今回は、2000年代のロシア軍空挺部隊用リバーシブル迷彩ユニフォームを分析します。
この迷彩も、大戦中のドイツ軍武装親衛隊型迷彩のバリエーションですね
でも、画期的な迷彩色のプリント方法が用いられていました。
今回のアイテムもデッドストックですよ！
目次
- １ ロシア陸軍空挺リバーシブル迷彩ユニフォーム（パルチザン迷彩・ドイツ武装親衛隊類似タイプ・グリーン系）とは？
- ２ 全体及び細部写真です！
- ３ その特徴とは？
- ４ 製造とサイズのデータです！
- ５ まとめ
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１ ロシア陸軍空挺リバーシブル迷彩ユニフォーム（パルチザン迷彩・ドイツ武装親衛隊類似タイプ・グリーン系）とは？
第二次大戦で侵攻してきたドイツ軍に、一時は危機的状況にまで追い込まれた旧ソ連軍。
辛うじて戦争には勝利しましたが、大きな痛手を受けましたね。
中でもドイツ武装親衛隊との戦闘では、圧倒的有利な兵力と装備を投入しても「勝てる自信が持てなかった…」と、当時の指揮官が回顧しているくらいです。
（ドイツ武装親衛隊の戦闘能力はとんでもなく高かったようですね。）
このため恐ろしい対戦相手だったのは当然ですが、どこか尊敬するような気持ちも残っていたようですね。
（敵ながら天晴れ！または畏怖の念といった感じでしょうか？）
そしてソ連崩壊（1991年）後のロシア軍内で、その気持ちは蘇ったようです。
なんと新生ロシアは同軍の迷彩服として、仇敵だった武装親衛隊の迷彩を突如として採用したのでした。
（いやー驚きました。何かの冗談かと思いましたよ！）
これには大きく２つのモデルがあって、一つは、ほぼそっくりそのままドイツ武装親衛隊迷彩を再現したモデルですね。
そして、もう一つが今回のモデルです。
パターンはともかく、色調はより汎用性の高いものに置き換えられていますよ！
さてさて、それはどんな迷彩ユニフォームなのでしょうか？
今回は、ロシア軍マニアのみならず、来年の夏に使用できる効果的な迷彩服をお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう！
２ 全体及び細部写真です！
パーカー
春夏側前面
プルオーバー（頭から被る）タイプです。
迷彩で見えづらいですが、胸ポケット×2があります。
春夏側背面
鮮やかな迷彩が特徴ですね。
秋冬側前面
最初からフードが付いています。
秋冬側背面
前合わせはボタンのみです。
タグ
ジャケットにしかありませんでした。
胸ポケット
袖
テーパー付き。
手首付近にゴムを内蔵！
長短３本のループが各所にあります！
（これも武装親衛隊迷彩スモックにそっくり！）
フード左右
耳の辺りがナイロンの別生地で、穴が空いています。
よく見ると、その部分は迷彩色調とパターンが別物ですね。
（インベーダーカモ風です。）
フード後部には、全体のサイズを調整するドローコードあり。
（このコードは迷彩生地と同じ生地です。）
コードの通るスリットが２箇所あります。
両面で使用できる工夫ですね。
ボタンの工夫
ボタンは全てカナディアンタイプ（糸ではなく、生地のテープで留めている。）です。
ボタン周辺にスリットがあって、そこにテープとボタンを通しています。
ボタンはテープで両面に移動可能！
ポケットのボタン
ODのプラスティック製
ウエストのドローコード
中央にスリット×2あり。
こちらも一本のコードを両面で使用できるようになっています。
前身頃は両面にボタンがあります。
迷彩パターン
上：春夏側
下：秋冬型
一つのパターンの裏表というのがわかりますね。
トラウザーズ
春夏側前面
春夏側背面
秋冬側前面
秋冬側背面
ウエストは開放できません。
いわゆる「社会の窓」のみボタンで開閉
ウエストにはゴムを内蔵しています。
また、並行してドローコードも装備
やはり、両面で使用できる工夫がなされていますね。
腰スリット
やはりスモック的な使い方をするようですね。
ウエスト左右にあるサスペンダー用ループ
カーキのナイロン製
膝の補強生地
大面積です。
裾にもゴムを内蔵
ヒップポケット
ボタンで開閉
着用例
米軍との合同軍事演習に望むロシア空挺軍第45独立親衛特殊任務連隊#ロシア軍 pic.twitter.com/34KaFmhqrY
— マイナー系ミリフォトbot (@Mil_Photo_bot) 2020年12月19日
