今回は、1960年の陸上自衛隊パイロットスーツ(上衣)を分析します。
航空自衛隊、海上自衛隊に比較して、圧倒的にパイロットの少ない陸上自衛隊。
その装備は、やはり希少ですよね。
残念ポイントがありますが、程度は良好ですよ!
目次
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1 陸上自衛隊61式夏用航空服(パイロットスーツ・OD・セパレート・上衣)とは?
現在、世界の軍隊におけるパイロットスーツといえば、圧倒的にカバーオール(つなぎ服)系のデザインが多いですね。
これは航空先進国であるアメリカが、他国に先んじて多くのカバーオール系パイロットスーツを採用していたことに由来します。
(実際便利ですよね。😃)
そんなアメリカ軍でも、熱帯のベトナム戦争中には上下セパレートのパイロットスーツを採用していました。
熱帯で、しかも低高度を飛行するヘリコプターパイロットには、あるいは最適解だったのかもしれません。
今回のモデルは、陸上自衛隊が1961年に採用したセパレートのパイロットスーツになります。
とても希少なもので、かなり探したのですが上衣(ジャケット)しか入手できませんでした。😅
それでも、いかにこのスーツが優れているか…というのを確認することができましたよ!
さてさて、それはどんなパイロットスーツなのでしょうか?
今回は、陸上自衛隊装備マニアのみならず、世界のパイロット装備コレクターのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
なんとなくイギリス空軍フライトジャケットや旧ソ連空軍迷彩パイロットスーツと共通点がありますね。
背面
アクションプリーツはありません。
前面裏側
背面裏側
背面上部にライニングがあります。
襟周りレイアウト
前合わせはジッパーとボタンです。
ジッパーの後にはストームフラップ(ウインドシールド)がありますね。
ストームフラップのボタンホールに注意!
タグはライニングごと切り取られていました。😭
胸ポケット
ジッパーで開閉
袖
テーパー付きで袖口はジッパーで開閉。
(マチ付きです。)
裾左右にはゴムを内蔵
狭いコクピットでも各部に引っ掛らず、かつ身体にフィットする造りですね。
内ポケット
ボタンで開閉。
これは有難いですね。
前見頃のストームフラップ(ウインドシールド)
中央のボタンで開閉
メインのジッパー
ポケットジッパー
襟の階級章
記憶ではPXタイプだったような…。
でも…懐かしいですね!
背面上部にはMA-1とよく似た2本のステッチあり。
着用例
おそらくモデルさんだと思われますが、少々サイズが大きいので違和感がありますね。
(下衣…欲しいです!😃)
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3 その特徴とは?
生地はODのコットン/ビニロン混紡だと思われますが、一般隊員の作業服より、細い糸で編まれているようですね。
そのため柔らかく滑らかで、肌触りも良好です。
デザインは、イギリス軍のフライトジャケットや旧ソ連軍のセパレートパイロットスーツに似ていますね。
構成は、エポレットなし、胸ポケット×2、内ポケットで、袖ポケットはありません。
(戦闘装備で内ポケットがあるのは珍しいですね。)
また袖口やポケットはジッパーで開閉するとことができます。
また着丈がとても短いところが、いかにもパイロットスーツらしいデザインですよ。
全体的な縫製は、とても正確かつ丁寧で、さすが日本製です。
今回のモデルは、タグがライニングごと切り取られていましたが、階級章(昔のタイプまたはPX品)が残っていました。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1960年代
製造場所 日本
契約会社 日本
製造会社 〃
材 質 コットン
ビニロン
表記サイズ 不明
(日本人のXS〜S)
各部のサイズ(平置)
着丈 約58cm
肩幅 約46cm
身幅 約54cm
袖丈 約51cm
状 態 中古上品
官民区分 官給品
入手場所 東京のイベント
入手難易度 4(極めて困難)
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5 まとめ
世界のヘリコプターパイロットやエアクルーはやはりカバーオール(つなぎ)もしくは戦闘服上下といういで立ちが多いですね。
でも今回のモデルは、陸上自衛隊オリジナルデザインのセパレートなのが面白いです。
思えば、1961年は戦後の国産戦車第1号である「61式戦車」が採用された年でしたね。
それまでのアメリカ軍供与の中古兵器体系から脱却し、陸上自衛隊の独自路線の装備を整えようとした時期でもありました。
(これに続く1962年には62式機関銃、1964年には64式小銃、1965年には65式作業服などが採用されましたね。)
その頃の装備は、さすがに現在の目で見ると賛否ありますが、単なるアメリカ軍装備の猿真似ではなく、オリジナルを追求したという点で、もっと評価されても良いように思うのですが…。🤔
それはともかく、今回のモデルはとても軽快でいかにも使いやすそうですね。
実際に着用しているパイロットを観たことがありますが、アメリカ軍ヘリパイロットのようにごちゃごちゃ装備を身につけることなく、とてもシンプルだった記憶があります。
日本の気候にもマッチしているようです。
こうなってくると、下衣もぜひ入手したいですね。
…ところがこのパイロットスーツは、国内オークションでも全く見掛けることがありません。
元々パイロットの数が少ない陸上自衛隊、ましてや旧OD装備など輪をかけて少ないようですね。
おそらく探しているマニアの方も多いのでは?
でも諦めず、どこか頭の片隅に記憶しておくとともに、その日のために今から資金を貯めておきましょう!
私は、自分にあったサイズの上下セットでデッドストックを探してみたいと思います。
(今回のモデルは着用できませんでした…😅←「あなたがメタボなだけでは?」…と神(奥)様からのツッコミが!)
今回は、陸上自衛隊の軽快なデザインが特徴の61式夏季用パイロットスーツ(上衣)を分析しました。
いやー自衛隊装備品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20241005更新)
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参考:陸上自衛隊のパイロット装備に関する記事はこちらです。⬇︎
パイロット装備ではありませんが、陸上自衛隊の希少な装備に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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