今回は、1980年代の韓国陸軍の迷彩ユニフォームを分析します。
これまでいくつか同じ迷彩のアイテムを分析してきましたが、今回はベーシックな戦闘服ですね。
でも上下で生地が違っていました。
おそらくデッドストックだと思われます!
目次
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1 韓国陸軍迷彩ユニフォーム(ヌードル迷彩・PX品?)とは?
これまで当ブログでは、同じ迷彩パターンの「戦車兵用迷彩カバーオール」や「フライトジャケット」を分析してきました。
今回やっと一般的かつ基本的な戦闘服(シャツ&トラウザーズ)を分析することができました。
この戦闘服は、韓国政府が国民の民主化運動を武力で阻止した(どこかの共産国そっくりですね。)いわゆる「光州事件」で多くの兵士が着用していましたね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/光州事件
また、多くの国(主に中東、南米、アフリカ)にも輸出されて使用されましたよ。
さてさて、それはどんな迷彩ユニフォームなのでしょうか?
今回は、韓国軍装備マニアのみならず、発展途上国軍の装備を追求しているコアなマニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
シャツ
前面
背面
前面裏側
生地が薄いので、迷彩プリントが裏側にしっかり透けていますね。
背面裏側
襟周りレイアウト
エポレット
胸ポケット
袖
肩付近にはライニングあり。
トラウザーズ
前面
デザインはアメリカ軍のユーティリティートラウザーズに似ていますね。
背面
生地が違っているせいか、迷彩のプリントもシャツと色調がやや違っていますね。
前面裏側
生地がやや厚いので、迷彩の透けが薄いですね。
背面裏側
前合わせはジッパーとボタンです。
右側面レイアウト
腰スラントポケット
ヒップポケット
ボタンで開閉
ポケットの小ボタン
ブラウンのプラスティック製
シャツのボタン
ODのプラスティック製
トラウザーズの裾には穴が…😓
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3 その特徴とは?
迷彩は、ライトカーキの生地に濃淡二色のグリーン、チャコールグレイ、レッドブラウンを用いて各種雲型を描いています。
迷彩各色が、各々接触していないのが特徴でしたね。
迷彩の配色及びパターン
独特の迷彩パターンから、海外では「ヌードル迷彩」と呼ばれていますよ。
(どちらかというと「スープ」にも思えるのですが???)
生地は、シャツが薄いコットンの平織(もしかしたらポリエステルが混じっているのかも…)で、トラウザーズがやや厚いコットンツイルです。
上下で違う生地を用いるのは、一部の軍隊ではよくある仕様ですね。
いずれも肌触りが良くて着心地はなかなかですよ。
デザインは、シャツが大戦中のアメリカ軍ウールシャツを、トラウザーズがやはりアメリカ軍のユーティリティートラウザーズを参考にしているようですよ。
構成は、シャツがエポレット付き、胸ポケット×2で、トラウザーズは腰スラントポケット×2、ヒップポケット×2ですね。
全体的な縫製は、韓国軍スタンダードなやや雑で強度も足りないようです。
今回のモデルには、タグやスタンプ類が一切ありませんでした。
もしかしたらPX品かもしれませんね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1980年代
製造場所 韓国
契約会社 韓国
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ なし
(日本人のM〜L)
各部のサイズ(平置)
シャツ
着丈 約73cm
肩幅 約44cm
身幅 約53cm
袖丈 約60cm
トラウザーズ
ウエスト 約47cm
着丈 約102cm
股上 約29cm
股下 約75cm
裾幅 約26cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 東京の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
今回のモデルに使用されている迷彩は、同じく韓国軍が1960年代に使用していた「ダックハンター迷彩」が原型という説もありますね。
韓国陸軍ダックハンター迷彩ジャケット
この迷彩は、アメリカ軍が第二次大戦中に開発した迷彩パターンが原型でした。
それを発展させたのが今回のモデルの迷彩という訳です。
真相はともかく、迷彩各色をダット(斑点)から、概ね横に流れる雲型にしたことにより、移動間でも一定の迷彩効果が得られそうなパターンではありますね。
ところがこの迷彩パターンは、光州事件以降次第に使用されなくなりました。
韓国政府としては黒歴史だったのか?それとも時期迷彩パターン(ウッドランド迷彩)採用が迫ったっていたためか?
詳細は不明ですが、同時に今回のモデルは入手も困難になっていきました。
それでも国内のオークションでは、時々思い出したように出品される場合があります。
探しているあなたは、オークションサイトにキーワードを登録して待ってみましょう!
今回は、韓国軍が光州事件で使用した迷彩ユニフォームを分析しました。
いやー、歴史の証人って本当に貴重ですよね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20240518更新)
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参考:光州事件における他の韓国軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他の韓国軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他国の迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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