今回は、1990年代のイギリス軍ライトウエイトトラウザーズ(軽量ズボン)を分析します。
アメリカ軍のユーティリティトラウザーズに相当する装備ですね。
1980年代くらいまでは、DPMスモックにこのトラウザーズが一つの型だったようです。
今回は初期型メインですが、おまけで後期型も準備しました。
いずれも極上品ですよ!
目次
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1 イギリス陸軍ライトウエイトトラウザーズ(オリーブ・初期型)とは?
第二次大戦から朝鮮戦争まで、イギリス軍の戦闘服は、熱帯用を除きウールでした。
これはイギリスの緯度を考えると納得ですね。
(ロンドンでも北海道より遥か北にあります。)
やはり寒かったので防寒装備が発達したようですね。
勿論、熱帯に植民地のあったイギリスですので、熱帯用の装備も充実していましたよ。
でも、その中間を取り持つ装備が欠けていましたね。
(正確にはグリーンデニムの戦闘服やP60装備はあったのですが、やはりどちらかというと寒冷地寄りの装備でしたね。)
そこで目をつけたのがアメリカ軍の各種コットン製ユニフォームでした。
特に1950年代に開発されたアメリカ軍OG–107系の装備は、イギリス軍でも大いに評価されるとともに、装備開発の参考にされたようですね。
そうして1970年代に開発されたのが、今回のモデルのように薄い生地でできたシャツとトラウザーズでした。
でも、そっくりそのままOG–107を採用するのではなく、そこはイギリス軍独自の改良(?)がなされていますよ。
さてさて、それはどんなトラウザーズなのでしょうか?
今回は、イギリス軍マニアのみならず、ファッションリーダーのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
膝ポケットが左側にしかついていない左右非対称のデザインです。
背面
背面もヒップポケットは右側のみです。
前面裏側
背面裏側
前合わせはジッパーとボタンです。
タグ
一枚の貼り付けタイプです。
ジッパーは「OPTI」
右側面レイアウト
ウエストのサイズ調整ストラップ
金属製バックル
ベルトループはイギリス軍伝統のロングタイプで、ボタン留めです。
これはウェブベルトを使用できるようにとの配慮から。
腰スラントポケット
ヒップポケット
(右側のみ)
膝ポケット
こちらは左側のみです。
おまけの後期型
前面
左膝ポケットが省略されて左右対象のデザインになっていますね。
背面
でもヒップポケットは右のみです。
前面裏側
背面裏側
右ヒップポケット
ボタンで開閉
タグは表裏に記載のある新しいタイプです。
着用例(Pinterestより引用)
3枚目の写真は、もしかしたらP60のトラウザーズかもしれません。
因みにDPMスモックは全てP68のようです。
(やはり色調にばらつきがありますね。)
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3 その特徴とは?
生地はオリーブ色の単色で、コットンとポリエステルの混紡です。
肌触りがとても良いですね。
(なんとなくアメリカ軍OG–507に似ています。)
文字通り軽量で、通気性も良いことから夏用のイメージがありますね。
色調は、アメリカ軍OG–107より鮮やかで、OG–507より明るいです。
デザインはOG–107トラウザースに似ていますが、初期型は左膝ポケットがあります。
(後期型は、モロにOG–107です。ただし左ヒップポケットはありませんが。)
また初期・後期とも腰スラントポケット(パッチポケットです!)、右側のヒップポケット、ウエストの調整ストラップ、そして取り外しできる長いベルトループもしっかり装備していますよ。
縫製は丁寧かつ正確ですが、製造会社によっては思わぬポカがある場合があります。
(縫製ミスとか、勘違いとか…。)
4 製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1980年代
・製造場所 イギリス
・契約会社 イギリス
・製造会社 〃
・材 質 コットン
ポリエステル
・表記サイズ 80/92/108
(日本人のL)
・各部のサイズ:初期型(平置)
ウエスト 約44センチ
股上 約32センチ
股下 約79センチ
裾幅 約22センチ
着丈 約107センチ
・状 態 中古極上品
・官民区分 官給品
・入手場所 岐阜の専門店
・入手難易度 2(やや困難)
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5 まとめ
私の中では、イギリス兵というとDPMスモックに今回のトラウザーズというイメージがあります。
(これ、意外とカッコ良いコーディネートですよね。)
カナダ軍もよく似た格好をする場合がありましたね。
DPMスモックを着用するかどうかはさておき、今回のモデルをウエストサイズで合わせると、ゆったりしたサイズ感で履きやすいトラウザースですね。
化繊との混紡なので、速乾性もあります。
それでいて一般的なチノパンより通気性が良いですよ。
真冬以外では問題なく使えるトラウザースと言えそうです。
また、イギリス軍も勤務中上下迷彩服が標準になってしまった現在、今回のモデルも多くが官給品を外れて民間業者へ払い下げられているようですね。
そのため日本でも入手は比較的容易ですよ
(実店舗でもネットでも普通に販売されています。)
しかし、やはり初期型は少ないですね。
(生産数も少なかったのでしょうか?)
購入する場合は、その実寸に注意しましょう。
タグはそのままでも、兵士個人が丈をカスタム化している場合が多々あります。
必ず各部のサイズをよく確認して(できれば試着して)購入しましょう!
私は初期型のデッドストックを探してみたいと思います。
今回は、快適な履き心地のイギリス軍軽量トラウザーズを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
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参考:イギリス軍が参考にしたOG–107トラウザーズはこちらです。⬇︎
生地が似ているアメリカ軍OG–507はこちらです。⬇︎
www.military-spec-an.com ✳︎ ✳︎ ✳︎
Twitterで見つけました。
同機種をお持ちの方は注目です!
【海外製ガストーチバーナの火災が続発】
— 東京消防庁 (@Tokyo_Fire_D) 2019年10月11日
メーカー不明の海外製ガストーチバーナが炎上する火災が、今年に入り9月20日時点で6件も発生しています!写真と同じ製品をお持ちの方は、十分気をつけてください!!#東京消防庁 #ガストーチバーナ https://t.co/6GNQtWb50h pic.twitter.com/YVxhggZ2aE
料理やキャンプで使用される方は要注意ですね。😎
(いえ、もう破棄した方が良いかも。)
少々高価でも、安心できる国産製品を選びましょう!
読んでいただき、ありがとうございました。
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