今回は、1940年代のドイツ空軍迷彩スモックを分析します。
残念ながらモデル品ですが、よく再現されていますね。
以前分析したドイツ空軍降下猟兵（空挺）用迷彩スモックと同じメーカー品のようです。
中古ですが殆ど着用感のない極上品ですよ！
目次
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１ ドイツ空軍迷彩スモック（地上兵用・モデル品）とは？
第二次大戦初期に、その華々しい活躍で「緑の悪魔」と恐れられたドイツ空軍降下猟兵（空挺）。
ゲーリングご自慢の精鋭だった彼らは、特殊な武器や装備が与られたことに加え、勇猛果敢かつ士気も旺盛だったことから各戦線で大きな戦果を上げました。
しかし損失も膨大だったため、ヒトラー自ら降下猟兵の作戦投入を渋ったとされています。
一方ドイツの戦局が傾いた大戦後期には、連合軍に制空権（航空優勢）を奪われ虎の子の降下猟兵を輸送する航空機も飛べない状況。
そんな中、降下猟兵も一般的な歩兵として次々と地上戦に投入されていったのでした。
今回のモデルはそんな時期に開発された迷彩スモックになります。
当初、降下猟兵に支給されていた専用の空挺スモックは手の込んだデザインが特徴でしたが、今回のモデルは、より一般的なデザインに変更されていますよ。
さてさて、それはどんな空挺迷彩スモックなのでしょうか？
今回は、大戦中のドイツ空軍降下猟兵装備マニアのみならず、これからの季節にぴったりの迷彩ジャケットをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう！
２ 全体及び細部写真です！
前面
降下猟兵（空挺）スモックより一般的なdデザインに変更されていますね。
背面
迷彩パターンはいわゆる「国防軍ツェルトバーン（テント）」のパターンですね。
前面裏側
ライニングはありません。
襟裏のチンストラップに注意。
背面裏側
襟周りレイアウト
襟裏にチンストラップがありますが、襟を立てるためのボタンがありませんした。😅
前合わせはボタンのみ。
エポレットはありませんが、階級章取り付け用のループあり。
腰ポケット
ボタンで開閉
ポケット内側の生地はブルーグレイのHBT（ヘリンボーンツイル：杉綾織）。
ウエスト左右には縦に４個の穴が。
これはベルトキーパーの金具を取り付けるためのもの。
（取り付け位置を変えることができます。）
袖
手首付近から急速にテーパーが付いています。
袖口はダットファスナーで開閉
脇の通気孔
内ポケット
ボタンで開閉（ループにボタンを通すタイプ）
内ポケットのボタン
アルミ製でツェルトバーン（テント）などに用いられるタイプ。
前見頃やポケットのボタン
アルミ製で表面に反射防止加工。
今回のモデルはグレイに塗装されています。
迷彩生地もヘリンボーンですね。
（高級品です！）
ポケット内側生地
よく見ると迷彩生地とは少々違ったHBT生地。
着用例
左の兵士は、丈を短くカスタムしていますね。
（ベテラン？なのでしょうか？）
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３ その特徴とは？
迷彩は、いわゆる「スプリンター：破片」と呼ばれるパターンで、大戦初期にドイツ国防軍（陸軍）が採用したものですね。
配色は、オレンジブラウンの生地にカーキブラウン、ブラウン、グリーンでガラスの破片のようなパターンを描き、やや濃いグリーンでレインドロップ（縦の波線）を加えています。
当時の官給品より、やや茶色味が強いです。
ドイツ空軍は、陸軍とは違うパターンを採用していましたが、今回のモデルは無視していますね。
（ただし混乱した大戦末期には、こんなモデルもあったのかも？）
生地は、やや厚いコットンHBT（ヘリンボーンツイル：杉綾織）で、高級感があります。
デザインは、エポレットなし、腰ポケット×2、内ポケットで、とてもシンプルな造りですね。
全体的な縫製は、モデル品にしては丁寧かつ正確で、上質な仕立てです。
（こうなってくると、迷彩パターンが惜しいですね。）
４ 製造とサイズのデータです！
製造・契約年度 1990年代
製造場所 不明
契約会社 不明
製造会社 不明
材 質 コットン
表記サイズ なし
（日本人のL〜XL）
各部のサイズ（平置）
着丈 約78cm
肩幅 約49cm
身幅 約62cm
袖丈 約59cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 大阪の専門店
入手難易度 3（困難）
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５ まとめ
大戦初期のドイツ空軍降下猟兵（空挺）の活躍にショックを受けた各国は、挙って降下猟兵の装備を研究、類似装備の開発を行いましたね。
（類似コピー品も沢山ありましたよ！）
言わば各国空挺部隊の良き手本となった訳です。
でも大戦後半の降下猟兵は、本来の活躍の場を失い、一般的な歩兵として戦い抜きました。
当時の降下猟兵は、いったいどんな気持ちで戦ったのでしょうね。
それはともかく今回のモデルは、衣類としては一般的なデザインなので使い勝手が良さそうです。
また、パターンはともかく迷彩は全体的に落ち着いたものになっていますね。
色調もややブラウン系なので、秋以降の寒候期にピッタリです。
サバイバルゲームは勿論、野鳥観測などにも十分使用できそうですね。
（野生動物に対するインパクトを抑えることができるかも💕）
残念ながら、今回のモデル品は一時的に多く出回ったものの、現在では入手困難品となっています。
でも海外では、より迷彩パターン（と色調も！）が忠実なモデル品が販売されていますよ。
その一部は、大手通販サイトでも入手できるのが嬉しいところですね。
（ただし、少々お高いです！）
あと今回のモデルは、時々オークションに出品されてる場合があります。
探しているあなたは、ぜひ覗いてみてください！
（オークションサイトにキーワードを登録して待ってみましょう！）
今回は、大戦後期のドイツ空軍迷彩スモックのモデル品を分析しました。
いやー軍装品って、モデル品も本当に素晴らしいですね！
それではまた、次回をお楽しみに！
（20231123更新）
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参考：他の大戦中ドイツ空軍降下猟兵用の迷彩スモックに関する記事はこちらです。⬇︎
同時期の武装親衛隊降下猟兵用迷彩スモックに関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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