こんにちは!
今回は、旧西ドイツ軍のパイロットスーツを分析します。
スーツと呼んでいますが、多くの場合ワンピース(カバーオール)のことを指します。
目次
- 1 旧西ドイツ軍旧西ドイツ空軍パイロットスーツ(その1)とは?
- 2 旧西ドイツ軍旧西ドイツ空軍パイロットスーツ(その1)の全体及び細部写真
- 3 旧西ドイツ軍旧西ドイツ空軍パイロットスーツ(その1)の特徴とは?
- 4 旧西ドイツ軍旧西ドイツ空軍パイロットスーツ(その1)の製造とサイズのデータ
- 5 旧西ドイツ軍旧西ドイツ空軍パイロットスーツ(その1)まとめ
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1 旧西ドイツ軍旧西ドイツ空軍パイロットスーツ(その1)とは?
第二次大戦に敗れたドイツは、日本同様アメリカ指導支援の元に再軍備を開始しました。
当初は、兵器は言うに及ばず、個人装備もことごとくアメリカン・テイストに仕上げられてましたね。
(ただし、陸軍は若干の抵抗を見せました。アメリカ式の大雑把で万人向けの装備に我慢ならなかったのでしょうね。東西冷戦の最前線でしたし。)
再建空軍も同様で、アメリカ製戦闘機の装備からはじまり、パイロットもアメリカ軍の装備もしくは類似装備から始まっています。
(イギリス軍装備でなくて本当に良かったですね。)
しかし早い段階で、アメリカ装備をベースとしながらも、ドイツ流に改良していきました。
今回のモデルは、そんなドイツ空軍のパイロットスーツになります。
どんなスーツなのでしょうか?
早速確認していきましょう。
2 旧西ドイツ軍旧西ドイツ空軍パイロットスーツ(その1)の全体及び細部写真
前面上半身と下半身
生地の色調がドイツしてますね。
ポケットが沢山あって一見便利なように思いますが…じつは…。
背面上半身と下半身
背面にはポケット等がありません。パイロットスーツの一大特徴ですよね。
前面裏側上半身と下半身
ストームフラップと腰のポケット生地に注意
背面裏側上半身と下半身
タグ表と裏 スーツはアラミド(難燃繊維)製です。
意味不明なタグ 使っていた兵士が付けたのでしょうか?
エポレットはマジックテープで開閉
胸のパッチポケット 左右にあります。
脇下の通気孔 全部で6個開いています。
腰のジッパー
アメリカ軍のK–2Bでは、ここはジッパーのみですが、このモデルは中にポケットが装備されています。
左ウエストのタブ
これは左のみです。用途はなんでしょう?
反射防止加工のダットファスナーで開閉
前合わせはダブルジッパーです。男性には嬉しい装備ですね。
右足付け根の小さいポケット マジックテープで半開きになります。
小さいループが3本
エマージェンシー用のナイフポケットでしょうか?
そのフラップにはマジックテープで留めるタブが。用途は何でしょう?
左太腿のパッチポケット
左足のポケットと足首のジッパー
右足のポケットと足首のジッパー こちらはポケットにペン差しが付いています。(2本用)
左袖ポケット アメリカ軍ではシガレットポケット ペン差しが付いています。(3本用)
袖口にもジッパーが。
背中にはアクションプリーツが付いています。
内側からアクションプリーツを見ると、特にゴムなどでテンションを掛けていません。
ウエストには左右にボタンが。本来なら、ボタンホールの付いたゴムテープがあって、ウエストを任意に絞ります。(ゴムテープは購入時から紛失してました。)
ジッパーのメーカーは「riri」
腰のジッパー裏に付いているポケット ジッパーに直結ではありません。
ドイツ空軍のマークと国家紋章
本当はイエローではなくてゴールドらしいですよ。
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3 旧西ドイツ軍旧西ドイツ空軍パイロットスーツ(その1)の特徴とは?
セージグリーンを基調とするアメリカ軍パイロット装備に対し、ドイツ空軍はグレイ系というところが一線を画していてカッコ良いですね。
生地は濃いブルーグレイのノーメックス製です。
デザインは、アメリカ軍のパイロットスーツを基に、細部を改良しています。
でも、用途不明なものもありますね。
面白いのは腰のジッパーで、アメリカ軍のパイロットスーツではジッパーのみですが、今回のモデルはちゃんとポケットが準備されているところです。
襟の先端が丸くなっているのは、超音速で射出脱出した際に、襟の高速な振動で怪我をしないようにとの配慮から採用されました。
こんな襟は、主要各国や海上自衛隊のパイロットスーツにも採用されていますよ。
4 旧西ドイツ軍旧西ドイツ空軍パイロットスーツ(その1)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1986年
・製造場所 旧西ドイツ
・契約会社 旧西ドイツ
・製造会社 〃
・材質 アラミド(ナイロン系)
・表記サイズ 175–185/105
・各部のサイズ(平置)
着丈 約140センチ
肩幅 約45センチ
身幅 約57センチ
袖丈 約57センチ
ウエスト 約50センチ
股下 約66センチ
裾幅 約19センチ
・状態 中古良品
・官民区分 官給品
・入手方法 大阪専門店で購入
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5 旧西ドイツ軍旧西ドイツ空軍パイロットスーツ(その1)まとめ
このスーツは通常、下着の上に着用します。
生地が薄く、通気性も抜群なので、この季節は特に重宝しますね。
ちゃんとしたプロテクターを付けると、バイクも快適ですよ。
しかし汗をかくと、生地の繊維が汗を吸収しないので、ベトベトしてきますね。
また、ポケットが沢山ありますが、調子に乗って物を入れると、素肌に当たって不快になったり、動きづらくなったりするので注意が必要です。
今回のモデルを開発した責任者には不本意かもしれませんが、このスーツが最も活躍するのはキャンプです。
おそらくノーメックス生地の耐用年数は過ぎていると思いますが、燃やされても炭化するだけで、通常のナイロンのように高温のまま溶けて火傷をすることもありません。
(このモデルではありませんが、生地の一部を燃やして確認しました。)
また、いざと言う時は、袖口や足首にジッパーが付いているので、直ぐに捲り上げることができるのもポイント高いです。
キャンプファイアや焚き火では、ベストなスーツかもしれませんよ。
化繊なので、水濡れしても乾燥が早いのも助かりますね。
購入する場合は、程度を確認することは勿論ですが、SHOPや出品者によっては、パイロット装備ということでプレミア価格で販売や出品されている場合もあります。
探せばまだまだ安価な良品が見つかりますので、気長に、根気よく探しましょう。
今回は、旧西ドイツ空軍のパイロットスーツを分析しました。
次回は、ギリシャ軍の迷彩服を分析します。
お楽しみに!
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参考:同時期の旧ソ連軍のパイロットスーツの記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとございました。
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