今回は、1980年代のフランス陸軍山岳兵用パーカーを分析します。
いわゆる「マウンテンパーカー」ですね。
でも、そこはフランス軍!
独自デザインが魅力ですね。
中古で破損もありますが、程度は良好ですよ!
目次
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1 フランス陸軍山岳兵用パーカー(マウンテンパーカー・OD単色タイプ)とは?
主に山岳地などの過酷な環境の中で作戦に従事する山岳兵。
ある意味、一種の特殊部隊ともいえます。
(ヨーロッパの軍隊では、多くの国が編成していますね。)
そんな山岳兵には、やはり特殊な装備や衣類を支給される場合が多いです。
当ブログでも、これまで多くの山岳兵用衣類を分析してきました。
今回のモデルは、伝統あるフランス陸軍山岳兵用のパーカーになります。
前作山岳兵用アノラックの後継モデルですね。
(アノラック同様、戦闘ユニフォームや防寒着の上に着用するべき衣類です。)
とてもスタイリッシュなデザインなのですが、少々疑問点もありました!
さてさて、それはどんな山岳兵用パーカーなのでしょうか?
今回は、フランス陸軍装備マニアのみならず、個性的なパーカーをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
M64やF2パーカーとは違って4ポケットなのが特徴ですね。
背面
フードのマジックテープに注意!
前面裏側
ライナーを取り付けるためのボタンやジッパー、マジックテープはありません。
背面裏側
裾のストラップに注意!
前合わせはジッパーとマジックテープです。
でもフルレンジのマジックテープなので、開閉に時間がかかりますね。
あるいはプルオーバーのような使い方をするのでしょうか?
(マジックテープが左右で長さが違うことに注意!)
うなじのサイズタグ
内ポケット表面に縫い付けられているタグ
製造所、納入年度(1980年度契約品)とランドリーデータですね。
胸ポケット
マジックテープで開閉
前見頃の階級章取り付け用マジックテープ
腰ポケット
こちらもマジックテープで開閉
内ポケット
マジックテープで開閉
じつは表側のポケットからスリットで内ポケットを使用できます。
ウエストのドローコード
ガイドはODのHBT生地ですね。
(これは頑丈かも。)
コードの出口はボタンホールタイプ。
背面裾裏側にあるストラップ
これは…
ループから外すと裏側にマジックテープが!
そうです!前面裾のマジックテープ(長い方)に取り付けて…
股間を通して使用します。
デニソンスモックと同様のテイルピースですね。
アノラックにも同じ機能がありました。
フード周りのレイアウト
フード背面の対になったマジックテープは…
合わせることで、フードの深さを変える事ができます。
袖
テーパー付きで袖口は別部品。
数本のタックもあります。
袖口はマジックテープで開閉
ジッパーは、上下から開くダブルジッパーです。
でも、上のジッパースライダーの刻印は「PRESTIL」、下は「ECAIR」と2種類ですね。
合わせて一つのモデル名なのでしょうか?
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3 その特徴とは?
生地はOD(オリーブドラブ)のコットン/ポリエステルの混紡で、軽量ながら緻密に編まれているため、防風性能が高いですね。
(旧西ドイツ陸軍山岳猟兵用パーカーの生地にとても似ていますよ。)
また最初から撥水性が付加されていますよ!
(ただし時間と共に効果は薄れるようです。)
デザインは、フード付き、エポレットなし、胸ポケット×2、腰ポケット2で、基本的には
同陸軍山岳兵用アノラックと同じですが、前合わせが全開できるところが大きく違っていますね。
デザイン比較
今回のモデル
山岳兵用アノラック
ポケットの配置や角度に、なんとなく共通点がありますね。
面白いのは左胸ポケットで、内部にスリットがあり、外からでも内ポケットを使用できるところです。
また、裾のバタ付きを抑えるために股間を通して使用するストラップも付属していますよ。
少し意外だったのは前合わせで、フルレンジでマジックテープとジッパー併用になっているところです。
マジックテープはとても強力で、迅速な開閉が難しいですね。
(因みにポケットもフルレンジのマジックテープ付きで一部のテープが解れていました。)
ただし、正確に確実に前合わせを締める事ができて、風対策は万全ですよ。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、いかにもフランス軍といった仕立てです。
今回のモデルは、サイズが92C(胸囲92センチで短いサイズ)なのですが、フランス軍の104Cが適正サイズの私でも普通に着用できました。
やはり戦闘服などの上に着用するため、やや大きく造ってあるようです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1980年
製造場所 フランス
契約会社 フランス
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ L
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約77cm
肩幅 約52cm
身幅 約59cm
袖丈 約57cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 東京の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
なかなかスタイリッシュなパーカーですね。
かつてのM64パーカーやF2パーカーもカッコよかったですが、また違うかっこよさがありますね。
実用的にも撥水性を備えた生地や、敢えてライナーを用いずに適応温度範囲を広くしたのは、長いシーズン使用できそうです。
冬は重ね着を基本とするので、ファッション的にも応用が効きそうですよ!
ただし、前合わせのフルマジックテープは、かなり使いにくいですね。🤔
開けるのも閉めるのにも時間が掛かります。
(わざと開きにくくしている?)
案外プルオーバー的な使い方をするのが良いかもしれませんね。
あと、サイズにはくれぐれも注意してください。
(私はシャツとセーターを重ね着してもジャストサイズでしたよ!)
ところで今回のモデルは、最近何故か品薄です。
(一頃は溢れていましたが、大手通販サイトでは全く取り扱われていませんね。😓)
すでにフランス陸軍では、CCE(中央ヨーロッパ)迷彩の各種防寒ジャケットやパーカーが支給されていますね。
そのため今回のモデルは廃止され、全て民間業者に払い下げられているはずなのです。
でも数が減っていると言うことは、元の生産数が少なかったのかもしれません。
(いつかどこかの倉庫から大量に未使用品が見つかるかもしれませんが…。)
探しているあなたは、念のため大手ミリタリーショップの片隅や、ネットショップを探していましょう!
購入する場合は、必ず程度(破損、修理、汚れ)とサイズを確認しましょう。
(できれば試着してみることをおすすめします。)
私は、存在は不明ですが今回のパーカーとペアで使用する(はずの…)山岳兵用トラウザーズを探してみたいと思います。
今回は、伝統的なデザインのフランス軍山岳兵用パーカーを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20231212更新)
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参考:他のフランス軍アノラックやパーカーに関する記事はこちらです。⬇︎
旧西ドイツ軍山岳猟兵用パーカーに関する記事はこちらです。⬇︎
他のフランス軍装備に関する記事はこちらです⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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