
今回は、1990年代のイタリア陸軍パイロットスーツ(フライトスーツ)を分析します。
デザイン自体は以前分析したイタリア空軍パイロットスーツと似ていますね。
でも生地色が違っているので、全く別の印象を受けます。
偶然入手したデッドストックですよ!
目次
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1 イタリア陸軍パイロットスーツ(フライトスーツ・OD・コットンギャバジン)とは?

大戦中には、良い噂を聞かなかったイタリア陸軍。
でも戦後は心を入れ替え(?)現在ではNATO(北大西洋条約機構)内でも精鋭で知られていますね。
優秀なイタリア陸軍ですが、当然航空機を運用する部隊が存在してます。
自国アグスタ社開発やアメリカ製のヘリコプターを中心に、ドイツ製の固定翼機を装備していますよ。
(アグスタ社は高性能のヘリコプターを製造・輸出していることで特に有名ですよね。)
勿論パイロット装備は、一部で他軍との共通しているものもありますが、低空を飛行するヘリコプター独自装備が主体ですね。
今回のモデルは、そんな陸軍用のパイロットスーツ(フライトスーツ)になります。
一目で陸軍とわかるカラーが魅力的な一品ですよ!
さてさて、それはどんなパイロットスーツなのでしょうか?
今回は、イタリア陸軍パイロット装備マニアのみならず、実用的なカバーオール(つなぎ服)をお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
全体前面
濃いOD(オリーブドラブ)の生地が素晴らしいですね。
デザインはやはりアメリカ軍のK-2Bを参考にしているようです。

前面上半身

前面下半身
アメリカ軍K-2Bを参考にしながらも、膝ポケットは独自のアレンジですね。

全体背面
背面にアクションプリーツ(バイスイング)はありません。
シンプルですね。

背面上半身

背面下半身

前面上半身裏側

前面下半身裏側

背面上半身裏側

背面下半身裏側


襟周りレイアウト

前合わせはジッパーのみ。

ジッパープルタブには滑り止め付。
艶ありブラックに塗装されています。

勿論、上下から開くダブルジッパーです。

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1994年度契約品です。
ミシン眼がイタリアしていますね。

肩の補強生地
エポレットはありません。

胸ポケット
ジッパーで開閉。

ジッパープルタブは無印。
前合わせ以外のジッパープルタブは全てこのタイプ。

ウエストサイズ調整ストラップ
マジックテープで開閉。
背面にゴムはなく、体側で縫い付けられていますね。


背面ウエスト部
ゴムは内蔵されていません。
上下半身とも4本のタック付。

膝ポケット
水平のジッパーで開閉。

裾はジッパーで開閉。
マチ付です。


右足首前面ポケット
テーパー及び後面にマチ付
ダットファスナーで開閉。


右足首背面ポケット
こちらはペン専用ですね。

ペン用ポケットは6本入ります。
外側3本には、キャプ付き。

左足首ポケット
ジッパーで開閉。

袖
テーパー付の立体裁断です。


袖口はジッパーで開閉。
マチ付です。


脇の通気孔
ブルーイングされた金属製ハトメ付きで片側3個。

襟章

着用例

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3 その特徴とは?
生地は濃いODに染められたコットンギャバジンで、目が細かく防風性能が高そうです。
でも生地は薄いので防寒性能は殆どありません。
(夏用ですね。)
よくあるノーメックス(難燃繊維)製ではなくコットン製なので、吸湿性もあって夏でも快適に着用できますね。
デザインは、やはりアメリカ空軍のK-2Bパイロットスーツを参考にしているようです。
構成は、エポレットなし、胸ポケット×2、膝ポケット×2、足首ポケット×3ですが、膝ポケットは左右とも水平に開くジッパーで、左内股のナイフポケットはありません。
(イタリア軍パイロットスーツの特徴でもあります。)
全体的な縫製は、やや不正確で強度も足りないように思えます。
これは一旦洗濯機で洗濯してみないことには判断できませんね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1994年
製造場所 イタリア
契約会社 イタリア
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 50-C-4
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約48cm
身幅 約58cm
袖丈 約60cm
ウエスト 約50cm
着丈 約146cm
股下 約71cm
裾幅 約18cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 大阪の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
以前オランダ空軍のパイロットスーツを分析しましたが、あのスーツも生地がODでした。
今回のモデルもODなのですが、より美しい(語彙力!)ODなので、個人的にはこちらか好みですね。
多くの空軍パイロットスーツが、セージグリーンやグレイなので、やはり新鮮に思えます。
このカラーなら、ヘリコプターから降りて地上戦闘をすることになっても、目立たなくてお良いかもしれません。
…ということは、イタリア陸軍パイロットのリエナクト以外にも、サバイバルゲーム、野鳥観測、狩猟などでも使用できそうですね。
コットンなので真夏でも快適に着用できるのは嬉しいですよね。

嬉しいことにこのパイロとスーツは、大手通販サイトでも大々的に取り扱われていて、入手は容易です。
勿論オークションや各種ショップでも在庫しているようですよ。
ただし個体によってサイズや程度に大きな差があるので、購入時はサイズは勿論、汚れ、破損、修理、欠品をよく確認して購入を決定しましょう。
今回は、イタリア陸軍の素敵なパイロットスーツを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
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参考:他国のODパイロットスーツに関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のパイロットスーツに関する記事はこちらです。⬇︎
他のイタリア軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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