今回は、1950年代のドイツ陸軍ガスマスクケースを分析します。
戦後間も無くの西ドイツ軍時代に採用されたものですね。
外観は殆ど大戦中のモデルと変わらないです。
中古で傷んでいますが、内部はきれいでしたよ!
(そうそう、ガスマスクはありません!)
目次
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1 ドイツ陸軍ガスマスクケース(コンテナ・戦中型・西ドイツ軍時代)とは?
古くは紀元前から使用されていた毒ガス。
でも本格的に、そして大々的に実戦で使用された始めたのは第一次大戦でしたね。
その主役となったのはドイツ軍とイギリス軍でした。
でも兵士に深刻な後遺症が残ることから、後に戦時国際法で毒ガスの使用を禁じられましたね。
でも第二次大戦中のドイツ軍は、敵の毒ガス攻撃を異常に警戒し、どの国よりも多く兵士にガスマスクを装備・携帯させました。
(一説には、イギリスやフランスの毒ガスによる報復攻撃を極端に恐れたとか?)
現在でも残る多くの毒ガスを開発したドイツは、その恐ろしさを最も認識していたのかもしれませんね。
戦後においてもドイツ軍はしっかり各種ガスマスクやその付属品を開発してアップデートを図りました。
今回のモデルは、旧西ドイツ陸軍が戦後に装備したガスマスク専用のケースになります。
他国とは違って、ドイツは第一次大戦から「缶タイプ」のケースを多用していましたね。
でも今回のモデルは、さらに発達したタイプのケースになっていますよ!
さてさて、それはどんなガスマスクケースなのでしょうか?
今回は、ドイツ軍マニアのみならず、防水のハード系ショルダーバッグをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 ガスマスクケースの全体及び細部写真
上面
背面
側面
本体側面は、しっかりとしたプレス加工で強度を増しています。
かつてのタミヤ1/35では、プレスで凹んでいる箇所が逆に凸モールドでしたね。
ウェザリング時の違和感があったのは、これが原因かも?🤔
各種ストラップを取り付けるためのループが溶接されています。
側面にある蓋
メーカー名の刻印でしょうか?
底部
一部へこみあり。
上蓋ロック
スプリングでテンションがかかっています。
短いストラップを引っ張って、ピンからストラップを外します。
開閉部を側面から
ストラップを上に跳ね上げると…
蓋が開きます。
縁には円形のゴム製パッキンがあります。
また小さなケースもありますね。
そのケースにはNSN(国際物品番号)の刻印がありました!
因みに戦中モデルには、この刻印はありません。
このケースは、本来予備レンズ入れ。
ワイヤーのスプリング(レンズ抑え)付き。
お姫様の指輪くらいなら収納できそうですね。
(カリ城?)
8×8×1cmで内部はオリジナルのODです。
内側はアルミニウムの筒で二重になっていますね。
蓋の蝶番
ストラップ用ループ
全部で3個
しっかりした溶接です。
上蓋ロック用のピン
ストラップ
コットン製
長いものは肩掛け用
短いものは先端にフックがあって、ベルトに吊り下げます。
ストラップ用ボタン
アルミニウム製
ストラップにはボタンホールがあって、ガスマスクケースから取り外すことができます。
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3 その特徴とは?
全体的にはスチール製で、側面はプレス加工を加え強度を増しています。
表面は、当初茶色味の強いODに塗られていたようですが、その上からダークグリーンに塗装されていますね。
(蓋裏ケース内にはODが残っていました。)
内部はアルミニウムのインサートがあって、二重構造になっています。
蓋裏には小さなケース(予備レンズ入れ)は、小物や小銭を収納できそうですよ。
本体には、長短2本のコットン製ストラップを取り付けるためのループが3個あります。
当時の写真を見ると、長いストラップを肩掛けに、短いストラップをベルトに引っ掛けていますね。
(この辺りも大戦中のモデルと同じですね。)
全体的に造りは堅牢で、ドイツのモノづくりに対する真面目さを垣間見ることのできる造りです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1950年代
製造場所 ドイツ
契約会社 ドイツ
製造会社 〃
材 質 スチール
アルミ
コットン
サイズ 全高 約28cm
直径 約12cm
ストラップ
肩用 約156cm
腰用 約21cm
幅 約2cm
状 態 中古並品
官民区分 官給品
入手場所 大阪の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
外観も、そして本来の用途も物々しいですが、水密でハードケース…ということを考えると、書類や壊れ物を入れるのに適しているかもしれませんね。
(そもそもガスマスク自体が壊れ物ですが…。)
直径は標準的な日本人でも手を入れることが可能なので、奥に入り込んだものを取り出すのも容易です。
蓋はワンタッチで開けられますし、不必要なストラップは取り外しできるのも良いですね。
ただ金属製なので、人に当たったりすると怪我をさせる恐れがあることと、内容物によっては各種クッション材も必要かもしれません。
でも、衣類と上手くコーディネートさせると、意外にファッショナブルなアイテムではないでしょうか?
(その場合、軍物衣料は当然ながら、意外に女性の「可愛い」ファッションにも合うかも?)
この型は戦後すぐの陸軍と、しばらくの間BGS(ドイツ国境警備隊)が使用していました。
でも陸軍に関しては、もっと細長いモデル、合成樹皮のモデル、ナイロン製のモデルと、年代で変化していきましたね。
でもやはり、最も使いやすいのは今回のモデルのようです。
さて、このガスマスクケースですが、官給品はなかなか見つかりません。
また、見つけても意外に高価であるか、破損が酷いかのどちらかですね。
でも安心してください。
この後の細長いモデルや、大戦中のモデル品なら現在でも入手可能です。
官給品はともかく、未使用品が欲しいあなたは、モデル品なら安心ですね。
(勿論、ストラップもちゃんと付いていますよ!)
モデル品は大手通販サイトでも販売されていて、いつでも誰でも入手できるのが良いですね。
これから厳しい季節を迎えますが、このケースなら中の物を守ってくれそうですよ!
全天候バッグとして使ってみてはいかがでしょうか?
今回は、使える…でも、あまり知られていないドイツ陸軍ガスマスクケースを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20231124更新)
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参考:今回のモデルと同年代のドイツ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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