今回は、1980年代のブルガリア軍迷彩服を分析します。
第二次大戦中のドイツ軍迷彩服の影響を受けていますね。
今回のモデルは、ベース色が明るいタイプになります。
全く使用感のないデッドストックですよ!
目次
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1 ブルガリア陸軍迷彩戦闘服(ライトグレイグリーンベースタイプ)とは?
この迷彩服を初めて見たのは、このブログでも度々話題にしております伝説のミリタリー雑誌「PXマガジン」内の記事でした。
ただし、ブルガリア軍ではなく、アフガニスタン軍ということでしたが。
(輸出していたのでしょうか?)
迷彩パターンを見てすぐ、「これは、大戦中のドイツ空軍空挺迷彩スモックのスプリンター迷彩の派生型だ!」と思いました。
大戦中のドイツ空軍空挺迷彩スモックの記事はこちらです。⬇︎
…以来ずっと探していましたが、最近やっと入手することができました。
ブルガリア軍のものだったのですね。
今回紹介するシャツ、トラウザースの他、カバーオール、フィールドジャケットも入手できました。
後日、分析したいと思います。
この迷彩は、1960年代から使用が確認できますが、パターンや色彩を微妙に変えて(マイナーチェンジ?)2000年くらいまで使用されていましたよ。
さてさて、それはどんな迷彩ユニフォームなのでしょうか?
今回は、ブルガリア軍装備品マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 迷彩ユニフォームの全体及び細部写真
シャツ
前面
前合わせはボタンのみ。
左右袖付け根付近のボタンに注意
背面
前面裏側
背面裏側
背中にはタックが。
タグ
袖口裏側
袖を捲り上げた時に留めるストラップがあります。
オシャレですね。
右ポケット中央にマチ ポケットフラップは中央のみ。
ペンが差せる様にしてるのでしょうか?
左胸ポケットはオーソドックス
袖口
ボタンで開閉
エポレット
テーパーなしのラウンド型で小さいタイプ。
裾のスリットの頂部に意味不明なループが!
補強布の処理でしょうか?
トラウザーズ
前面
背面
前面裏側
背面裏側
背面裏側中央
ベルト付近 生地がいくらか余っていて、仕立て直しでサイズ調節可能?
後面裏側
ポケット付近の補強布
前面裏側ポケットにも補強布が見えます。
タグ
シャツと同様ですが、上から3段目の数字が違いますね。
前面腰スラッシュポケットは、ジッパーで開閉
前合わせもジッパーです。
ベルトループは英軍式の幅広タイプでボタンで開閉。
やはりピストルベルト用でしょうか?
側面
左側膝のパッチポケット ボタンで開閉
お尻のポケットは右側のみ。 右側の膝ポケットは、コンパートメントが前後二つに分かれていて、フラップは前側のみ。ボタンで開閉
裾にゴム 昔のジャージみたいです。長靴を履く軍隊は、時々付いてますよね。 これなら裾がズレ上がることがないので安心です。
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3 その特徴とは?
迷彩は、ライトグレイグリーン(明灰緑色?飴色?)にダークブラウンとダークグリーンで幾何学模様を描き、そのすき間に誰かがペンで試し書きしたようなダークグリーンの縦波線をプリントしてあります。
ブラウンとグリーンは独立していて、接する箇所はありません。
ある意味大胆な迷彩ですね。
(実際のフィールドで、どんな見え方をするのか気になりますね。)
スプリンター迷彩とダックハンター双方の効果を狙ったのでしょうか?
今回の迷彩服は、比較的明るい色調ですが、ベースのライトグレイグリーンがフィールドグレイの暗い色調のモデルもあります。
生地はコットンのツイルで、肌触りが良いです。
デザインは、シャツがエポレット付き、胸ポケット×2で、袖を捲り上げた時に固定するストラップが内側についていますね。
トラウザーズは、腰スラントポケット×2、ヒップポケット、膝ポケット×2で、スラントポケットはジッパーで開閉。
(珍しいですね。)
全体的な縫製は、とても丁寧かつ正確で、高い技術で仕立ててられています。
もしかして士官用なのでしょうか?
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1989年
製造場所 ブルガリア
契約会社 ブルガリア
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 176/104
各部のサイズ(平置)
シャツ
着丈 約76cm
肩幅 約52cm
身幅 約60cm
袖丈 約65cm
トラウザーズ
ウエスト 約45cm
股上 約33cm
股下 約78cm
着丈 約109cm
裾幅 約20cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手方法 ヤフオク
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
明暗がはっきりしていて、とてもメリハリの効いた迷彩ですね。
そしてやはり、微かにドイツの「スプリンター迷彩」の雰囲気がする迷彩服でした。
縦波線にどんな効果が隠されているか気になるところです。
そいえば、大戦中のドイツ国防軍や旧東ドイツ軍の迷彩には通称「レインドロップ」と呼ばれる縦線が入っている迷彩が多いです。
(チェコスロバキア軍やポーランド軍でも採用していましたね。)
迷彩や装備では、他国より30年進んでいたと言われているドイツを参考にしてこの迷彩服が作られたなら、とても効果的な迷彩かもしれませんね。
サバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測などに使用してみると、面白いかもしれませんよ。
(ちょっと街中では着用しにくい迷彩服ですね。上級者向けかも知れませんね。)
ところでブルガリア軍の迷彩服は、最近オークションでも頻繁に出品され、入手し易くなった感があります。
(それでも困難な状況ですが、ひと頃の状態がウソのようです。)
これを機会に、あなたも入手してみてはいかがでしょうか?
今回は、ずっと探していたブルガリア陸軍の迷彩ユニフォームを分析しました。
いやー軍装品って本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231102更新)
参考:ブルガリア軍スプリンター迷彩装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他のブルガリア軍装備はこちらです。⬇︎
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Twitterで見つけました。
枢軸から連合軍に寝返ったのちのブルガリア軍!
— ジャンキー大山 (@me109g2) 2019年11月14日
でも、装備はまだドイツ製だね。 https://t.co/A40TYdoF88
大戦中にブルガリア軍は、ドイツ軍の迷彩服を着用していたのですね。
これは空挺迷彩スモックですが、スモックの枯渇にともない、現行のスプリンター迷彩が採用されたのかもしれませんね。
読んでいただき、ありがとうございました。
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