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３ その特徴とは？
迷彩は、春夏側がオレンジイエローの生地に、グリーン、マホガニーブラウン、ブラックを用いて、雲型や小さい斑点を描いています。
一方秋冬側は、驚くことに春夏側のプリントを意図的に透けさせて再現しています。
第二次大戦中のドイツ武装親衛隊迷彩スモックやツェルトバーン（テント）は、ホワイトの生地に両面別パターンをプリントしていました。
そのため、手間も時間も掛かるものでしたが、今回の方式なら手間は半分以下で出来そうですね。
生地はコットンとポリエステル混紡の平織りで、薄く軽量です。
（この薄さを迷彩のプリントに上手く活かしていますね。）
デザインは、やはり武装親衛隊の迷彩スモックを参考にしているようですね。
（手首のゴム、プルオーバー方式、偽装用ループなどに共通点があります。）
構成は、ジャケットがフード付き、エポレットなし、胸ポケット×2で、ウエストにはドローコードを内蔵。
トラウザーズは、ヒップポケット×2、腰スリット×2でウエストと裾にはゴムを内蔵しています。
全体的な縫製は少々雑ですが、強度は十分ですよ。
４ 製造とサイズのデータです！
製造・契約年度 2000年代
製造場所 ロシア
契約会社 ロシア
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 170 48-50
（日本人のL〜XL）
各部のサイズ（平置）
パーカー
着丈 約78cm
肩幅 約52cm
身幅 約69cm
袖丈 約62cm
トラウザーズ
ウエスト 約40cm
股上 約35cm
股下 約70cm
裾幅 約14cm
着丈 約104cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 東京の専門店
入手難易度 3（困難）
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５ まとめ
ドイツ武装親衛隊の迷彩は、全体的にはブラウンが強い色調でしたね。
でも、今回のモデルは鮮やかなオレンジイエローやグリーンが基調の、とてもメリハリの効いた迷彩ですね。
ある意味日本の夏や熱帯地方でも効果的な迷彩のかもしれません。
生地も薄く、スモック的な使い方をするとするなら、夏季のサバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測に使えそうです。
またインナーを工夫することで、紅葉の季節や冬季の無雪地域でも使用できそうですね。
使える迷彩ユニフォームではないでしょうか？
問題は入手方法です。
最近まで、大手通販サイトなどでも販売されていましたが、いつの間にか見かけなくなってしまいました。
（よく似た色調とパターンの違うデザインのパーカー上下は現在でも入手可能！）
それでも、国内オークションでは時々見かけます。
諦めないで探してみましょう！
私は、キャップと、存在は不明ですが通常の戦闘服上下を探してみたいと思います。
今回は、ロシア軍の効果的な空挺リバーシブル迷彩ユニフォームを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね！
それでは、また次回をお楽しみに！
（20231112更新）
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参考：おそらくロシア軍が参考にしたであろう大戦中のドイツ武装親衛隊迷彩スモックに関する記事はこちらです。⬇︎
他のロシア軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
＊ ＊ ＊
Twitterで見つけました！
再突入カプセルにより地球帰還した小惑星リュウグウサンプルの重量が 約5.4グラム であることがわかりました。
— 小惑星探査機「はやぶさ２」 (@haya2_jaxa) 2020年12月18日
はやぶさ２設計時の目標サンプル収量0.1グラム（初期分析で必要な科学分析を実施できるだけの量）を大きく超えるサンプル量が採取できていたことになります。https://t.co/NXuvlpBsFR
多量のサンプルですね。🤔
地球や宇宙の謎が、少しでも解けたら良いですね。😃
いやー、日本って凄い！🇯🇵
読んでいただき、ありがとうございました。
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