当時のカスタム迷彩ジャケットその特徴とは?
- 4 フランス陸軍インドシナ戦争当時のカスタム迷彩ジャケットの製造とサイズのデータ
- 5 フランス陸軍インドシナ戦争当時のカスタム迷彩ジャケットまとめ
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1 フランス陸軍インドシナ戦争当時のカスタム迷彩ジャケットとは?
各国軍隊を構成する兵士は、国家と国民に奉仕する公務員と言えるでしょう。
そのため多くの軍隊では、装備が無償で支給されたり、信じられないほど安価に購入できたりするのが普通です。
(冬季装備が無いので、自分たちで購入してくれ…なんていうのは、最悪な組織ですよね。2等陸士にはキツかったとですよ!)
しかし戦闘機や戦車ならともかく、こと衣類に関しては、どうしても官給品を気に入らない兵士が一定数居るようです。
そんな兵士らは官給品を改造したり、同じデザインで仕立て直したりする場合があるんですね。
(部隊によっては、容認していたり、気にしなかったり、様々です。)
今回のモデルも、せっかく他国から供与された迷彩服が気に入らず、プロに頼んで仕立て直してもらったカスタムジャケットになります。
(勿論、フランス官給品装備では、同種のモデルは存在しませんよ。)
どんなジャケットなのでしょうか?
早速、確認していきましょう !
2 フランス陸軍インドシナ戦争当時のカスタム迷彩ジャケットの全体及び細部写真
前面
有名な「アイク・ジャケット」に似たデザインです。
背面 裾左右にゴムを内蔵しています。
前面裏側
内ポケットはありません。
背面裏側
仕立てはとても丁寧で、レベルの高いプロの仕事のです。
前合わせはジッパーのみです。
エポレットはテーパー付きのクサビ型です。
ボタンは、基となった迷彩服に付いていたもので、イギリス官給品に似ていますね。
胸ポケット
これも基の迷彩服に付いていたもののようです。
でもフラップの形がエレガントですね。
(改造したというより、余った生地で新しく作った感じです。)
ボタンで開閉します。
左胸ポケット横の隠しポケット。
フランス軍の特徴ですね。
ジッパーで開閉
袖口 丁寧な仕上げです。ボタンで開閉
サイドのゴム部 プロの技です。
使用されているボタン2種
4つ穴皿形型です。
ジッパーのメーカーは「riri」
ヨーロッパものによく使用されていますね。
隠しポケットのジッパーも同様でした。
このスライダー引き手は、かなり古いタイプですね。
生地裏には、イギリス軍の官給品を示すブロードアローがスタンプされてました。
デニソンスモック戦中型改にもありましたね。
襟は一部が擦り切れていました。かなり使用されたのでしょうか?
中にはちゃんと芯が入っていましたよ。
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3 フランス陸軍インドシナ戦争当時のカスタム迷彩ジャケットその特徴とは?
迷彩生地は、イギリス陸軍軽量スモックの生地を使用しています。
つまりフランス軍に迷彩服を供与したのはイギリスでした。
勿論インドシナ戦争でも使用されていました。
イギリス陸軍軽量スモックの記事はこちらです。⬇︎
マニアの方は、独特の迷彩パターンと色調でお分かりでしたね。
生地は薄く通気性が良いので、ベトナムでも十分に使えそうです。
デザインは、第二次大戦後にアメリカ軍がフランスに供与していた通称「アイク・ジャケット」に似ていますね。
でも、フロントがジッパーで、裾サイドにゴム内蔵というのが新しいです。
左胸ポケットには、当時のフランス軍リザード迷彩空挺スモックに酷似した、ジッパーで開閉する隠しポケットがありますよ。
インドシナ当時のフランス軍リザード迷彩スモックの記事はこちらです。⬇︎
4 フランス陸軍インドシナ戦争当時のカスタム迷彩ジャケットの製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1950年代
・製造場所 フランス
・契約会社 フランス
・製造会社 〃
・材質 コットン
・表記サイズ なし
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約56センチ
肩幅 約46センチ
身幅 約56センチ
袖丈 約53センチ
・状態 中古並品
・官民区分 民生品
・入手場所 ヤフオク
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5 フランス陸軍インドシナ戦争当時のカスタム迷彩ジャケットまとめ
第二次大戦中に、ドイツと日本に各地で敗北したフランスは、戦中からアメリカやイギリスの支援を受けながら、戦争の終結を待っていました。
戦後も、失った植民地を再度手に入れようとして、軍隊をベトナムに派遣します。
これにもアメリカ、イギリスが大量の兵器や軍事物資で支援しました。
(植民地を有する国々の醜い助け合いですね。でも日本が時代を変えていたのですが。)
しかし、せっかくイギリスが供与した迷彩スモックも、フランス軍兵士にとっては単なる素材だったようです。
それにしても見事な仕立てですね。
着用してみると、思いのほか丈が短く、軽快な感じがしますね。
フランス軍兵士は、よく官給品ジャケットの丈を詰めて着用しています。
短いジャケットが好きな兵士が多いのですね。
今回のジャケットにも、そんな好みが反映されているようです。
今回のモデルは、官給品ではありませんが、歴史的に意味のあるジャケットだと思います。
(あの仲が悪いイギリスとフランスのコラボですもんね。)
状態は、あまり良くありませんが、歴史の証人として大切に保管しておきたいですね。
(存在していればもう数着とトラウザースが欲しいところです。)
今回は、フランス軍兵士がイギリスのスモックを基にカスタム化した迷彩ジャケットを分析しました。
次回は、またまたベルギー製と思われる国籍不明の空挺迷彩スモックを分析します。
お楽しみに!
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昨日、鳥取県境港市で今年第一弾の紅ズワイガニの水揚げがあったそうです。
いよいよカニの季節がやってきました。
今年のカニは美味しいのでしょうか?
楽しみですね。
皆さんも境港市に行って、カニを食べましょう!
読んでいただき、ありがとうございました。
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