今回は、1980年代の旧西ドイツ陸軍難燃パイロットスーツを分析します。
以前分析した旧西ドイツ空軍難燃パイロットスーツ(グレイモデル)と同じ時期の製品ですね。
独特のポケットと陸軍らしいカラーが特徴です!
まさかのデッドストックですよ!
目次
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1 旧西ドイツ陸軍難燃パイロットスーツ(OD)とは?
一般的な職場などでもそうですが、他の部署と何かと対抗したりする場合がありますね。
これは軍隊においても同様で、各国とも陸軍・海軍そして空軍は、何かと対抗意識を丸出しにして反目し合う場合がありますね。
それは使用する兵器のみならず個人装備にも及ぶ場合があります。
(陸軍用の空母を製造してしまった国もありましたね。)
今回のモデルは、旧西ドイツ陸軍のパイロットスーツ(フライトスーツ)なのですが、空軍や海軍のスーツと似ていますが、生地色や細部には違った装備がありました。
陸軍のこだわりを感じますが、逆に他国にはない独自の迫力を醸し出していますね。
さてさて、それはどんなパイロットスーツなのでしょうか?
今回は、旧西ドイツ陸軍装備マニアのみならず、個性的な夏用カバーオールを探しているあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
全体前面
生地色がセージグリーンやオリーブグリーンではなく、OD(オリーブドラブ)なのが新鮮ですね。
上半身前面
下半身前面
全体背面
上半身背面
下半身背面
上半身前面裏側
下半身前面裏側
上半身背面裏側
下半身背面裏側
襟周りレイアウト
前合わせはジッパーのみ。
ジッパーは勿論上下から開くダブルジッパー。
タグ
1987年度契約品です。
エポレット
マジックテープで開閉
胸ポケット
ジッパーで開閉
左胸にあるネームタグ用マジックテープ。
左ウエストにあるタブ
ダットファスナーで開閉。
腰ポケット
ジッパーで開閉。
ポケットの中にはスリットあり。
右腰にある複雑な形状のポケット
上にはゴム内蔵の下向きポケット。
中央にはダットファスナーで開閉するループ。
下にはやはりゴム内蔵の上向きポケット。
そして全体を包むマジックテープで開閉するカバー。
ナイフポケットでしょうか?
膝ポケット
ジッパーで開閉。
右足首ポケット
ジッパーで開閉。
表面にペンポケット。
左足首ポケット
こちらにはペンポケットがありません。
足首はジッパーで開閉
背面にはアクションプリーツ(バイスイング)あり。
ウエストは内蔵されているボタンホールのあるゴムバンドで調整。
脇の通気孔
刺繍で片側6個
左袖ポケット
複雑な形状。
袖とは角度が付いていますね。
袖
ややテーパー付き。
袖は3枚の生地で構成。
手首はジッパーで開閉
マチはありません。
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3 その特徴とは?
生地は茶色味の強いODのノーメックス(難燃繊維)製で、薄く通気性が良いのですが、少々ガサガサしています。
材質としてはナイロン系なので吸湿性はあまりなさそうですね。
デザインは、アメリカ軍のCWU-27Pを参考に、独自のアレンジを加えています。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2(ポケット内にスリット×2)、膝ポケット×2、足首ポケット×2、左袖ポケットですが、右膝ポケットは特殊な形状で、もしかしたらナイフ専用ポケットなのかも。
全体的な縫製は精密かつ丁寧で、ドイツらしい上質な仕立てですよ。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1987年
製造場所 ドイツ
契約会社 ドイツ
製造会社 〃
材 質 ノーメックス
表記サイズ 165/175-95
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約44cm
着丈 約144cm
身幅 約56cm
袖丈 約58cm
ウエスト 約48cm
股下 約68cm
裾幅 約20cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 名古屋の専門店
入手難易度 3(困難)
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実物 USED ドイツ軍 BLW(ドイツ連邦空軍)レザー フライトジャケット(表記190/100 グレー)
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5 まとめ
我国のミリタリー界隈では、圧倒的にアメリカ軍物が多く流通していますね。
そのためパイロットスーツやフライトジャケットは、一部を除いて「セージグリーン(香辛料のセージに似たカラー:灰緑色)」の装備が幅を利かせています。
そんな中で今回のパイロットスーツは、むしろブラウンに近いODなので、かなりインパクトがありますね。
リエナクトのみならず、ファッションでも個性を発揮できそうですね。
残念ながらこの魅力的なパイロットスーツも、現在では品薄ですね。
かつて大阪のミリタリーショップには、デッドストックが各サイズ揃って一区画を占拠していましたよ。
現在はどうかわかりませんが、大手通販サイトやオークションでも見かけることがなくなっている状況から、やはり入手困難なようです。
探しているあなたは、海外のオークションをチェックしてみましょう。
私は、生地がブルーの海軍モデル(?)を探してみたいと思います。
今回は、独特のカラーが特徴の旧西ドイツ陸軍パイロットスーツ(フライトスーツ)を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20240909更新)
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参考:他のドイツ海軍HBT装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他国軍のパイロットスーツに関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のフライトジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
他のドイツ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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