今回は、1990年代のスイス陸軍戦車兵用カバーオールを分析します。
このブログでも時々取り上げている戦車兵用の衣類ですが、一つ前の迷彩モデルから継承されているモデルになります。
このアイテムもレアものですね。
中古品で改造された箇所がありますが、程度は良好ですよ!
目次
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1 スイス軍陸軍戦車兵用カバーオール(TAZ90)とは?
第二次大戦終了後、小国の利点を活かし、世界に先駆けて多くの迷彩装備を採用したスイス軍。
先見の明がありました。
しかも、大戦末期にドイツ軍が支給したライバーマスター型迷彩を代々的に採用した唯一の国でもありますね。
歩兵装備は当然、戦車兵の迷彩装備も1980年代には開発・支給していました。
(因みにアメリカ軍は2000年以降のACUのCVCスーツ採用までOD単色でしたね。)
今回のモデルは、そんな迷彩戦車兵用カバーオールとして2番目のモデルになります。
まず見かけない稀少なものですよ。
さてさて、それはどんなカバーオールなのでしょうか?
今回は、スイス軍装備マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
全体前面
前面上半身
左右非対称のデザインです。
前面下半身
全体背面
背面上半身
背面下半身
前面上半身裏側
迷彩はわずかに裏側へ透けています。
前面下半身裏側
背面上半身裏側
背中中心付近にある2本のナイロンテープに注意
背面下半身裏側
ナイロンテープは股間まで伸びています。
タグ
1992年度契約品です。
襟はジッパーで立てることができますが、何か中途半端ですね。
胸ポケット
右側しかありません。
左胸のネームタグ
向って右側がミックテープで開きます。
腰ポケット
ジッパーで開閉
その後ろにスリットがありますね。
スリットはダットファスナーで開閉
膝ポケット
右膝には2個、左膝には1個
右膝のポケットは大きなポケットの上に小さなポケットが縫い付けられています。
変わったデザインですね。
左袖ポケット
ダットファスナーで開閉
袖
立体裁断です。
袖に補強生地あり。
袖口はジッパーとダットファスナーで開閉
右袖ポケット
ジッパーで開閉
脇の通気孔
4個の金属ハトメ付き。
背中にはジッパーがあって、中には背面のテープとつながったハンドルが!
やはりレスキュー(救助)装備ですね。
(近代戦車兵用装備の定番です。)
レスキューハーネス全体像
ジッパーは全て「OPTI」
今回のモデルはカスタムで裾が延長されてました。
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3 その特徴とは?
迷彩は、カーキをベースにライトグリーン、ブラック、ダークブラウンで雲、葉、苔のようなパターンを描いています。
これは、前作ライバーマスター型迷彩のホワイトとダックエッググリーンの部分を省略し、配色を変更したものです。
いわゆる「焼き直し」的なものですが、なかなか効果的な迷彩ですね。
生地は一般的なコットンとポリエステルのツイルです。
(難燃繊維ではありません。)
デザインは、これも前作のライバーマスター型迷彩のカバーオールを踏襲しています。
しかし上半身は左右非対称になっていますね。
(一連のTAZ90迷彩(今回の迷彩パターン)装備に共通ですね。)
パイロットや戦車兵用衣類の常として、背面に何もなく腰にはスリットが設けられていますよ。
今回のモデルも、レスキュー用ハーネスやハンドルが装備されています。
もはや国際標準装備と呼んでもおかしくないですが、スイス軍のものはとてもシンプルですね。
これで大丈夫なのでしょうか?
裏側にライナー用のボタンなどは一切ありません。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧でスイス軍の他の装備同様、高い技術で仕立てられています。
4 製造とサイズのデータです!
・製造又は契約年度 1992年
・製造場所 スイス
・契約会社 スイス
・製造会社 〃
・材 質 コットン
ポリエステル
・表記サイズ 56
(日本人のXL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約173センチ
肩幅 約55センチ
身幅 約66センチ
袖丈 約61センチ
ウエスト 約61センチ
股下 約87センチ
裾幅 約23センチ
・状 態 中古上品
・官民区分 官給品
・入手場所 ヤフオク
・入手難易度 4(極めて困難)
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5 まとめ
戦車兵用の装備といえば、アメリカ系のパイロットスーツ改造バージョン、イギリス軍系のマニアックバージョンが有名ですがですが、今回のモデルはそれらと一線を画した、とてもシンプルなデザインですね。
むしろ、日常での使用に向いているかもしれません。
素晴らしい迷彩ですので、サバイバルゲームのみならず狩猟、野鳥観測、釣などにも使ってほしいところですね。
ただし生地が薄いので夏に使用するならともかく、冬は工夫が必要ですよ。
ところで残念ながら、今回のモデルもまず見かけません。
一頃たくさんあったこのTAZ90迷彩装備(殆どがモデル品でした。)も、今ではほとんど見かけなくなりました。
一説にはスイス本国が輸出を禁じているのだとか?
…だとしたら本当に残念ですね。
とはいえ、ゼロではないので欲しい方は気長に探してみましよう。
(お急ぎでなければ、このモデルも後日オークションに出品予定です。)
購入する場合は、各部をよくチェックしましょう。
何故ならスイス軍の装備は、ボロボロになるまで使用されているものが多いからです。
(見た目極上品だったで即購入したら、思わぬ所が破れていた…なんていうことがありましたよ。)
スイスを含めたヨーロッパの中古軍装品は、十分注意しましょう!
今回は、スイス軍の貴重な新しい迷彩の戦車兵用カバーオールを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20221001更新)
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参考:他のスイス軍装備はこちらです。⬇︎
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