今回は、1970年代のアイルランド軍フィールドジャケットを分析します。
イギリス軍のP60スモックにそっくりですね。
でも僅かに違っている点もありました。
このモデルは、一部改造や汚れがあります。
予めご了承ください!
目次
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1 アイルランド軍フィールドジャケット(OG・イギリス軍P60タイプ)とは?
イギリスはブリテン島の西にあるアイルランド。
永きに渡ってイギリスの連邦国であったため、個人装備もイギリス軍の影響を受けていますね。
昨今の装備は、迷彩生地の違いはあれどヘルメットや戦闘服はイギリス軍風のデザインを採用しています。
でもこれは今に始まったことではないようですよ。
今回のモデルは、アイルランド軍のフィールドジャケットなのですが、イギリス軍のスモックが原型になっているようですね。
しかもイギリスではない他国の雰囲気も併せ持つ不思議なフィールドジャケットですよ!
さてさて、それはどんなフィールドジャケットなのでしょうか?
今回は、アイルランド軍装備マニアのみならず、イギリス軍装備マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
所々ペンキ汚れが目立ちますね。😅
背面
前面裏側
左右の胸ポケットに注意!
背面裏側
裾の大型ポケットもあります。
ライニングは上半身主体の「ハーフライン」です。
襟周りレイアウト
特徴ある襟のステッチもP60と同じですね。
前合わせはジッパーとボタンなのですが…。
タグ
1976年度契約品です…
襟裏にはチンストラップがあって襟を立てることができます。
襟後部中央のボタンは、専用フードを取り付けるためのもの。
エポレット
テーパー付きのラウンド型で、長いタイプです。
胸ポケット
角度が付いていて、ボタンで開閉
腰ポケット
ポケット口にはゴムを内蔵、ボタンで開閉。
今回のモデルは、ポケットフラップ裏側の生地がODでした!
(タグも縫い付けてありました。)
タグのアップ
「50」はサイズでしょうか?
左胸ポケットは、向かって左側にペンポケットがあります。
(イギリス軍P60より、容量が大きいですね。)
袖
テーパー付き。
袖口はボタンで開閉
マチも付いています。
肘の補強生地
ウエストのドローコード
コットン製の太い丸紐ですね。
コードの出口には、金属製のハトメ付き。
裾のドローコード
ウエストのドローコードと同じです。
内ポケット
オープンタイプですね。
(左右にあります。)
ジッパー
何故か「TALON」製?
ジッパーのステッチをよく見ると、違う色の糸で縫い付けられていました。
(ODの糸がオリジナル。)
どうやらジッパーを交換したみたいです。
ボタン
イギリス軍官給品に形状は似ていますが、カラーはODですね。
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3 その特徴とは?
生地はOG(オリーブグリーン)のコットンサテンで、どちらかというと、アメリカ軍M65フィールドジャケット2nd付近の明るい色調に似ています。
(勿論、褪色してこうなっただけかもしれませんが…。)
厚みがあって防風性能が高いですが、少々重いですね。
デザインは、イギリス軍が1960年代に開発したイギリス陸軍P60スモックにとても似ています。
…いえ、そっくりそのままコピーした…というのが正確かもしれません。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、内ポケット×2、背面裏側裾大型ポケットで、特徴ある襟のステッチや各パーツの配置などもP60そっくりですね。
全体的な縫製は、やや雑ですが強度は十分な「アメリカ軍」的仕立てです。
そういえば、ボタンのカラーや一部のポケットフラップ裏生地、交換されたジッパーなど、どことなくアメリカの雰囲気がありますね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1976年代
製造場所 不明
契約会社 アイルランド
製造会社 不明
材 質 コットン
表記サイズ 7
(日本人のL〜XL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約81cm
肩幅 約51cm
身幅 約61cm
袖丈 約63cm
状 態 中古並品
官民区分 官給品
入手場所 大阪の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
今回のモデルは、純然たるアイルランド軍物なのですが、外観がそっくりであることから、イギリス軍P60の代替品として使用できそうですね。
また、フィールドジャケットとしても防寒性能や、ポケットが多いことから使い易いモデルと言えます。
OG単色なので、実用のみならずファッションにも活用できそうですよ!
(イギリス軍P60より明るい色調なので、ボトムを合わせ易いかも?)
ただ問題は入手方法です。
そもそもアイルランド軍物自体、流通量が少ないうえに一昔前の装備となるとさらに数が少ないですね。
今回のモデルも殆ど見掛けません。
でも、あるいはイギリス軍P60として販売されている場合もあるかもしれませんね。
(業者さんも混同しているかも?)
でも、我々コレクターは明確な信念を持って探したいですね。
探しているあなたは、海外のオークションを覗いてみましょう!
私は、ジッパーがオリジナルのデッドストック品と専用フード、そして存在は不明ですがトラウザーズの入手を試みようと思います。👍
今回は、珍しいアイルランド陸軍のフィールドジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20231230更新)
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参考:今回のモデルの原型となったイギリス軍P60スモックに関する記事はこちらです。⬇︎
他のイギリス軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他国の単色装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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