今回は、1970年代のスイス軍迷彩スモックを分析します。
迷彩パターンの原型は、勿論ライバーマスター迷彩でしたね。
ポケットが多く機能的なことでも有名です。
再生品ですがデッドストックですよ!
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目次
1 スイスの陸軍迷彩スモック(ライバーマスター型迷彩)とは?
以前もセパレートの戦闘服を分析しましたが、今回のモデルは、山岳兵用スモックと呼ばれているものです。
このスモックが、おそらく初めて日本に紹介されたのは、1980年代の専門誌だったでしょうか。
国内のミリタリー雑誌で有名を馳せた方が、スイスの家庭を取材した記事がそうだったと記憶しています。
私もまだ駆け出しのコレクターで(レベルは今も変わりませんが)ライバーマスター迷彩の存在を知らなかったせいもあり、初めてこのスモックを見た時は本当に驚きました。
以降、物珍しさもあって日本では人気の迷彩服となりましたね。
さてさて、それはどんな迷彩服なのでしょうか?
今回はスイス軍装備マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
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2 全体及び細部写真です!
前面
前合わせは、ジッパーとダットファスナー
袖の色がぼやけてる四角いパッチは、補強用の迷彩ナイロンシートです。
背面
相変わらず凄くステキな迷彩ですね。
前面裏側
今回のモデルは、両袖が後期の迷彩生地でできています。
再生品でしょうか?
背面裏側
かなり迷彩が透けていますね。
右胸ポケット
3個のダットファスナーで開閉
ウエストには、ピストルベルト用のホルダーが。
右前面腰ポケット
こちらも3個のダットファスナーで開閉
ダットファスナーは防反射処理付きのオリーブドラブ塗装
そのポケットの後方にも別のポケットが。
横にペンホルダー付き。
ダットファスナーで開閉(左側にも同じポケット有り。)
左胸ポケット
フラップが2枚に分かれています。
2個ずつのダットファスナーで開閉
胸ポケット上には、専用のバックパック取り付け用の金具があります。
用途不明のフックと予備のボタンも。
背面左下のポケット容量が大きいです。
ダットファスナー3個で開閉
背面下のポケット
用途は?
ダットファスナーで開閉
各ポケット底部には、水抜き孔が。
袖のポケット。新しい袖と古い袖にまたがって縫製されています。
糸も他の糸と同じパンツァーグラウ。
エポレットは長方形 ボタンで開閉
フードにはダットファスナーとボタンが。
ダットファスナーを開けると、中には小さなポケットがあって
ポケットの中にメッシュの迷彩フェイスベールが装備されていました。
これで、いつでも誰でも狙撃兵?
フードのドローコード
袖のジッパーは「riri」
胸ポケットは、中が二重になっているところも。
背中には不自然な生地の余裕があります。
サイズスタンプ
ジッパーの布はマホガニーブラウン
サイズスタンプ右のジッパーは内ポケット!
裾はゴムのテープとボタンで絞りを調整できます。
脇の空気孔
金属製ハトメ付
袖ジッパー裏側
襟の開口部は三段階に調整可能
勿論、ダットファスナーで立てることができます。
メイン
のジッパーは「BSC」
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3 その特徴とは?
迷彩パターン自体は、以前このブログでも紹介したものと大きく変わりません。
(採用はこちらが先でした。)
しかし今回のモデルは、迷彩生地のライトブラウンが、本体は肌色に近い色調ですが、新しく交換された(?)袖は、やや濃いライトブラウンになっていますね。
配色は、ホワイトの生地に、ライトブラウン、レッドブラウン、レッド、グリーン、ブラック、ホワイト、ダックエッググリーンで雲型や斑点を描いていますね。
パターンの一部には、櫛や鋸のようにギザギザになっていますよ。
(オリジナルのダイバーマスター迷彩にも観られる特徴ですね!)
生地は、基本的には厚いコットンで、肘には補強で迷彩柄のナイロン生地が縫い付けられています。
前面にも背面にもポケットが多く、どうやらスイス軍は、全ての装備を一着のスモックに収納できるようにしたかった様です。
実際にスモックを着用している兵士の写真を観ると、一部のポケットは使用されていないことから、やはり重量とか使い勝手に問題があったのかもしれませんね。
全体的な縫製は、とても丁寧で正確、かつ強度も十分です。
4 製造、サイズ等のデータです!
製造・契約年度 1973年
製造場所 スイス
契約会社 スイス
製造会社 〃
材 質 コットン
ナイロン
表記サイズ 48
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約72cm
肩幅 約46cm
身幅 約60cm
袖丈 約60cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手方法 ヤフオク
入手難易度 2(やや困難)
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5 まとめ
他人の目を全く気にしない私は、問題なく普段着として着用できますが、一般の方は着用に少々勇気が必要ですね。
でも、厚い生地でできていて、ポケットも沢山あるのでスキーウェアとかどうでしょうか?
結構派手なスキーウェアとかあるので目立ちません。
(逆に地味かもしれませんよ。)
じつはこのスモックのサイズ52の下に、西ドイツの戦車兵用カバーオールを着用して、クロスカントリースキーに行った事があります。めちゃ汗かきました。
(カバーオールはライナー付きでした。そりゃ汗かきます。)
それはともかく、今回のモデルも日本のフィールドでは、その色調から使用する季節が限定されそうです。
サバイバルゲーム向きではありませんね。(目立ちすぎる?)
そもそも、このスモックも数は次第に減りつつあります。
入手するのは今かもしれませんね。
今回は、スイス陸軍の山岳兵用迷彩スモックを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね。
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231218更新)
参考:他のスイス軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
* * *
読んでいただき、ありがとうございました。
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