こんにちは!
今回は、アメリカ軍の防寒トラウザースを分析します。
第二次大戦中の皮革製モデルから続く、ヘビーゾーン対応のトラウザースです。
今回は、シェルがオックスフォードのモデルですよ!
目次
- 1 アメリカ空軍防寒パイロットトラウザース(F–1B.6284J)とは?
- 2 アメリカ空軍防寒パイロットトラウザース(F–1B.6284J)の全体及び細部写真
- 3 アメリカ空軍防寒パイロットトラウザース(F–1B.6284J)の特徴とは?
- 4 アメリカ空軍防寒パイロットトラウザース(F–1B.6284J)の製造とサイズのデータ
- 5 アメリカ空軍防寒パイロットトラウザース(F–1B.6284J)まとめ
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1 アメリカ空軍防寒パイロットトラウザース(F–1B.6284J)とは?
今もってなお、パイロットを含む空中勤務員の大敵は、風や上空の寒気ですね。
敵と戦う以前に、これにどう対処するか?
各国は熱心に研究を重ねてきました。
特に与圧や熱交換技術が未熟だった朝鮮戦争の頃までは、生死に直結した深刻な問題でしたね。
これに対しアメリカの回答は、電熱服とシープスキンジャケット&トラウザースの装備でした。
(羊さんを多用するのはリッチですね。)
さすがに現在では技術や素材が発達して、以前のような重装備は必要がなくなりました。
でも輸送機などは、まだ充分とは言えない機体があるようです。
今回のモデルは、主にそんな輸送機上で勤務するパイロットやロードマスター(空中輸送員)の為に開発された装備品になります。
シープスキンのトラウザースを現代の素材に置き換えたモデルといえます。
通常、有名なN–2系やN–3系のヘビーゾーンフライトジャケットとペアで使用します。
さてさて、それはどんな防寒トラウザースなのでしょうか?
今回は、アメリカ軍パイロットマニアのみならず、完璧な防寒着をお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 アメリカ空軍防寒パイロットトラウザース(F–1B.6284J)の全体及び細部写真
前面
背面
前面裏側
裏側の生地が色違いですね。
背面裏側
前合わせはジッパーと一番上のダットファスナーです。
ウエスト背部の生地がやや上部に出ていますね。
タグ
1978年度契約品です。
腰横のジッパー(左右にあります。)はポケットではなくスリットです。
腰前面のポケット
ダットファスナーで開閉
膝の補強生地は小判型
ウエスト部背面
サイズ調整用のストラップがあります。
バックルは金属製
臀部にはおむすび型の補強生地
サイズ調整用ストラップアップ。
手抜きなし。
臀部のポケット
こちらも ダットファスナーで開閉
裾は約半周がニットです。
でもジッパーもあって大きく開くことができます。
股の裏側は、独特の裁断
足首のジッパーは「General」です。革タブ付き。
光って見えますが、全て黒染めです。
その他のジッパーも
ダットファスナー表面
ダットファスナー裏側の刻印
サスペンダー用ボタン
横から見ると、厚みが分かりますね。
中綿ぎっしり!
専用サスペンダーです。
トラウザースのボタンに取り付けます。
装着した状態(前面)
装着した状態(背面)
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3 アメリカ空軍防寒パイロットトラウザース(F–1B.6284J)の特徴とは?
シェルは、コットンとナイロンの混紡でオックスフォードと呼ばれています。
陸軍のM51パーカー(通称モッズパーカー)後期型と同じ生地ですね。
でもシェルのカラーは、セージグリーンです。
シェルとライニングとの間には、ポリエステルの中綿が内蔵されていますよ。
デザインは、シープスキン時代のモデルを受け継いでいますが、前面の腰から足首まであった通しのジッパーは廃止され、通常のトラウザースタイプになっていますね。
ポケットは前後に2個ずつで、全てダットファスナーで開閉します。
腰サイドのジッパーは内側に着用しているフライトスーツのポケットを使用できるようにスリットになっています。
トラウザース上部には、複数のボタンがあって、専用のサスペンダーを装着できます。
でも、腰にはウエストサイズを調整するストラップもあってサスペンダーは使用しなくても大丈夫ですね。
(ただし、自分に合ったサイズの場合です。)
足首にもジッパーがあって、大きく開くことできます。
これは、ブーツを履いたままでも着用し易いですね。
4 アメリカ空軍防寒パイロットトラウザース(F–1B.6284J)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1978年
・製造場所 アメリカ
・契約会社 アメリカ
・製造会社 〃
・材質 コットン
ナイロン
ポリエステル
・表記サイズ 36
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約111センチ
ウエスト 約45センチ
股上 約35センチ
股下 約77センチ
裾幅 約15センチ
・状態 中古上品
・官民区分 官給品
・入手場所 ヤフオク
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5 アメリカ空軍防寒パイロットトラウザース(F–1B.6284J)まとめ
私事ですが現在単身赴任中で、休日は自宅までの片道道約150kmをバイクで移動します。
(ちょっとしたツーリング感覚ですね❤️)
公共交通機関を利用するとバイクの約6倍以上の交通費が掛かるので、大きな節約といえます。
勿論真冬でも、道路事情が許す限りバイクで移動しますが、そのときに重宝するのが今回モデルです。
通常のライダースパンツ(デニム)の上にこのトラウザースを履くだけで、下半身の防寒は必要十分ですね。
実際の運用方法と同じくオーバーパンツとして使用していますが、ポケットもあって使い勝手は抜群です。
オックスフォード生地は、ナイロンより熱に強く、コットンより軽量なので、バイクでの使用にピッタリですね。
(同じモデルでも、シェルがナイロンのみ、コットンのみのモデルもあります。)
不意にマフラーに触れても、生地が大きく溶けることがありませんよ。
ただ、着込むとモコモコで、走ったり匍匐したりするのは、どうしても動きが鈍くなりますね。
(普通サバイバルゲームには使用しませんよね!)
ツーリングの他には、釣りや野鳥観測にも使えそうですよ。
狩猟には、待ち伏せ時(…という状況はあるのでしょうか?)に使えるかもしれませんね。
(獲物を追い立てるときは向いていません。着て動けば真冬でも大汗かきますよ。)
今回のモデルは、1978年製ですが、1990年代までの製造を確認しています。
まだまだ入手可能ですね。
パイロット装備ということで、やたら高値で販売しているショップがあります。
要注意です。
(そんなショップは無視しましょう!)
ネットでは比較的安価な場合が多いですよ。
サイズも各種あるので、女性でも安心です。
購入する場合は、程度とサイズを必ず確かめましょう。
(少しでも気になるところ(破損、修理、汚れ)があったら次を探しましょう。)
軍装備品にこだわる方は専門のサスペンダー購入もお忘れなく!
今回は、アメリカ軍の防寒トラウザースを分析しました。
次回は、ドイツ海軍の作業服を分析します。
お楽しみに!
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参考:パイロットなどの防寒装備に関する生地はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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