今回は、1990年代の陸上自衛隊リバーシブル防寒外被(防寒外衣)を分析します。
上下同じ年代のもので、前回の専用ライナーとも符合するものです。
いくつか「おまけ」も集めてみましたよ!
中古品ですが、程度は極上ですよ!
目次
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1 陸上自衛隊リバーシブル防寒外被(防寒外衣・後期型)とは?
以前、同じく陸上自衛隊のリバーシブル防寒外被(防寒外衣)を分析しましたが、諸事情で上衣のみの分析で終わりました。
以前の記事はこちらです。(シェルがOGの中期型でした。)⬇︎
今回は、リベンジと言ってはなんですが、上下セットで分析します。
何故何回も同じものを?…そう思われるのも仕方ありません。
でもじつは、年代が新しいモデル(後期型)になります。
末期のモデルと言っても良いでしょう。
また驚くことに下衣は、劇的な改良が施されていましたよ。
(長年にわたる隊員の思いが反映されていました!)
今回のモデルは、おそらく既に用途廃止になったと思われますが、今回こうやって記録を残す事ができて、本当に良かったです。
さてさて、中期型とはどこが違っているのでしょうか?
今回も陸上自衛隊装備マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
(おまけもありますよ!)
2 全体及び細部写真です!
上衣
OG側前面
一見旧モデルとの違いはわかりませんね。
でも前身頃のダットファスナーに目が行きますね。
今回は、汚れが殆どありません。
OG側背面
ホワイト側前面
前身頃にストームフラップが、肩にはエポレットが追加されていますね。
ホワイト側背面
前合わせはジッパーのみから、ダットファスナーとの併用に変更。
エポレット
テーパー付きのクサビ型です。
胸ポケットは従来通り左右にあります。
ポケット口が折り返されていますね。
ダットファスナーで開閉。
腰ポケット
こちらも従来通り右側のみです。
ダットファスナーで開閉
タグ①
1996年度契約品です。
タグは、両胸ポケット内にあります。
タグ②
ジッパーはOGの「YKK」で歯はプラスティックです。
裾のドローコード
ウエストのドローコード
中期型では別部品で首のダットファスナーが設けられていましたが、後期型ではフードと一体になっています。
袖は変わらず、ゴムを内蔵です。
フードも中期型と大きく変わりません。
OG側の腰ポケット
こちらもポケット口に折り返しがありますね。
OG側の裾とウエストのドローコード
フード首元の ダットファスナー
OG側袖口
ライナーとの着用例
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下衣
OG側前面
腰左右には二段階のホックがあります。
OG側背面
ホワイト側前面
ホワイト側背面
タグ③
タグ④
1994年度契約品です。
体側のジッパーは、フルジッパーに変更されていました!
これで着脱が容易になりました!
長年の隊員の理想が形になりました。
勿論上下から開くダブルジッパーで、全開にすることもできます。
左右のフルジッパーとホックで開閉するため、ウエストは繋がっています。
ベルトループもあります。
ホワイト側にするとウエストのタブに、各タグが縫い付けてあるのが丸見えです。
(上衣で隠れますが…。)
おまけ①
最初期型の下衣
シェルのカラーがODです。
ウエストにはベルトループに加えて、ストラップ(紐)もありました。
最初期型のタグ
1969年度契約品です。
最初期型〜中期型の一大欠点であった、膝下までしか開かないジッパー。
分厚く大きな防寒靴が、引っかかって下衣が脱ぎ難かったですよね。
後期型では改造されてよかったです。
前合わせはジッパーとストラップです。
新旧シェルカラーの違い
左:後期型(OG:オリーブグリーン)
右:最初期型(OD:オリーブドラブ)
全く色調が違いますね。
おまけ②
防寒面覆(ぼうかんめんおおい:目出し帽:バラクラバ)
前面
官給品はタグがあり、毛糸の色調も違うので、これはPX品でしょうか?
アクリル製
背面
前面裏側
背面裏側
おまけ③
防寒大手袋
甲面
ミトンタイプで、左右はストラップで繋がれています。
掌面
タグ
1981年度契約品です。
品名に注意
手のひらには皮革が縫い付けられていますよ。
これでキンキンに冷えた銃を触っても平気ですね。
手首はバックルとストラップで絞りを調整できます。
内側はアクリルのボアが。
昔のモデルは、ウサギさんの毛が貼ってありました💕
(昔のモデルが欲しいですね!)
手の甲には変な物体が!
これは人差し指だけ独立して動かせるようにしたものです。
用途は勿論「トリガー:引き金」を引くため。
(普段はボアがないので使用しません。)
ストラップはループに連結させて縫い付けられています。(可動)
ペアでキャメルカラーの防寒手袋(軍手に類似)がありました。
通常、まず防寒手袋をつけて、その上にこの大手袋を装着します。
(ですが、導爆線などを結んだりする場合は面倒なので、素手のうえに大手袋をつけてましたね。)
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3 その特徴とは?
シェルのカラーは、中期型から続くOG(オリーブグリーン)です。
(おまけで最初期の下衣を載せました。色調やデザインの違いに注意です。)
生地はコットンからポリエステルとレーヨンの混紡に変更されていますね。
これで全体的な軽量化が図られていますよ。
デザインは、一見中期型と大きく 変わりませんが、上衣はエポレット、ストームフラップが新たに追加されていますね。
下衣は、側面のジッパーがフルジッパーに変更されていました!
これで防寒靴を履いたままの下衣着脱が容易になりましたね。
(最初からこうすれば良かったですね。)
全体的な縫製は、とても正確かつ丁寧で、さすが日本製と思わせる仕立てです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1996年
下衣(1994年)
製造場所 日本
契約会社 日本
製造会社 〃
材 質 ポリエステル
レーヨン
表記サイズ 2
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
上衣
着丈 約79cm
肩幅 約52cm
身幅 約60cm
袖丈 約61cm
下衣
ウエスト 約31cm
〜46cm
股上 約32cm
股下 約73cm
着丈 約103cm
裾幅 約24cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 神奈川県のイベント
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
自衛隊の装備品は、正面装備のみならず、個人装備も一旦採用したら何十年もその仕様が変わらないことで有名でした。
(用兵思想や隊員の体格が変化しても…でした。)
でも、1990年代の迷彩服2型や戦闘装着セットの開発・支給後には、従来の装備も見直されたりしています。
今回のモデルも、従来のモデルから各部が変更されていました。
陸上自衛隊に何があったのでしょう?
それはともかく、装備が使いやすくなるのは大歓迎ですね。
(あの頃、この装備だったら…。)
さて、せっかく改良された防寒外被(防寒外衣)ですが、最近の冬季演習の写真を見ると、全く使用されていませんね。
現在は、基本は迷彩防寒外被(防寒戦闘服外衣)を着用して、積雪地では薄いホワイトのポリエステル製のシェルパーカー(上下)を重ね着しているようです。
でも今回の改良が無駄になったわけではなく、ちゃんと現在の装備にも活かされていると思います。
いつか、それを確認したいですね。
今回のリバーシブル防寒外被(防寒外衣)も、敢えて一般の方が購入する必要性はありません。
しかし、自衛隊マニアの皆さんには、ぜひ探し出して入手して欲しいですね。
今回は、陸上自衛隊リバーシブル防寒外被(防寒外衣)完全版を分析しました。
いやー自衛隊装備って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240612更新)
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参考:同じ形式又は同じ時代の陸上自衛隊防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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