今回は、1970年代のイタリア空軍フライトジャケットを分析します。
なかなか軽快なジャケットですが、沢山の罠が待っていました。
イタリア空軍は…これで良かったのでしょうか?
疑問は残りますが、今回のアイテムは中古良品ですよ!
目次
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1 イタリア空軍コットンフライトジャケット(夏季用)とは?
第二次大戦前に、ドゥーエ将軍の先進的な航空優勢の考え方を取り入れ、空軍の拡張に努めたイタリア空軍。
でも高出力の航空機用エンジンを開発できず、また格闘戦を重視した用兵思想に取り憑かれた結果、あまり活躍できずに連合軍へ寝返りましたね。
現代こそ、強力な空軍に成長していますが、どこか心配なところがあるのは、気のせいでしょうか?
今回のモデルは、そんなイタリア軍が1970年代に採用したフライトジャケットです。
世界でも軽量の部類に入るジャケットですね。
また、独特のデザインも魅力…でしょうか?
…でも、手放しでおすすめする訳にはいかないところがありましたよ!
さてさて、それはどんなフライトジャケットなのでしょうか?
今回は、イタリア空軍マニアのみならず、他者との差別化を図りたいファッション重視のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
とても着丈の短いジャケットですね。
背面
デッドストックで購入後、一回洗濯機で洗濯した状態です。
前面裏側
背面裏側
襟周りのレイアウト
左右で襟の形が違っていますね。
前合わせはジッパーのみです。
ストームフラップはありません。
サイズスタンプ
本来ならシール式のタグがあったのですが、いつの間にか剥がれてしまったようです。
エポレット
テーパー付きのクサビ型です。
胸ポケット
ダットファスナーで開閉
ファスナーは、とてもタイトで開けづらく閉めづらいですよ。
ウエストの調整タブ
裏(下の写真)は力布がありました。
右袖ポケット
ペン専用で6本入ります!
袖口
タブと ダットファスナーで調整
脇の通気孔
片側5個なのですが、一回洗濯したら3個外れました。
布を噛んでる部分がとても少なかったです。
裏側袖の補強部分
一回洗濯したら一部ほつれました。
生地のナンバリング
生地のナンバーでしょうか?
黒染めされたジッパー
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3 その特徴とは?
生地はグレイの平織りで、薄く軽量です。
通気性も良く、コットンなので吸湿性もありますよ。
この生地は、最初はパリッとしていて(糊が効いていた?)高品質な印象を受けたのですが、一回洗濯するとヨレヨレになってしまいました。
しかも、部分で収縮の度合いが違うので厄介です。
(どうやら、生地の繊維方向がバラバラのようです。)
今回のモデルも一回洗濯しましたが、なんと所々火傷したように引き攣ったり、形状(特に襟)が変わったりと散々な結果になりました。
(あまりにシワが多く、アイロンが上手く当てられません!)
高品質だと思った生地は、全くの低品質でしたね。
(アジアの大国製なのでしょうか?)
それとも、洗濯を繰り返すともっとまともになるのでしょうか?
デザインは、エポレット付き、容量の大きい胸ポケット×2、袖ポケットで、手首とウエストはサイズを調整することができます。
困ったのは胸ポケットを含む各ダットファスナーです。
なかなか閉まらず、一旦閉めると開けるのに両手が必要なくらいタイトですね。
せっかく良い位置にポケットがあるのに、片手で開けられないのは致命的です。
勿論、手首やウエストも同様です。
(私が購入したものだけかもしれませんが。)
また、脇には通気孔があるのですが、一回の洗濯で半分以上の金属製ハトメが外れてしまいました!
ハトメを見ると、布を噛んでいる部分が極端に少ない仕様でしたね。
(さもありなん…という感じですね。全部外すか、別のハトメに付け替えた方が良さそうです。)
全体的な縫製も甘く、強度も足りません。
手抜きと思われる箇所もあって…印象的には少し前のイタリアン・スタンダードですね。
デザイン以外は、二流品と言えます。
今回は準備できませんでしたが、同じコンセプトで造られたトラウザースも存在しますよ。
(いつか奇跡的に入手したら、分析してみたいですね。)
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1970年代
製造場所 イタリア
契約会社 イタリア
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 52B
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約60cm
肩幅 約47cm
身幅 約59cm
袖丈 約55cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
今回のモデルは、フライトジャケットと言いながらも、今ひとつ用途のよくわからないジャケットですね。
例えば、アメリカのフライトジャケットなら、ちゃんと使用するべき温度帯が決められていて、いずれもそれなりの防風対策もなされているのですが…。
それともイタリアは、日本人が考えるより遥かに暖かいのでしょうか?
さて…ジャケットの質はともかく、デザインはなかなか優れていますね。
シンプルで容量の大きい胸ポケットは、何かと使い勝手が良いですよ。
着丈も短いので、バイカーに向いているかもしれません。
何より市中で着用しているのを見たことがありません。
上手に活用すればファッション面で唯一無二の個性を発揮できそうですね。
(カラーのグレーはコーディネートにコツが必要かも!)
嬉しいことに(?)今回のモデルは、現在日本に沢山輸入されています。
もはやいつでも誰でも入手できるアイテムになっていますよ。
(中には、まともなジャケットもあるかもしれませんよ!)
…とはいえ、他にも多くのフライトジャケットが入手できる日本では、敢えて購入するほどのものではなさそうです。
(コアなイタリア空軍マニアや、レア物コレクターはぜひ購入してみてください。)
私は、専用のトラウザースを消極的に探してみたいと思います。
今回は、ガッカリな仕上がりのイタリア空軍フライトジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に面白いですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240401更新)
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参考:他のイタリア空軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他のイタリア軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のフライトジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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