今回は、1970年代のフランス陸軍外人部隊の迷彩ジャケットを分析します。
これまでも分析してきたM47タイプですが、今回のモデルは兵士によってカスタム化されていました。
ただし、このカスタム化をカッコ良いと思うか、思わないかは…あなた次第です!
(何処かで聞いた台詞回し…。)
中古品ですが程度は極上です!
目次
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1 フランス陸軍外人部隊カスタム迷彩M47ジャケット(リザードパターン)とは?
日本では考えられませんが、外国、特にヨーロッパの国々には、外人部隊とという他国の兵士を雇って部隊を編成している国があります。
中でも有名なのは、フランス外人部隊ですね。
入隊に際し、それまでの経歴を一切問われないので、犯罪者や訳ありの者も多い…一昔前はそんなイメージでしたが、現在はどうなのでしょうね。
その伝統あるフランスの外人部隊は、第二次大戦後のアルジェリアやインドシナ(ベトナム)などにも投入されたようです。
現在も外人部隊は存続していて、フランスの為に厳しい訓練に勤しんでいるようですね。
そんな外人部隊の装備は、一部フランス本国で着用が禁止されていた迷彩服を着用したりしていました。
ただ、正規軍ではなかったことからでしょうか、隊員は支給された装備品を、ある者は使い易いように、ある者は見た目がかっこ良いようになるよう勝手に改造するのが常でした。
(部隊内では黙認されていたようです。)
今回のジャケットは、そんな外人部隊兵士が支給された官給品ジャケットを、自分たちで改造したカスタム品になります。
迷彩生地でできたM47ジャケットを改造していますが、けっして機能的とは言えない部分もありますよ。
さてさて、それはどんなカスタム迷彩ジャケットなのでしょうか?
今回は、フランス軍外人部隊装備マニアのみならず、迷彩服コレクター初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
元のジャケットと比べると、丈が詰められています。
…ということは…?
背面
あまり使用されなかったのか、迷彩は色濃く残っています。
美しいですね。
前面裏側
胸のグレイ生地は、ポケットの内生地です。
背面裏側
サイズタグ
細身のモデルです。
元オーナーの名前(?)がフェルトペンで乱雑に記入されています。
メーカータグ
印字がほとんど消失しています!😞
エポレットはテーパー付のクサビタイプです。
胸ポケット
ボタンで開閉
腰ポケット
ジャケットの裾が詰められているので、ポケットの容量も減っています。
こちらもボタンで開閉…しませんね。
ポケットフラップが縫い付けられていました!
つまり、腰ポケットはダミーですね。
この処理の意味は?
左胸ポケット
こちらもボタンで開閉
前身頃の四角いマジックテープは、階級章用です。
袖口はストラップとボタンで開閉
左袖肩付近には、フランス陸軍を示すスタンプが。
背面裾には改造でゴムが内蔵してあります。
そのため、裾がバタつくことがないですね。
肩から背中上部は、生地が二重になっています。
背面下部のゴム内蔵ですが、かなり丁寧に改造してありますね。
前面裏側裾
裾の折り返しが多いですね。
ウエストのドローコードは生きています。
カスタムした部分は、ミシン目がとても細かいです。
仕立ては丁寧ですね。
着用例
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3 その特徴とは?
迷彩は、フランスが1950年代に開発した、通称「リザード(トカゲ)迷彩」です。
配色は、ライトグリーンの生地に、レッドブラウンとグリーン(濃緑色に近い)を刷毛で乱暴に塗ったようなパターンを描いています。
その2色が重なるところは、濃いマホガニーブラウン(黒に近い茶色)になっていて、都合4色迷彩のように見えますよ。
相変わらず素敵な迷彩ですね!
生地はコットンのヘリンボーンツイル(杉綾織)と呼ばれる、薄くて丈夫なものです。
(ジッパーの生地に用いられる事が多いですね。)
元々のジャケットはM47なのですが、所々改造されていますよ。
改造点は
- 丈を詰めている
- 背中の裾にゴムを内蔵
- 腰ポケットとポケットフラップは縫い付けられている
の三点です。
これで、軽量化と簡易化がなされています。
でも、この改造で問題は無かったのでしょうか?
全体的な縫製は、丁寧かつ正確で、カスタム部分も含めて、上質な仕立てです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1972年
製造場所 フランス
契約会社 フランス
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 92L
(日本人のM)
各部のサイズ(平置)
着丈 約68cm
肩幅 約44cm
身幅 約53cm
袖丈 約60cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 兵庫県の専門店
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5 まとめ
実際の兵士が、良かれと思って改造したジャケットですが、本当にカッコ良いのか、機能的なのか、よくわからないカスタムですね。
他のM47ジャケットでも似たような改造をよく見かけらることから、一種のブームだったのかもしれません。
実際に着用してみると、身体によくフィットしていますよ。
(もしかしたらパレードなどの儀式用だったのかも。)
でもやはり、腰ポケットがダミーなのは使い勝手が悪いですね。
胸ポケットもスラッシュポケットなので、嵩張る物を入れると途端に不快になります。
実用には向いていないジャケットと言えそうですね。
ただし、フランス軍リザード迷彩服コレクターには貴重なサンプルになりますよ。
(もう少し、サンプルを集めてみたいですね。)
あなたが何処かでこの種のカスタムジャケットを見掛けたら、ぜひ教えてください。
実用を考えてらっしゃる方は、ぜひノーマルM47(リザード)の入手をおすすめします。
今回は、フランス軍外人部隊員がカスタム化した迷彩ジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に面白いですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240315更新)
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参考:フランス軍M47ジャケットの記事はこちらです。⬇︎
その他のフランス軍リザード迷彩ジャケットの記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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