今回は、1990年代のキプロス軍の迷彩を分析します。
なかなかキプロス物って見かけないですよね。
でもユニークな国の体制を、顕著に表現していますよ!
中古品ですが、程度は良好です!
目次
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1 キプロス陸軍迷彩フィールドジャケット(リザードパターン・M65タイプ)とは?
昔からトルコとギリシャの影響を受けてきたキプロス。
現在こそ、概ねギリシャ系住民が大勢を占めていますが、キプロス島北部はまだトルコ系のようです。
そんな微妙な情勢を反映してか、個人装備もギリシャとトルコのミックスタイプとなっていますね。
今回のモデルは、どうやらギリシャの影響を受けた装備品のようですよ。
さてさて、それはどんなフィールドジャケットなのでしょうか?
今回はキプロス軍装備マニアのみならず、M65フィールドジャケットファンのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
ギリシャ系のリザード迷彩ですが、フランス軍並みのキレがありますね。
全般的には、アメリカ軍のM65フィールドジャケットのデザインを採用しています。
背面
比較的短い間隔で迷彩が繰り返されていますね。
前面裏側
前面にライニングがありますが、胴体はアクリルのボア、袖はポリエステル製(?)です。
ボアは、最初から縫い付けてあり、取り外しできません!
背面裏側
前合わせはジッパーとダットファスナーです。
タグ①
タグ②
Jet…って、民生品でしょうか?英語表記も解せませんね。
エポレットは、テーパーなしの短いクサビタイプです。
ボタンが民生品のようなタイプですね。
胸パッチポケット
ダットファスナーで開閉。
腰スラッシュポケット
こちらもダットファスナーで開閉。
袖はマチ付きで、マジックテープで開閉。
M65の初期型を参考にしているようです。
袖内には、例の「三角生地」がありますね。
背中にはアクションプリーツがあります。
襟はチンストラップでスタンドカラーになりますが…
チンストラップは迷彩生地で作られています。
でも、チンストラップを使用すると、生地の縫い合わせ面が見えます。
ちょっと見苦しいですね。
因みにシェルの生地でチンストラップを作るのは、初期型M65と同じです。
襟の裏側にはジッパーがあって、シェルと同じ迷彩生地のフードがありました。
(フード付け根の伸縮性生地(ライトブラウンの部分)も再現されています。
袖の裏側生地
ツヤのあるポリエステル(?)製です。
何故かシワだらけですね。
(生地を余らせてある?)
迷彩生地(ヘリンボーン)の裾裏面
元々ライトグリーンの生地に多色をプリントしています。
ダットファスナー
(周りの刻印は「星」のようです。)
ジッパーは「YKK」です。
どおりで動きが滑らかだと思いました。
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3 その特徴とは?
迷彩は、ライトグリーンの生地にダークグリーンとレッドブラウンで、刷毛で大胆に塗ったようなパターンを描いています。
この迷彩に関しては、ダークグリーンとレッドブラウンが重なったところは、マホガニーブラウンになっていますよ。
(フランス軍のリザード迷彩みたいですね。)
パターンはギリシャ系ともいえますが、よりキレがあって滑らかです。
所々アイロンを当てたようなパターンがあるのも特徴ですね。
色調はとても鮮やかですね。
生地は薄いヘリンボーンで軽量かつ頑丈ですよ。
デザインは、アメリカ軍M65フィールドジャケットを参考にしていますね。
エポレット付き4ポケットで、襟からフードが出せます。
(フードもちゃんと迷彩生地ですよ。)
特筆すべきはライニングで、最初からアクリル製のボアが縫い付けられています。
(下の裾部は開放)
…ということは、キプロスって寒い地域なのでしょうか?
全体的な縫製は、やや雑で強度も足りないようです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1990年代
製造場所 キプロス
契約会社 キプロス
製造会社 〃
材 質 コットン
ナイロン
表記サイズ M
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約74cm
肩幅 約50cm
身幅 約61cm
袖丈 約59cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
全体的に暗いグリーン系の迷彩なので、例えば森林の日陰では効果を発揮しそうですね。
ただ日本の新録の季節は、その暗さ故シルエットが目立ちそうです。
ところで、このジャケットを実際に着用してみると、冬でも十分に暖かいですよ。
(ライニングがしっかり仕事をしています。)
生地のヘリンボーンも風を通し難いですし、ボアは空気を溜めるので暖かいですね。
しかし、ボアが取り外しできないのが少々ネックです。
日本ではボア無しで着たい季節や場面もありますよね。
また、チンストラップが少々緩くて、隙間ができます。
(隙間風が吹き込んできますよ。)
少々残念なポイントもあるので、着用には要注意ですね。
ところでキプロス軍の装備品は、日本では殆ど販売されていないようです。
しかしキプロス本国では、新しい迷彩服を導入したとの情報もあります。
今回のモデルも、後日まとまって払い下げられるかもしれませんね。
探しているあなたは、焦らず待ってみましょう!
今回は、珍しいキプロスの迷彩防寒ジャケットを分析しました。
いやー軍装品って本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240520更新)
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参考:他のキプロス軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
近隣のギリシャ軍迷彩フィールドジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
近隣のトルコ軍迷彩装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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