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難燃でしかも軽快!【アメリカの軍服】空軍フライトジャケットCWU–36P(83382C)とは? 0202 🇺🇸 ミリタリー

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今回は、1980年代のアメリカ空軍フライトジャケットを分析します。

このモデルは空軍が開発しましたが、現在は陸軍を除く各軍に支給されていますね。

ライトゾーンを受け持つフライトジャケットになります。

中古品ですが、程度は良好ですよ!

   目次

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1 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–36P(83382C)とは?

1930年代中期に、アメリカはそれまでにない画期的な素材を開発します。

 

当時「鋼鉄よりも強く、絹よりも細い」と謳われた「ナイロン」です。

 

一説には日本産の絹に対抗して、なんと女性のストッキング用に開発されたとか。

(面白いですね。)

 

このナイロンの繊維は、軽量かつ緻密に織ることで、生地としての強度や防水性も向上したことから、あらゆる衣料品にも使用されるようになりました。

 

勿論軍隊の装備品にも使用されましたよ。

 

ナイロン製フライトジャケットは、第二次大戦中にアメリカが開発しました。

 

戦後、各国のフライトジャケットや装備に多くナイロンが使われるようになりましたね。

 

そんな優秀なナイロンですが、一つ大きな欠点がありました。

 

元々石油を主たる原料として開発されたナイロンは、とても火に弱かったのです。

 

しかも、燃やされると炎を上げながらドロドロに溶けてしまいます。

 

衣料品の場合、高温で溶けたナイロンが、人体に張り付き重度の火傷を負わせる事がわかってきました。

 

より深刻だったのはパイロットです。

 

特に軍用機のパイロットは、狭いコクピットで火災になった場合、パイロットの生命に直結しました。

 

その対抗策として、火災になっても燃え上がったり溶けることなく、その場で炭化する繊維が開発されましたよ。

 

それが有名なノーメックスと呼ばれる難燃性ナイロンです。

 

軍用機のパイロットにとって、まさに夢のような繊維でした。

 

その繊維で製造されたジャケットが今回のモデルになります。

 

今回のモデルは、シリーズの中でも3番目のモデルになります。

 

さてさて、それはどんなジャケットなのでしょうか?

 

今回は、フライトジャケットコレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!

2 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–36P(83382C)の全体及び細部写真

前面

最初からネームタグ用のマジックテープが縫い付けられていました。

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背面

初期型にあったアクションプリーツは廃止されています。
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前面裏側

生地の織り方が違っていて、通気性を確保できるようにしていますよ。
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背面裏側
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前合わせは、細めのジッパーのみです。
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タグ

メーカーは当時全盛だった「アルファ  」社ですね。

1987年度契約品です。
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先端が丸いのは、高速で緊急脱出した場合の危害予防です。

何故か左右で微妙に襟の形が違っていますね。

どうやらこの程度の誤差はOKのようです。おおらかですね。
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腰ポケット

大容量です。

身体に合ったサイズを選ぶと、ハンドポケットができません。

MA–1のようにハンドウォーマーは兼ねていませんね。

マジックテープで開閉
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胸のマジックテープ
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左袖のシガレットポケット

ペンポケットも付いていますが、キャップは挿入されていません。

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ジッパーはスライダーの長い「スコービル」社製です。
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シガレットポケットのジッパーも「スコービル」
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背中には左右の袖を繋ぐ一枚のゴムテープが内蔵されています。
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腰ニット

勿論ニットも全てノーメックス製ですよ。
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袖ニット
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ジッパースライダー裏面の刻印
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3   アメリカ空軍フライトジャケットCWU–36P(83382C)その特徴とは?

シェルはセージ(香辛料のセージ)グリーンのノーメックス製です。

 

比較的後期の生地なので色調がやや明るいですね。

 

デザインでは、大戦中のL–2系ジャケットから始まる襟のニットが廃止されて、シェルの生地を用いた通常の襟になっていますよ。

 

襟の先端が丸いのは、高速で飛行している航空機から射出された場合、襟で顔などに傷をつけないようにとの配慮からです。

(一説には物凄いスピードで、振動というか「はためく」そうです。)

確かに安全かもしれませんが、デザイン的には評価の分かれる所ですね。

 

ポケットは腰に×2+シガレットポケットで内ポケットはありません。

とてもシンプルです。

 

ポケットは、容量が大きく助かりますが、開口部が高く手が入れ難いですね。

 

シルエット的にはシュッとしていて、身体に合ったサイズを着用するとスマートに見えます。

 

初期型にあった背中のアクションプリーツは廃止されています。

 

全体的な縫製は、おおらかでやや雑ですが、強度は必要十分です。

4 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–36P(83382C)の製造とサイズのデータ

・製造又は契約年度 1987年

・製造場所     アメリカ

・契約会社     アメリカ

・製造会社      〃

・材  質     ノーメックス

         (難燃性ナイロン)

・表記サイズ    M

         (日本人のL)

・各部のサイズ(平置)

          着丈 約63センチ

          肩幅 約49センチ

          身幅 約60センチ

          袖丈 約63センチ

・状  態     中古上品

・官民区分     官給品

・入手場所     ヤフオク

・入手難易度    2(やや困難)

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5 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–36P(83382C)まとめ

じつは、ノーメックスで一番最初に製造されたのは、CWU–45Pと呼ばれる海軍用のジャケットでした。

(後に空軍も採用)

 

今回のモデルは、その–45Pの中綿を排して、軽量化と着易さを向上させたモデルなんですよね。

 

番号を見ると、–36Pが先に採用されたような印象がありますが、–45Pの方が早く採用されました。

(ナンバリングが前後している理由は不明です。)

 

実際にこのジャケットを着用すると、本当に着易いですね。

 

前作の45Pが「重厚」だったのに対し、「軽快」ということばがしっくりきます。

 

なるほど、この着易さは正解かもしれませんね。

(だから海軍も後に採用したのでしょうか?)

 

肝心の防風性能は、ナイロン製ジャケット(L–2系)と同じくらいの印象です。

(冬にバイクで確認しました。)

 

ここはレザーには敵わないようです。

 

冬はインナーを工夫する必要がありますね。

 

以前にも記事にしましたが、ノーメックスは紫外線に弱く、すぐに退色(変色、日焼け)します。

 

それも紫外線に当たった所のみ、セージグリーンからライトブラウンになるので厄介です。

 

着用する場合は、できるだけ日光や蛍光灯に当てないようにしましょう…って難しいですよね。

 

最悪、変色した場合は、変色していない箇所も変色させましょう。

 

最近、このモデルも廃止されて新しいモデルが採用されました。

 

そのせいでしょうか?

現在、市中にかなりの数が、しかも安価に出回っています。

(バブル時代は、中期型が7万円くらいで販売されていました!)

 

特にアクションプリーツの付いている初期型で日焼けの少ないものは、超稀少品です。

 

見つけたら今後のために、ぜひ保護してあげましょう!

 

今回は、秋にぴったりのアメリカ軍フライトジャケットを分析しました。

次回は、イタリア軍の空挺ジャケットを分析します。

お楽しみに!

(20210930更新)

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参考:各国のフライトジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎

フライトジャケット(Flight jackets) カテゴリーの記事一覧

www.military-spec-an.com

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読んでいただき、ありがとうございました。

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