今回は、1980年代のノルウェー陸軍M75迷彩スモックを分析します。
いわゆるフィールドジャケットで冬季用の装備ですね。
日本ではM85という型式で販売されていますが、正式にはM75のようです。
中古品ですが程度は良好ですよ!
目次
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1 ノルウェー陸軍M75迷彩スモック(M85・フィールドジャケット)とは?
1905年にスウェーデンから無血独立を果たしたノルウェーですが、第二次大戦中の1940年にはドイツ軍に占領されてしまいます。
その後ドイツの敗北で、再度独立を果たすことができましたが、国防の重要性を再認識して現在でも徴兵制を採用していますね。
(女性も徴兵されるようですよ。)
現在ノルウェー軍の戦車はドイツのレオパルド 、戦闘機はアメリカのF-35を採用するなど、かなり強力な軍事力を所持していることでも有名ですね。
そんなノルウェー軍の個人装備品は、アメリカの影響を大きく受けています。
今回のモデルも、何処かで見たデザインのスモックになっていますよ。
さてさて、それはどんな迷彩スモックなのでしょうか?
今回は、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
一見、アメリカ軍のM43ジャケットに似ていますね。
背面
右下のパーツに注意
前面裏側
裏側のほぼ全面にOGのライニングがあります。
ライナー用のボタンなどはありません。
背面裏側
前合わせはジッパーとダットファスナーです。
タグ
シンプルだけどサイズがわかりやすいですね。
ノルウェー軍装備品には、必ず押されているスタンプ
意味は何でしょう?
(官給品?)
襟はチンストラップとボタンで立てることができます。
レイアウトは、M43そのものですね。
エポレットは僅かなテーパー付きのクサビ型です。
ボタンはグリーンの古いアメリカ軍タイプ
胸ポケット
ボタンで開閉
腰ポケット
こちらもボタンで開閉
袖
ナスビ型の補強生地あり。
袖口はボタンで開閉・調整
袖先端は最初から補強のためにナイロンテープが縫い付けられています。
これは耐久性が高まりますね。
袖口はマチ付きで、マチにはスタンプが。
パーツの番号でしょうか?
背面下部は大きなポケットになっています。
右側にポケットフラップが。
2個のボタンで開閉
ウエストのドローコード
背面裏側の裾下端にあるゴムループ
用途は?
前身頃裾裏側にナイロンテープのループ( ダットファスナーで開閉)があって…
股間を通して、ナイロンテープゴムループに通すことにより、裾のばたつきを防止します。
デニソンスモックのテイルピースみたいですね。
ジッパー
刻印はヨーロッパで有名な「OPTI」
追記(20200510)
専用のフードを発見しました!
これもM43フィールドジャケット用フードを参考にしているようです。
右側面
左側面
左側面裏側
右側面裏側
タグ
未完成?
スタンプ
前縁のドローコードとボタン
着用例
正面
背面
フードはエポレットとジャケット正面のボタンで取り付けます。
着用例
https://www.instagram.com/p/C7Krtt-v4qt/?igsh=MXF1dHA1ZjJiZmh0dA==
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3 その特徴とは?
迷彩は、ライトグリーンの生地に、ライトブラウンとオリーブグリーンで大まかな雲型を描いています。
パターンは直線部分がなくて全体的に曲線で、一部が斑点のように独立していますね。
(よくアニメやマンガなどで描かれる架空の迷彩パターンのようですね。)
生地はやや厚いコットンサテンで、アメリカ軍のM43フィールドジャケットとソックリですよ。
デザインもM43フィールドジャケットに酷似している典型的な4ポケットのコートタイプですね。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2で、ウエストにはドローコードを装備。
さすがに前合わせはジッパーとダットファスナーに変更されていますが、襟のチンストラップ、袖などにM43フィールドジャケットの面影がありますね。
ただ、M43フィールドジャケットで問題になっていた袖口は、なんとナイロンのテープで補強されていました。
(これは最初から補強されているようです。)
今なお残る多くのM43ですが、中古品の多くはここが擦り切れているものが多いですね。
さすがノルウェー軍。
唯のフルコピーではないようです。
裏側全面にライニングはありますが、ライナーを取り付けることはできません。
これもM43フィールドジャケットと同じですね。
サイズ「9」のサイズ感としては、アメリカ軍M65フィールドジャケットのM–Lに似ています。
(日本人Lサイズで、ゆったりのロング丈というイメージです。)
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、高い品質を誇っていますよ。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1980年代
製造場所 ノルウェー
契約会社 ノルウェー
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 9
(日本人のL〜XL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約87cm
肩幅 約53cm
身幅 約63cm
袖丈 約63cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
1980年代の後半でしたか、大阪のミリタリーショップにM43フィールドジャケットが大量に入荷したことがありました。
噂を聴いて観に行って見ると、それはアメリカ軍のものではありませんでしたね。
造りはM43そのもので、アメリカ軍とよく似た色調のモデルもありましたが、中にはライトオリーブグリーンのモデルもありましたよ。
店員さんに聞くと、ノルウェー軍のものだとか。
他には、あまり使用感のないヘルメットもあって、これがまたアメリカ軍のM1ヘルメットにソックリでしたね。
(ライナーはさすがにプラスティック製でしたが…。)
思えばあの頃、ノルウェー本国ではこの新しい装備(今回のスモック等々)に更新されたので、余剰の単色装備は民間業者に払い下げられたのかもしれませんね。
当時、ノルウェー軍はまだOD単色の戦闘服が主流でした。
そのため、防寒と迷彩を兼ねた迷彩スモックとして今回のモデルを着用する方式だったようです。
(後に夏用の上下迷彩服が採用されましたよ。)
迷彩パターンは大まかで、メリハリに欠けているところから、迷彩効果としては疑問が残りますね。
でも、各種装備や服のシワなどで、また見え方が変わってくるのかもしれません。
日本のフィールドで効果を確認したい迷彩ですね。
(野生動物には、どう見えるのでしょうか?実験したいですね。😎)
サバイバルゲーマーでも、この迷彩を使用している方を見たことがありません。
とは言え、衣類としては完成していて、ライナーを工夫したり重ね着をすれば真冬でも使用できそうです。
狩猟、野鳥観測、釣り、そしてファッションに使用して見るのはいかがでしょうか?
残念ながら、現在は数が少なくて(なんと単色のM43類似ジャケットも減っています!)、見つかるサイズも大きいものばかりです。
でも比較的新しい迷彩服なので、諦めず気長に探してみましょう。
(女性用もあるはずなのですが…。)
全体的には、店舗よりネットオークションなどの方が安価に入手できる場合が多いようですよ。
私は、もうワンサイズ小さいスモックのデッドストックを探してみたいと思います。
今回は、ノルウェー軍の比較的新しい迷彩スモック(フィールドジャケット)を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240520更新)
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参考:他のノルウェー軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他の北欧の迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
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ニュースで、ブームになっている「ZOOM」の脆弱性を報じていました。
中国のサーバーに繋がっているとか、第三者が猥褻画像や音声を挿入できるとか…。
恐ろしいですね。
テレワークで使用している企業や大学も多いと聞いています。
思わぬ所から、個人情報や企業の極秘情報が漏れるかもしれませんね。
アメリカでは既に使用禁止になっているようです。
利用されていらっしゃる方は、十分注意してください。
読んでいただき、ありがとうございました。
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