今回は、2000年代のカナダ軍デジタル迷彩ジャケットを分析します。
全世界でブームになっている、多色デジタル迷彩の先駆けともいえるものですね。
この迷彩を初めて見たときには、時代の波を感じましたよ!
(まさかデジタル迷彩が大流行するとは…。←先の読めない中年😅)
中古品で欠品もありますが、程度は極上ですよ!
目次
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1 カナダ陸軍デジタル迷彩ジャケット(CADPAT)とは?
第二次大戦前中にドイツで実用化された個人用迷彩服ですが、戦後各国はその重要性に気付き、各種迷彩服を開発してきました。
でも、規模の大きな軍隊を持つ国ほど、迷彩服採用に消極的でしたね。
(フランスのように迷彩服自体を拒否したのは例外としても…。)
兵士の数によっては、費用も莫大にかかるため、二の足を踏むのは当然かもしれませんね。
カナダ軍も同様で、迷彩服(DPM空挺スモック)は当初空挺部隊のみに支給されていました。
(駐屯地専用の迷彩服…というリッチな装備もあったようですが…。)
ところが2000代初頭に、何の前触れもなく陸軍が、全く新しい迷彩服の採用を発表しました。
驚きました。
しかも、それまでには無い画期的な迷彩だったのでさらに驚きましたね。
これは軍装品マニアのみならず、世界各国も同様だったようですよ。
カナダに何があったのでしょう?
以来、多くの国で同じコンセプトの迷彩服が開発されています。
今回のモデルは、そんなカナダ軍入魂のデジタル迷彩服になります。
さてさて、それはどんな迷彩服でしょうか?
今回は、迷彩服コレクターのみならず、サバイバルゲーマーやハンターのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
まさにウッドランド(森林)迷彩ですね。
胸ポケットは、これまでのカナダ軍同様、マガジンパウチも兼ねています。
背面
迷彩の繰り返し間隔がとても長いですね。
(背面は一枚生地なのですが、同じパターンが見当たりません。)
前面裏側
生地が薄いので、迷彩は裏側に透けています。
内ポケットに注意
背面裏側
前合わせはボタンのみです。
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2004年度契約品です。
胸ポケット
角度が付いていて、ボタンで開閉
ボタンは、カナダ発祥の生地テープでボタンを縫い付けるタイプです。
生地テープに余裕を持たせて、ポケット容量の変化に対処させています。
それに合わせて、ポケットフラップも長めを採用。
腰ポケット
こちらもボタンで開閉。
ポケット口には、生地の折り返しがあります。
肘の補強布生地
肘から手首まであります。
袖口は、マチなしで2個のボタンで開閉・調整
前身頃中央に階級章用タブを装備
イギリス的ですね。
隠しボタンで開閉
肩のタブには マジックテープが。
国籍パッチ(ワッペン)取り付け用か?
内ポケット
大容量ですが入口が狭く、マジックテープは超強力です。
ウエストのドローコード用金属製ハトメ
(ドローコード欠品)
裾にもあります。
ウエストには2本のタックが縫製されています。
スタイリッシュなのは、この影響でしょうか?
迷彩色の細部
オリーブグリーンは単色ではなくミックス(2色の掛け合わせ)ですね。
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3 その特徴とは?
まず迷彩ですが、ライトグリーンの生地に、オリーブグリーン、ライトレッドブラウン、チャコールグレイの四角い小さなダットで雲、葉、帯のパターンを描いています。
ダットは小さく、パターン自体の間隔も長いですね。
凄い迷彩です。
(一説には、アメリカ海兵隊の迷彩服も、この迷彩が原型だとか?)
生地は、おそらくコットンとポリエステルの混紡で軽量ですよ。
また、薄く隙間も多いので通気性が抜群です。
(夏用ですね。)
これはODの夏用戦闘服と同じ生地のようですね。
デザインもOD戦闘服と同じで、標準的な4ポケットBDUタイプですね。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、内ポケットです。
カナダ軍は、イタリア空挺服のように胸ポケットがマガジンパウチも兼ねていますよ。
他国のような袖ポケットはありません。
印象的には、少し古い戦闘服といった感じですね。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、カナダの国民性を反映している上質な仕立てです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 2004年
製造場所 カナダ
契約会社 カナダ
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 7036
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約79センチ
肩幅 約45センチ
身幅 約56センチ
袖丈 約59センチ
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 4(極めて困難)
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5 まとめ
実際にこのジャケットを着て、真夏に会社敷地の草刈りをしました。
使ってみると通気性は抜群で、生地には吸湿性もあり、とても快適でしたよ。
(周囲の社員からは、変な視線を感じました。何か問題があったのでしょうか?😅)
やはり夏用の戦闘服ですね。
この迷彩は、その色調から日本のフィールドでも充分に効果を発揮しそうです。
サバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測でも無問題で使用できそうですよ。
一説には、各種暗視装置にも効果があるとか?
夜間の狩猟や釣りにも使用できるかもしれませんね。
ただ現在日本では、今回のモデルと砂漠用以外は目にすることがないです。
だからでしょうか?
いくつかモデル品も販売されています。
こちらなら大手ショップでも入手可能ですね。
(モデル品ならサイズも豊富です!)
私は、官給品のトラウザーズと防寒用のフィールドジャケットを探してみたいと思います。
今回は、多色デジタル迷彩の先駆けとなったカナダ陸軍の迷彩ジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本能に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231022更新)
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参考:他国のデジタル多色迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
www.military-spec-an.com ✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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