今回は、1960年代の旧東ドイツ陸軍迷彩スモックを分析します。
スナイパー(狙撃兵)用との説がありますね。
とても入手が難しいアイテムです。
残念ポイントもありますが、程度はまあまあですよ!
目次
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1 旧東ドイツ陸軍スナイパー用迷彩スモック(ブルメン迷彩)とは?
東ドイツ軍といえば、レインドロップ迷彩が有名ですね。
今回のモデルは、その前に採用されていたパターンの迷彩服になります。
形状から、制服の上に着用するスモックだと思われます。
海外では「ブルメン迷彩」または「鋸のようなギザギザの葉」パターンと呼ばれています。
(和訳下手くそです。)
色調は異なりますが、パターンは以前紹介したハンガリーの迷彩スモックに似ていますね。
大戦中のドイツ軍迷彩服は、諸外国の30〜40年先を進んでいました。
しかし今回のモデルのパターンはその頃の迷彩と繋がりが無いように感じます。
過去のイメージを払拭させたかったのでしょうか?
(それとも大国のIBLでしょうか?)
旧西ドイツとは全く別のコンセプトで造られていますよ。
さてさて、それはどんな迷彩服でしょうか?
今回は、コアな旧東ドイツマニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 陸軍スナイパー用迷彩スモックの全体及び細部写真
前面 鎖骨、背中、袖上部に偽装用ループがあります。(迷彩でよく見えませんね。)
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはボタンのみ。一部はストームフラップ越しにボタンを留めます。
ボタンは縫い付けではなく、旧ドイツ軍制服のように、ボタンを金属のリングで留めるタイプです。
フード以外の殆どのボタンがこの固定法です。
前合わせ一番上のボタンと一番下のボタンが被服表面に露出します。
袖はボタンで開閉二段階調整 ボタンはプラスティック製で反射留め加工がなされています。
袖の補強用パッチ
そでのスラッシュポケット 袖にスラッシュポケットは珍しいです。
二個のボタンで開閉
ポケットの中には、肌色の布
袖口裏側にも肌色の布 補強とボタンの引っ掛かり、脱落防止を兼ねます。
ウエストのドローコード(テープ)は左脇で調整するタイプ 斬新です。
ウエストのドローコードも肌色の布中に。
布にスタンプが。生地の種類でしょうか?
偽装用ループの力布
袖のポケット用布
肘の補強用パッチ裏側 ちょっと形は違いますが、「羊たちの沈黙」を思い出しました。
裾はベルトに繋がったゴムが内蔵されていて、バックルで調整両側にあり。
内ポケットの布
官給品スタンプ 「1/63(?)」は、1963年1月から3月という意味だそうです。
(ネモイドラデウス様、ご教示ありがとうございました。)
この時期に納入されたのでしょうか?
ボタンは、一番上と一番下それに真ん中がストームフラップ越しに留めます。
フード頂部裏側には小ポケットが!何か入ってるのか?
何も入っていませんでした。おそらく偽装用のフェイスベールが格納されていたのでは?
背面裏側 フードの付け根に迷彩布のバンドが! 用途は?
背面表側 フード付け根に小さなボタンが!用途は?
おそらく、バンドとボタンでフードを使用しない時に固定しておくためのものではないでしょうか?
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3 その特徴とは?
迷彩生地は、ライトグレイにブラウン、グリーン、ディープブルーグリーンで葉っぱのようなパターンを描いています。
各色の交わっている箇所はわずかで、デニソンスモックやフランスのリザードのような効果は狙っていないようです。
撮影のために生地を触っていると、手に違和感が…。
ロウソクを触ってるような感じになりました。
防水のための処置が施されているのかもしれませんね。
デザインでは、ポケットが少ないです。両袖と内ポケットしかありません。
…ということは、地面に伏せた状態でも使える様になっているということですね。
フードにフェイスベールを備えるとするなら、或いはスナイパー用スモックなのかもしれませんね。
ドラグノフ(の東ドイツ版?…てありましたっけ?)にこの迷彩!
素敵なペアですね!
4 製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1960年代
・製造場所 旧東ドイツ
・契約会社 旧東ドイツ
・製造会社 〃
・材 質 コットン
・表記サイズ 2
・各部のサイズ(平置)
着丈 約73センチ
肩幅 約49センチ
身幅 約66センチ
袖丈 約68センチ
・状 態 中古並品
・官民区分 官給品
・入手方法 大阪専門店で購入
・入手難易度 4(極めて困難)
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5 まとめ
以前、沖縄の国際通りにある専門店で、ちょっとデザインの違うスモックが10万円で販売されていました。
購入しようか、どうしようか…と悩んでいるうちに売れてしまってました。
全くもって「後悔、後を絶たず!」(造語)の状態です。
(皆さんも、欲しい時が買い時であることを忘れないでください。)
今回のモデルに限らず、この迷彩パターンの装備品は、数がとても少ないです。
希少なものなので、見つけたら必ず保護してあげましょう。
そして入手したら使用せず、大切に保管しておくのが良いでしょう!
幸いなことに、ヨーロッパではモデル品も発売されています。
ゲームや普段使いは、そちらを使用しましょう!
(…じつは、モデル品も入手困難です!)
今回は、亡国旧東ドイツの希少な迷彩服を紹介しました。
いやー、軍装品って本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20211028更新)
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参考:他の東ドイツ軍装備はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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