今回は、1980年代と思われるクウェート陸軍迷彩フィールドジャケットを分析します。
以前分析したクウェート陸軍迷彩ユニフォームと同じ迷彩が使用されていますね。
ただし官給品を示す根拠はありませんでした。
ジッパーが交換されていますが、おそらくデッドストックですよ!
目次
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1 クウェート陸軍迷彩フィールドジャケット(M65タイプ・デザートアメーバパターン)とは?
2 全体及び細部写真です!
前面
これもまた奇抜な迷彩ですね。
背面
前面裏側
裏側のほぼ前面にライトグレイのライニングあり。
薄いポプリン生地。
背面裏側
襟周りレイアウト
襟裏にはチンストラップとジッパーあり。
襟はチンストラップで立てることができます。
前見頃にはハードフード用のボタンがありますが、砂漠で必要なのでしょうか?
前合わせはジッパーとダットファスナー。
ジッパー
刻印は「YKK」で正しい選択なのですが…。
ジッパーを縫い付けている糸の色やミシン眼から、どうやら交換されているようです。
(ジッパーの方がより太い糸でしっかり縫われていることから強度もありそうです。)
前合わせ裏側には、ライナー用のボタンがあります。
ボタンはベージュのプラスティック製。
ソロバンの駒形で両面使用可能。
ウエストのドローコード
出口はボタンホールタイプ。
ドローコードはグレイのナイロン製。
ライニングの裾は、アメリカ軍M65フィールドジャケットのようにフリーです。
元生地はライトブラウンであることに注意。
エポレット
テーパーなしのクサビ型。
ボタンで開閉。
胸ポケット
ダットファスナーで開閉。
腰ポケット
こちらもボタンで開閉。
袖
僅かにテーパー付き。
袖口はマジックテープで開閉・調整。
マジックテープはライトグレイ
勿論、例の三角生地もあります。
でも袖口裏側には、ライナー用のボタンがありません。
背面左右にあるアクションプリーツ(バイスイング)
そういえば襟裏のチンストラップやジッパーもグレイでした。
ジッパー
こちらも「YKK」
定番ですが、襟裏のジッパー内(背面内側)には…
シェルと同じ迷彩生地の簡易フードがありました!
フード背面
フード前面
フード側面
フード前縁のドローコード
サンディブラウンの紐。
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3 その特徴とは?
迷彩は、ライトブラウンの生地に緑味の強いカーキをベースとし、オリーブグリーンをアメーバ状にプリントしてあります。
特異なのは生地のライトブラウンを斑点状に塗り残し、そこにブラウンでシャドウを付けているところですね。
そして斑点とシャドウ以外、他のカラーも接触していません。
迷彩色調とパターン
一見単純な迷彩に見えますが、意外なプリント方法が用いられていますね。
生地は、おそらくコットン/ポリエステルのツイルで、軽量化かつ丈夫です。
ただし防風性能は低く、通気性が良好ですよ。
デザインは、ほぼアメリカ軍のM65フィールドジャケット(3rd)と同じです。
構成は、エポレットあり、胸ポケット×2、腰ポケット×2で、襟裏にはジッパーがあって背中のフードを取り出すことができます。
面白いことに、アメリカ軍M65フィールドジャケットと同様のハードフードを取り付けるための襟裏ボタンホール、前見頃の専用ボタンまで踏襲されていますね。
今回のモデル専用のハードフードが存在するかどうかは不明ですが、探してみる価値はありそうです。
また裏側のほぼ前面にライニングがあり、前見頃には専用のライナーを取り付けるボタンも存在しますが、袖にはそのボタンがありませんでした。
(もしかしたら専用ライナーはベスト型なのかも?)
全体的な縫製は、普通ですが強度は少々足りないようです。
今回のモデルは、未確認ですがフロントのジッパーが交換されているようです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1980年代
製造場所 中国
契約会社 中国共産党
製造会社 中国
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ なし
(日本人のL〜XL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約54cm
身幅 約65cm
着丈 約74cm
袖丈 約63cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品?
入手場所 東京の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
今回のモデルを手で持って最初に感じたのは「とても軽量」ということでした。
実際に計測してみると、標準的なアメリカ軍M65フィールドジャケットが約1.4kgに対し、今回のモデルは約0.9kgしかありませんでした。
寒冷地で使用するわけではないので、防寒対策には留意の少ないデザインなのですね。
それでもしっかりライニングもあることから、砂漠の夜でもこれを着ていればなんとかなりそうですよ。
ただこの迷彩は、見慣れたウッドランドパターンやデザートパターンなどとは違って、人によっては「ダサ」く見えるかもしれませんね。
でもそこを逆手にとってファッションに特化して着用してみるのはどうでしょう?
きっと個性を強調できると思うのですが?
それはともかく、今回のモデルも含めたクウェート軍「デザートアメーバ」装備は、極端に品薄です。
入手はとても困難と言えるでしょう。
ただしクウェート本国では、全く新しい迷彩ユニフォームが複数採用されています。
そのため今後、今回のモデルも払い下げられるタイミングがあるかもしれませんね。
探しているあなたは、中東に強い専門店や国内外のオークションをチェックしてみましょう!
私は、存在は不明ですが同じ迷彩のキャップやハットを探してみたいと思います!
今回は、少し古いクウェート陸軍の迷彩フィールドジャケットを分析しました!
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20250602更新)
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参考:他のクウェート軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のデザート(砂漠)用装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の迷彩装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のM65タイプジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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