今回は、イタリア海軍の迷彩フィールドジャケットを分析します。
以前も同軍のカバーオールを分析しました。
今回はジャケットなのですが、一つ合点というか納得のいかない点がありますね。
最近、何故か多く出回っていますよ!
中古品ですが、程度は良好です!
目次
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1 イタリア海軍サン・マルコ海兵団迷彩フィールドジャケットとは?
第二次大戦中にアメリカ軍が開発・支給した、当時の傑作フィールドジャケットであるM43。
戦後も多くの国でコピーされましたね。
特に影響を受けた国としては、フランス、日本、ノルウェーなどなど。
特にノルウェー軍は、フルにコピーしていましたね。
そしてイタリア軍も例外ではなく大きな影響を受けていたようです。
今回のモデルは、イタリア軍それも有名なサンマルコ海兵団に支給されたフィールドジャケットになります。
面白いことに、僅かなデザインの変更はありますが、未だにM43の特徴を色濃く残すものになっていますね。
さてさて、それはどんなフィールドジャケットなのでしょうか?
今回も迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
背面
前面裏側
内ポケットはありませんが、ライナー装着用のダットファスナーがあります。
背面裏側
前合わせはジッパーとボタンです。
(ダットファスナーはライナー用)
襟周りのレイアウト
襟はM43のようにタブとボタンで立てることができます。
タグ
1992年度契約品です。
エポレット
テーパー付きのクサビ型です。
胸ポケット
ループとボタンで開閉
腰ポケット
角度が付いていて、こちらもループとボタンで開閉
袖
袖口はマチなしのボタンで開閉
ライニングは上半身(それも上部)のみです。
(グレイの部分がそうです。)
背面にもライニングがあります。
ライニングは、裏にホワイトのゴムでコーティングが施されていました。
万全な防水ですね。
(腕のライニングにはコーティングがありません。)
腰のドローコード
左側はガイドの中に入っています。
(取り出すのが難しそうです。😞)
腰のドローコード
腰のポケットは前合わせの一部に縫い付けられています。
脇の通気孔
3個で金属製のハトメ
ボタンは2種類
ポケットに使用されているグリーンのイギリス軍タイプ
袖口に使用されているマホガニーブラウンのアメリカ軍タイプ
おまけ
(20230324追記)
専用のライナー
前面
背面
前面裏側
背面裏側
背面のタグ
背面裏側のライニングはグレイのツイルで、防水コーティングはありません。
裏側脇の補強生地
一見通気性を確保する生地のように見えますが、この裏にはしっかりライニングあり。
袖口にも3個の取付用ダットファスナーあり。
何か記入されていました。
認識番号?
前見頃のダットファスナー
何故か高さが揃っていませんね。🤔
また、何故反射防止加工?
ダットファスナーの部分は、ODの別生地で補強されています。
ライナー装着状況
(今回のフィールドジャケットとは別のジャケットになります。)
ライナー装着時の前面裏側
背面裏側
袖裏側
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3 その特徴とは?
迷彩は、ライトレッドブラウンの生地に、ブラウン、ダークグリーン、タンで大小の雲型を描いています。
大戦中からイタリア軍が採用していた迷彩と配色は似ていますが別パターンですね。
丁寧に雲型をデザインしているので、なんとなくカワイイ迷彩になっていますよ。
(効果は別にして…。)
生地は分厚いコットンとポリエステルのツイルで、表面がガサガサしています。
(まさかとは思いますが、対赤外線対策が施されているのでしょうか?)
デザインは、前見頃がジッパーとボタンの併用ですが、全体的にはアメリカ軍のM43フィールドジャケットを踏襲しています。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2で、襟はタブとボタンで立てる方法もM43と同じですね。
特筆すべきはライニングで、上半身上部のみながら、裏面にはゴムをコーティングしてあり防水仕様になっているところです。
少々の雨なら耐えられそうですよ。
(20230324追記)
専用のライナーは、オレンジブラウンのウール生地で、ややハードな毛布タイプです。
ダットファスナーで取付けることができるのですが、入手したモデルはダットファスナーが左右非対称に取り付けられていました。
もしかして、これがイタリアンスタンダードなのでしょうか?
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1992年
製造場所 イタリア
契約会社 イタリア
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 2
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約82cm
肩幅 約52cm
身幅 約63cm
袖丈 約65cm
状 態 中古上品
官民区分 官給品
入手場所 東京の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
有名なアメリカ軍M43フィールドジャケットは、1940年代当時としては画期的な戦闘服でした。
しかしやはり不具合はあって、アメリカ軍では後にM50、M51そしてM65と進化していきましたね。
でも今回のモデルは殆どそのまま、つい最近まで使用していたようです。
イタリア軍は、軍装に頓着しないのでしょうか?
ここが不思議な所です。
それはともかく、この迷彩服に関してもいつか日本でも効果を確認したいですね。
イタリア本国では、すでに新しい迷彩を主体とした、各種装備に改変されています。
相対的に、今回のモデルも時間と共に減ってくるでしょう。
幸い1980年代には中古品でも高値で取引されていたものが、現在では半値ほどに下がっていますよ。
今が入手できるチャンスなのかもしれませんね。
購入する場合は、細部にわたり汚れ、破損、修理を確認して、なるべく状態の良いものを選びましょう。
今なら、まだ間に合いますよ!
今回は、イタリア軍サンマルコ海兵団専用のフィールドジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20230417更新)
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参考:同じくサン・マルコ海兵団の装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他のイタリア軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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