今回は、1940年代のアメリカ海軍MARK1(マーク1)ナイフを分析します。
ある特徴から、とても有名なナイフですね。
今回のモデルは、あなたもご存知のあの有名メーカー製になります。
中古品ですが、時代を考えると程度は良好ですよ!
目次
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1 アメリカ海軍MARK1ナイフ(カミラス社製)とは?
陸地において、敵兵と白兵戦(人対人の接近戦)が想定される陸軍の兵士には、ナイフは必需品とも言える装備ですね。
弾薬が尽きると、次はナイフの出番ですし、隠密行動にナイフは欠かせません。
一方艦艇に乗組み戦う海軍の水兵にとって、ナイフはあまり必要性が感じられませんね。
でも海軍には地上で活動する施設隊や、敵地を飛ぶパイロットもいることから全くナイフが必要ない訳ではなさそうです。
中でもアメリカ海軍は水兵に対して積極的にナイフを支給しましたよ。
第二次大戦前までは、雑多なナイフを調達して支給していました。
(私物の所有も禁止ではなかったようです。)
しかし第二次大戦に突入すると、個人が携行するナイフにも一定の規格が導入されるようになって、メーカーにも提示されました。
そうやって開発されたのが、文字通り最初のナイフとされるMARK1(マーク1)ナイフです。
ところが、この規格が非常に大雑把かつ緩やかだったので、メーカーで厳密に守られることがなかったようですね。
(メーカーの意識も低かったようです。)
驚くことに、ブレードの長さ以外は製造メーカー毎の独自デザインで納入されました。
現在では考えられませんが、当時は一刻も早く装備を整える必要があったので、やむを得ずまとめて調達したのかもしれませんね。
今回のモデルは、官給品ナイフ製造で有名な「カミラス」社が製造したMARK1ナイフになります。
どことなく、後モデルの雰囲気もあって、もしかしたらこのナイフがアメリカ官給品ナイフの始祖なのかもしれませんね。
さてさて、それはどんなナイフなのでしょうか?
今回は、ミリタリーナイフコレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
右側面
左側面
ブレード
やはりブゥーイ型ですね。
ブレードの刻印①
所属と型式
ブレードの刻印②
メーカー名
ハンドルはレザーワッシャーの積層でプラスティックのポンメル付き。
ポンメルには返しが付いています。
ポンメルは磨かれたプラスティックで変形ナット留め。
シース
(オリジナルのシースでない恐れもあります。)
後のMARK2やKA–BARにも通じるデザインですね。
1本のステッチとリベット留め。
ハンドルを抑えるループ付き
シースにスリットはありませんが、上部は2枚合わせになっていて、ベルトなどを通せます。(ループがかなり痛んできていますね。)
シース先端には、各種コード(紐)を取り付けるための穴があります。
他海軍ナイフとの比較
上:今回のモデル(MARK1ナイフ)
中:MARK2ナイフ
下:MARK3ナイフ
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3 その特徴とは?
ブレードはカーボンスティール(炭素鋼)で、やはりブゥーイ型です。
(他社の同ナイフには、違う形状のブレードもありました。)
表面は梨地(艶消し)でパーカライジング(リン酸塩加工)されています。
ハンドルはレザーワッシャーの積層でブラックのプラスティック製ポンメル付き。
シースもレザー製で、糸とリベットで作られています。
(他社のモデルでは、ベークライトのシース(スキャバード)あり。)
シースのスリットはありませんが、上部が2枚合わせ(ループ)になっていて、ここにベルトを通すことができます。
全体的な作りは、意外に丁寧でメーカー品としては十分な仕上げですね。
今回のナイフも伝説のミリタリー雑誌「PXマガジン1989年No.20」の96ページにイラストが載っています。
雑誌をお持ちのあなたは、ぜひ確認してみてください!
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1940年代
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 カーボン
スティール
レザー
プラスティック
各部のサイズ ナイフ
全長 約245mm
全幅 約45mm
ブレード長 約129mm
ブレード厚 約4mm
ハンドル長 約112mm
ハンドル太さ 約3mm
シース
全長 約307mm
全幅 約57mm
状 態 中古上品
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
今回のモデルは、ブレードも短く(5インチ)て、とても扱いやすいですね。
(1960年代に支給されたパイロットサバイバルナイフと同じブレード長というのが原因かもしれません。)
ハンドルも手に優しく、ユーティリティーナイフとしては申し分ないですね。
メーカーも信頼できて、使えるナイフと言えます。
普段使いには、この位のナイフが最も使い勝手が良いかもしれませんね。
ただアメリカ海軍は、このMARK1ナイフに満足せず(気持ちはわかりますが…)次なるモデルを開発することになります…が、その話はまたいつか。
さてMARK1ナイフもそうですが、大戦中のナイフは全般的に入手困難な状況になっています。
特に今回のモデルは、人気の有名メーカー製でなのでさらに少ないですね。
(生産数もやや少なかったです。)
でもオークションでは時々出品される場合がありますよ。
(程度は…悪いものが多いですね。)
またこのメーカーでなければ、比較的多く見かけますね。
(PAL社が最も多いかも。)
ミリタリーナイフコレクターには必須のアイテムと言えます。
あなたも頑張って探してみましょう!
なお、使用する予定もないのにナイフを携行したり、シチュエーションに合わない場所(車のダッシュボードコンテナとか)へ保管していると、場合によっては警察に逮捕されることがあります。
また、キャンプでも警察官の所持品検査等を受けて、ナイフが発見されると長時間にわたる事情聴取などを受ける場合があります。
ナイフの携帯と保管には、十分注意してくださいね!
今回は、アメリカの有名メーカー製海軍MARK1ナイフを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231213更新)
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参考:他のアメリカ海軍のナイフに関する記事はこちらです。⬇︎
他のミリタリーナイフはこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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