今回は、1970年代のアメリカ海軍迷彩ジャケットを分析します。
ベトナム戦争後に採用されたモデルですが、古い迷彩生地が使用されています。
時代を逆行する措置ですが、一体何があったのでしょうか?
今回のアイテムは、中古品ながら程度は極上ですよ!
目次
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1 アメリカ海軍グリーンリーフ迷彩ジャケット(ベトナム戦後型)とは?
ベトナム戦争中の1960年代に採用された、通称グリーンリーフパターン迷彩ですが、1970年代にはマイナーチェンジしました。
パターンはそのままで、迷彩のベース色をライトブラウンにしましたよ。
この迷彩服、通称「ブラウンリーフ迷彩」迷彩と言いいます。
(グリーンリーフより全体的にブラウンの印象が強いのでこう呼ばれていますね。)
グリーンリーフ迷彩は森林に特化していたので、この変更でより汎用性を高めることができました。
(また高地用だという説もあります。短期間製造。)
また戦後は新しいLC装備の支給にあわせ、迷彩生地やポケットのデザインを変更し、より量産に適した形にしました。
(これがLCリーフですね。)
しかし戦後すぐで混乱があったのか、グリーンリーフ迷彩生地を使用したLC系や、グリーンリーフ・ブラウンリーフの迷彩生地が混在するハイブリッドモデルもありましたね。
面白いですね。
今回のモデルは、ベトナム戦後型のLC系でありながら、戦争中のグリーンリーフの迷彩生地で作られたジャケットになります。
でも…違和感はありませんでしたよ!
さてさて、それはどんな迷彩ジャケットなのでしょうか?
今回は、アメリカ軍装備マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
背面
迷彩は、各色のエッジにボカシを加えた一般的なグリーンリーフです。
前面裏側
背面裏側
前合わせは、ボタンのみです。
タグ
サイズタグとデータタグが一体ですね。
1977年度契約品です。
胸ポケット
プリーツはそのままですが、ポケットフラップも含めて、四角形になっています。
縫い付け角度も垂直ですね。
2個のボタンで開閉。
腰ポケットも同様です。
袖口は変更なくマチ付きでボタンで開閉します。
今回のモデルは、不鮮明ながらアメリカ海軍のスタンプが。
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3 その特徴とは?
迷彩は、基本的にベトナム戦争中の一般的なグリーンリーフと変わりありません。
ベトナム戦争中のグリーンリーフ迷彩服の記事はこちらです。⬇︎
今回のモデルは、おそらくグリーンリーフの迷彩生地が余っていたので、それを使用して新しい規格で製造したのでしょうね。
(ハイブリッド型も同じ理由ですね。)
デザインは、エポレット なし、胸ポケット×2、腰ポケット×2ですが、ポケットは一般的な四角形に変更された他は変わっていません。
(でも、ポケット中央のプリーツは付いていますよ。)
全体的な縫製は、少々雑ながら強度は抜群のアメリカ軍スタンダードな仕立てです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1977年代
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ MR
各部のサイズ(平置)
着丈 約79cm
肩幅 約44cm
身幅 約57cm
袖丈 約58cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 愛知県の専門店
入手難易度 2(やや困難)
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5 まとめ
LC系モデルは、ポケットの改修により、それまでのジャングルファーティーグ(トロピカルコンバットジャケット)より量産に適したモデルと言えます。
しかし第二次大戦中のパラトルーパージャケットから続く、どこかエレガントな感じが失われました。
(失われても無問題ですが。)
その後、ウッドランド迷彩服では、ポケットのプリーツもなくなり、さらに量産に特化していくことになります。
ウッドランド迷彩服の記事はこちらです。⬇︎
さて今回のモデルですが、じつはずっと探していました。
1980年代に、偶然入手したアメリカ軍の広報パンフレットの記事写真で、黒人兵が今回のモデルと同じジャケットを着ているのを見て、「こんなモデルがあるんだ!」と思ったのがきっかけです。
ネットオークションでも網を張ったりしてましたが、結局出張で行った愛知県の超有名なミリタリーショップで見つけました。
あまり見ないモデルですよね。
個人的には、ブラウンリーフやLCリーフよりも好きなので、ベストチョイスだと思っています。
一頃品薄だった今回のモデルも、現在では嬉しいことに、最近大手通販サイトでも取り扱われるようになりましたよ。
探しているあなたは、これで入手可能ですね。
ただし中古品なので購入する場合は程度(破損、汚れ、欠品)をよく確認しましょう!
私は、グリーンリーフとブラウンリーフの生地が混在するハイブリッドLC系を狙います!
今回は、グリーンリーフ迷彩生地を使用したLC系迷彩服を分析しました。
いやー軍装品って、本当に面白いですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240813更新)
参考:ベトナム戦争後採用のアメリカ軍LC系迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
ブラウンリーフ生地で製造されたLCリーフはこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。