今回は、1980年代のアメリカ軍ヘリクルージャケットを分析します。
以前分析した陸軍ヘリクルージャケット(寒候期用)の暖候期バージョンですね。
寒候期用に比べ軽量なのが特徴です。
中古品ですが、程度は極上ですよ!
目次
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1 アメリカ陸軍ヘリクルージャケット(暖候期用・後期型・プレーン)とは?
飽きのこないシンプルなデザイン、高い防寒性能、そしてその難燃性からファンの多いヘリクルージャケット。
ベトナム戦争の戦訓から、1970年代に開発されたアメリカ陸軍固有の装備でしたね。
当ブログでもこれまで2タイプを分析して、いずれも人気のアイテムになっています。
でも、これまで分析してきたのは、全て寒候期用でした。
実は、ヘリクルージャケットには暖候期用もありました。
アメリカ空軍の区分で言えば、ライトゾーン(10℃〜30℃)を担当するジャケットですね。
(空軍のフライトジャケットでは、L-2系やCWU-36Pに相当します。)
今回のモデルは、そんな暖候期用のヘリクルージャケットの、しかも後期型になります。
防寒性能は寒候期用には及びませんが、より軽快になったこのモデルは長い期間着用できそうですよ!
さてさて、それはどんなヘリクルージャケットなのでしょうか?
今回は、アメリカ陸軍パイロット装備マニアのみならず、フライトジャケットファンのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
一見寒候期用と大差ないように見えますね。
背面
前面裏側
前見頃のストームフラップ(ウインドシールド)がないのでジッパーが剥き出しです。
背面裏側
裏側のほぼ全面に、シェルと同じ生地のライニングがあります。
襟周りレイアウト
前合わせはジッパーのみです。
タグ①
背面裏側上部にあります。
1984年度契約品ですね。
官給品納入メーカーとしては、とても有名なメーカー製ですよ。
品名の「FLYER‘S」に注意!
タグ②
前見頃裏側にあります。
取説ですね。
腰ポケット
マジックテープで開閉
初期型はポケットフラップがありません。
袖ポケット
袖
緩やかにテーパーが付いていますね。
袖ニット
リッチな筒織です。
腰ニット
各ニットは勿論ノーメックスです。
襟の裏にはチンストラップとマジックテープで襟を立てることができます。
背面肩のステッチはB-15以降の伝統ですね!
ジッパー
刻印は「ROBIN」
あまり見かけませんね。
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3 その特徴とは?
生地は明るいOD(オリーブドラブ)のノーメックス(難燃ナイロン)で、薄く軽量です。
同じ生地でライニングが設けられていますね。
ただし寒候期用にあったインターライニング(中綿)は省略されているので、防寒能力は劣っています。
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2で、袖、腰にはニットを配置。
あと襟はチンストラップで立てることができますよ。
寒候期用モデルとの比較
今回のモデル前面
寒候期用モデル前面
今回のモデル背面
寒候期用モデル背面
外観では大きな違いがありませんね。
今回のモデル前面裏側
ジッパーが見えます。ということは…
寒候期用モデル前面裏側
ジッパーがストームフラップ(ウインドシールド)で隠されています。
寒候期用モデルの前見頃
ストームフラップ(ウインドシールド)が見えますね。
今回のモデル背面裏側
ライニングはシェルと同じ生地です。
寒候期用背面裏側
ライニングにはキルティングの波型ステッチが縦に走っているのが見えます。
今回のモデルは、寒候期用に比べてインターライニングやストームフラップ(ウインドシールドを廃止することにより軽量化が図られていますね。
全体的な縫製は、やはりやや雑で不正確な箇所がありますが、強度は抜群ですよ。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1984年
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 ノーメックス
(難燃ナイロン)
表記サイズ M-L
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約70cm
肩幅 約48cm
身幅 約62cm
袖丈 約63cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 愛知の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
寒候期用のヘリクルージャケットが、重厚で単体でも十分な防寒性能を持っていました。
しかし今回のモデルは、防寒性能はともかく、より軽快で汎用性が増している気がしますね。
シェルとライニングがあるので、防風性能が高いことから、着こなし(重ね着とか)によっては、秋から春まで使用できそうですよ。
ただし、今回のモデルも紫外線により顕著に褪色(変色)してしまいます。
(次第にブラウンが強くなってきますよ!)
また、入手困難というのもネックですね。
(初期型はさらに困難です!)
本日現在、辛うじて大手通販サイトにも在庫がありました。
また国内の大手オークションでは、CVCジャケットをヘリクルージャケットとして出品されている場合が多いですね。
よく形状を確かめて購入しましょう!
私は初期型…それもデッドストックを探してみようと思います!
今回は、軽快なアメリカ陸軍ヘリクルージャケットの暖候期用を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20240725更新)
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参考:同じく暖候期用ヘリクルージャケット初期型の記事はこちらです。⬇︎
アメリカ陸軍の難燃性パイロット装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国のフライトジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
他のアメリカ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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