今回は、1970年代のアメリカ空軍C–130ハーキュリーズ用フライトコンピューターを分析します。
C–130は、現在の航空自衛隊でも所有していて、海上自衛隊も所有するという噂の優秀な輸送機ですね。
ただし今回のモデルはベトナム戦争当時のC–130用です。
今回も中古品ですが、程度は極上ですよ!
目次
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1 アメリカ空軍C–130用フライトコンピューター(CPU–94A/P)とは?
現在の民航機(JALとかANAなどの大型機)は、各種電子機器や航法装置に加え、幾重にもわたる安全対策がなされていて、安全快適にフライトができるようですね。
でも、多くの軍用機にはそんな装置がなくて、(現在も積んでいない軍用機も多いですね。)全てパイロットの五感+αで飛行しています。
そのため軍用機を操縦するには、とんでもない知識と技量(と体力)が必要なのですね。
(だからこそパイロットは精鋭なんですね。)
また、場合によっては敵機や敵ミサイルなどの攻撃を受ける恐れがあり、空中での操作や周囲の見張りを含めると、パイロットの負担は我々の想像を絶するもののようです。
そんな忙しいパイロットの負荷を少しでも軽減しようとアメリカ軍が開発したのが今回のモデルです。
世界中で使用されているロッキードC–130ハーキュリーズの離着陸に使用する、いわゆる計算盤ですね。
とても複雑なもので、今ひとつ使い方がわかりませんが、じっくり見ると、興味深い一品ですね。
さてさて、それはどんなフライトコンピューターなのでしょうか?
今回は、ベトナム戦争マニアのみならず、現役・退役パイロットのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
A面(着陸用)
透明プラスティックのゲージ(?)は可動して、それを基準に数値等を読み取ります。
(円盤(ディスク)も回ります。)
B面
本体はプラスティック製です。
中心には金属製の金具が!
品名等
1972年度契約品のベトナム戦争ロットです。
(まだFSNの時代ですね!)
記載されている各種諸元
A面
B面(離陸用)
うーん複雑ですね。
私が一瞬で使えるようになるまでには、相当時間が掛かりそうです。
専用ケース
表・裏
データペーパープレート
ケースはダットファスナーで開閉
ポケットは2つあります。
(もう一方には何が入っていたのでしょう?)
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3 その特徴とは?
本体はプラスティック製で、大小2種類の直径を持つディスク3枚で構成されています。
大ディスクは、表・裏に諸元がプリントされていますが、小ディスクは片面のみですね。
小ディスクの一部には切り欠きがあって、大ディスクの諸元を同時に見ることができますよ。
また中心には金具があって、それそれの小ディスクを動かせることができます。
やはり中心の金具を利用して、透明な長方形のゲージ(基準線が記入されています。)を動かせることもできます。
ケースはやや厚いナイロン製でポケットが二つありますね。
(本体のディスクは大きいポケットに入れるようですよ。)
もう一つのポケットには何が入っていたのでしょう?
使い方としては、ディスクをスライドさせ、必要な諸元に合わせたり、透明なゲージ(基準線)を合わせたりして必要な数値を読み取ります。
一つ一つ計算しなくても、一目で離着陸に必要な諸元を得ることができるのが特徴ですね。
ただし、速度が速く単座の戦闘機などでの操作は難しいようです。
多座席の輸送機(しかもペイロード(積載量)が多く航続距離の長い)ならでは装備と言えますね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1972年
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 アクリル
ナイロン
各部のサイズ(平置)
本体
直径 約155mm
幅 約8mm
ケース
縦 約177mm
横 約175mm
奥行 約9mm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
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5 まとめ
とても複雑なフライトコンピューターですね。
でも習熟すると、これ一枚で離着陸に必要なデータの多くが一瞬で得られそうです。
元々アメリカ軍は、こんな装備を開発するのが得意ですね。
その考え方の中には「いつでも誰でも簡単に扱えて効果(威力)を発揮する」というコンセプトが見え隠れしているように思います。
アメリカ軍が戦争に強いのは、簡単な教育を受けただけの新兵でも、普通に使える兵器や装備を開発していたからかもしれませんね。
(今回のモデルは、厳選されたエリートとも言えるパイロット用ですが。😅)
それはともかく今回のフライトコンピューターは一時代前の装備なので、おそらく現在は全く使用されていないと思われます。
(電子式のコンピュータもありますからね。)
でも2021年現在では。このレトロな感じが逆に趣があって良いですね。
勿論実際に使用することはありませんが、全世界を股に掛けて飛び回っていたパイロットや、ナビゲイターに想いを馳せるのも、また一興かもしれませんよ!
(各種フライトジャケットも同時に楽しみながら!)
今回のモデルは、たまたま国内のオークションで見つけ、運よく安価で落札できたものです。
でもそれ以来全く見掛けません。
できれば、他の機種のフライトコンピューターも探してみたいですね!
(あるのでしょうか?)
今回は、アメリカ空軍古のフライトコンピューター(離着陸用)を分析しました。
いやー軍装品って、本当に興味深いですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231128更新)
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参考:他のアメリカ軍パイロット装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他のアメリカ軍装備品に関する記事はこちらです。⬇︎
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Twitterで見つけました!
通常パイロットが使うフライトコンピューターですね。
フライトコンピューター
— ころな (@corona73655646) 2019年5月25日
まあ、ただの計算尺なんだけど、航空機の航法にに必要な時間、距離、偏流計算や燃料消費量などありとあらゆる計算が出来る優れもの
使い方は…忘れた! pic.twitter.com/uqdoiE4N7B
いろんな計算ができるようです。
いつかこれも欲しいです!
読んでいただき、ありがとうございました。
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