今回は、1960年代のアメリカ軍トロピカルコンバットユニフォームを分析します。
映画「プラトーン」以降のベトナム戦争映画で有名になりましたね。
ジャンフルファーティーグとも呼ばれています。
夏のジャケットは、これに限りますね。
中古品ですが、程度はまずまずですよ!
目次
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1 アメリカの軍トロピカルコンバットジャケット(ジャングルファーティーグ・4th)とは?
1960年代から、ベトナムに介入していたアメリカ軍ですが、当初は専用の熱帯装備を持っていませんでした。
一般的なユーティリティジャケットで参戦しましたよ。
これはコットンサテン製で、熱帯ではかなり蒸したようですね。
(上下でポケットの数が少なかったのも問題Dしたね。)
しかし、すぐに現行の装備の欠点を補うべく、新たな装備が開発されます。
それが今回のモデルを含む一連のトロピカルコンバット装備です。
薄い生地や、ナイロン等を多用し、その後のアメリカ軍のみならず、世界中の戦闘服の原型になりました。
今回のジャケットは、トロピカルコンバットジャケットとしては、4番目に採用されたモデルで、最もオーソドックスなものですね。
さてさて、それはどんなジャケットなのでしょうか?
今回は、ベトナム戦争マニアのみならず、夏でも快適に着用できるジャケットをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
生地が薄いので、洗濯を繰り返すと、クタっとしてくるのが魅力ですね。
ボタンが全部隠しボタンなのも渋いです。
原型は、第二次大戦中に採用された、パラトルーパー(空挺)ジャケットです。
背面
ジャケットタイプなので、着丈が長いですね。
前面裏側
内ポケットなどは一切なくて、とてもシンプルです。
背面裏側
前合わせはボタンのみ。
サイズタグ
データタグ
1969年契約品です。
胸ポケット
ボタン2個で開閉
腰ポケット
こちらも胸ポケットと同様です。
袖口
ボタンで開閉、調整
各ポケットのマチの部分は、違う色調の生地でできていました。
軍衣料品にはよくある処置ですね。
今回のモデルはグリーンの強い生地なのですが、メーカーや時期によってODに近かったり、洗濯を重ねるとグレイに変色する生地がありますよ。
官給品のボタン
初期型はツヤツヤピカピカでしたが、後期型は艶消しですね。
今回のモデルの原型である大戦中のアメリカ軍空挺ジャケットはこちらです。⬇︎
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3 その特徴とは?
生地は、薄いコットンポプリンですが、この型から(諸説あり)はリップストップ(解れ防止処理)生地に変更されましたね。
生地の色調は、大きく三種類あって、
- OD色の強い(茶色く見える)タイプ
- OG(オリーブグリーン)タイプ
- グリーン系ながら、洗濯による退色でグレイに近くなるタイプ
です。
今回のモデルは、OGタイプですね。
でもポケットのマチ部分に他のODタイプとグレイタイプの生地が使用されています。
無駄を残さない製造方法ですね。
(軍衣料品には多い処理です。)
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2、腰ポケット×2で、とてもシンプルです。
各ポケットにはプリーツがあり、ポケットの下縁がラウンド型になっています。
しかしベトナム戦後シンプルなスクエアタイプに変更され、ウッドランド迷彩へと続くBDUの原型になりましたね。
(迷彩生地も変更されました。)
全体的な縫製は、少々雑なところがありますが、強度は十分ですね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1969年
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ S–R
各部のサイズ(平置)
着丈 約77cm
肩幅 約42cm
身幅 約54cm
袖丈 約58cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 愛知の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
先の映画「プラトーン」、「ハンバーガーヒル」、「フルメタルジャケット」のベトナム三部作では、官給品のジャングルファーティーグが使用されていました。
でもその後の「フォレスト・ガンプ」では、衣装(今日の市販品?)が使用されていてガッカリした覚えがあります。
確かに一昔前(二昔?)までは、まだデッドストックがゴロゴロ残っていたのですが、最近はめっきり少なくなって、さらに高価になりました。
それどころか中古品も減ってきましたよ。
時代ですね。
(何処からか大量にデッドストックが出ないものでしょうか?)
面白いことに、ベトナム戦争終了後くらいから、かなり忠実なモデル品も販売されていますね。
官給品にこだわらないあなたにおすすめです!
コットンポプリンは薄くて肌触りもよく快適ですね。
ただ100パーセントコットンなので、場合によってはビニロンと混紡の自衛隊作業服より水濡れ時の乾燥が遅かったりしますよ。
また体型的な問題でしょうか?
自分の適正サイズを着用すると、襟が変に折れたりします。
(メタボの私だけかもしれませんが…😅)
それでも暖候期には快適なジャケットであることは変わりないですね。😃
OG単色は、サバイバルゲームやバードウオッチングには向かないかもしれませんが、普段着の、それもこれからの季節にぴったりですね。
(着込めば春秋でも使用できますよ!)
また、ベトナム戦争のヒストリカルゲーム(コスプレ)には必要不可欠なジャケットですね。
この梅雨は、ジャングルファーティーグ、ブーニーハットそしてクレイモアバッグを持って出かけてみませんか?
今回は、アメリカ軍の熱帯用戦闘ジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240730更新)
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参考:トロピカルコンバットユニフォーム最初期モデルに関する記事はこちらです!
当時ベトナムでも使用されていた防寒着に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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