今回は、アメリカ軍の特殊部隊員用の戦闘服を分析します。
BDU(バトルドレスユニフォーム)のデザインとしては、ちょっと古いタイプですね。
でも、独特の雰囲気があります。
今回のアイテムは、中古品ですが程度は良好ですよ!
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目次
1 アメリカ軍特殊部隊用戦闘ジャケット(ブラック357
)とは?
この前観ていたTVで、「ファッション初心者は、白か黒を基調にした衣類を選ぶべきだ…」なんて若いファッションリーダー(?)が言ってました。
(すかさずメモしたことは言うまでもありません。)
なるほど、中間色はコーディネートも難しいですよね。
そして多くの場合、「黒」を選んでしまうことが多いようです。
何気なく選ぶことの多い黒い衣類ですが、軍服の場合は、いくつかの意味があるようです。
まず敵対する兵士にとっては、畏怖の感情を持たせる(つまりビビらせる)効果があるそうです。
(日本では、迷彩服の方が効果がありそうですが…。)
一方、味方の軍隊の中では、他兵科との差別化を図り、エリート意識を醸成させる効果があるようですね。
第二次大戦中のドイツ戦車兵には、黒いウールの戦車服と呼ばれる独特の制服が支給されていました。
(兵科色はピンクでしたが…。)
今回のモデルは、その両方の効果を得ることを目的に製造されたものです。
一般に使われることは稀で、多くは特殊部隊用でした。
さてさて、それはどんな戦闘服なのでしょうか?
今回は、特殊部隊マニアのみならず、ファッションリーダーのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
襟元一番上のボタン以外は、全て隠しボタンなのが特徴です。
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはボタンのみです。
タグ①
タグ②
1997年度契約品です。
襟付近
右胸ポケット
2個のボタンで開閉
腰ポケット
こちらも2個のボタンで開閉
左胸ポケット
ポケットフラップにスリットがあってポケット内にペンポケットがあります。
袖には肘に補強生地があります。
袖口は3個のボタンとタブで開放・調整。
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3 その特徴とは?
生地は、薄いリップストップのコットンです。
ブラックに染められていて、イメージは墨汁の中に漬けたものを乾かした感じですね。
本当の真っ黒です。
デザインは、ウッドランドBDUの後期型を継承していますよ。
標準的な4ポケットのコートタイプですね。
ベトナム戦争当時に採用された、トロピカル・コンバットユニフォーム(通称ジャングル・ファーティーグ)の流れを汲むものです。
サイズ感は概ね表記通りですが、あくまでアメリカンサイズなことに注意です。
全体的な縫製は、少々雑ですが強度抜群の、アメリカ軍スタンダードな仕上がりですよ。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1997年
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 コットン
ナイロン
表記サイズ S–R
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約75cm
肩幅 約53cm
身幅 約64cm
袖丈 約62cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
ベトナム戦争中の南ベトナム解放民族戦線(通称ベトコン)は、よくブラックパジャマと呼ばれる薄いコットンの黒服を着用して戦闘することがあったようですね。
これに目をつけたアメリカ軍は、ジャングルファーティーグを黒く染め、鹵獲した中国製の自動小銃を持って、偵察や非公式な作戦を行なっていました。
(遠目には、区別つかないですよね。)
ところで、外国人の多くは上下黒服に独特の感情を持つようですね。
(警察関係の特殊部隊も一部では黒服ですよ。)
…じつは、最近よく発生しているアメリカ国内での銃乱射事件でも、多くの犯人が全身黒尽くめだったりしています。
自分を奮い立たすためでしょうか?
それとも、他者より優れていると言う事をアピールしたいのでしょうか?
犯罪者の心理はわかりませんが、何かを決心した場合に黒い服装をするようです。
(葬儀を除いて。)
日本人は…特に私のような昭和生まれは、学生服とか女子のセイラー服などが上下黒であったため、黒服にもあまり違和感はありません。
でも、目の前にいきなり全身黒尽くめの人間が現れたら、ちょっと感情が乱されるかもしれませんね。
さて今回のモデルですが、いつものようにサバイバルゲームや野鳥観測には向いていないようです。
勿論、野生動物の目にも、人間のシルエットが浮かび上がって目立つかもしれませんね。
黒い装備は、ヒストリカルゲームで特殊部隊を演じたり、ファッションで使用するのが良いようです。
アメリカ軍のBDUがベースなので、使い勝手は良いですよ。
今回のモデルは官給品ですが、モデル品も多く発売されていますね。
サイズも各種あるので、いつでも誰でも着られそうです。
今年の夏は、黒いBDUでキメてみませんか?
そうそう、洗濯時にはかなり色落ちしますので、念のため白いシャツなどと一緒に洗わないようにしましょう!
今回は、アメリカ軍特殊部隊の戦闘ジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20230101更新)
参考:今回のモデルの原型BDUに関する記事はこちらです。⬇︎
ベトナム戦争当時の標準的なジャングルファーティーグに関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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