今回は、1950年代から続く陸上自衛隊伝統の防寒装備「防寒面マスク」を分析します。
北部方面隊では標準装備の防寒具ですね。
極寒の地域における必需品ともいえます。
いずれも中古ですが、時代を考えれば程度は極上品ですよ。
目次
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1 陸上自衛隊防寒マスク(面覆い・目出し帽・バラクラバ)2種とは?
ところであなたは「日本における最低気温」って、どこで記録したかご存知でしょうか?
それは北海道旭川市です。
気象庁の公式記録では1902年1月25日に、北海道の旭川地方気象台で観測された−41.0℃だとされています。
私も住んでいたことがあるので、実際にその寒さの一部を体感しましたが、まさに「命の危険」を感じるものでしたね。
そのため冬は周到な防寒装備が必要ですが、特に重要なのは顔面の保護です。
冷気は、薄い鼻や耳を凍らせて凍傷になる恐れがあります。
また一説によると、氷点下の空気(気温にもよりますが)を吸い込むと、肺が損傷する場合もあるのだとか?
恐ろしいですね。
…そこで必要になってくるのが防寒用のマスクです。
今回のモデルは、陸上自衛隊が支給した防寒マスク(防寒面覆い(めんおおい)、目出し帽、バラクラバとも)と呼ばれるものです。
私も現役時代に使用したことがあります。
でも、一部面倒くさいところもありましたよ!
さてさて、それはどんな防寒マスクなのでしょうか?
今回は、陸上自衛隊冬季装備マニアのみならず、かつて北部方面隊に属したことのあるあなたと一緒に、確認していきましょう!
(懐かしいですね!)
2 全体及び細部写真です!
⑴ ODタイプ
前面
背面
前面裏側
背面裏側
タグ
昭和30年代の(1950年代)契約品です。
印字が薄くなっていて画像では殆ど見えませんね。
目出し口付近
コマンドセーターのように、両面を縫い合わせて製造?
タグを表面から。
別バージョン①
タグが失われています。)
別バージョン②
手製のタグが付けられています。
⑵ ホワイトタイプ
前面
背面
前面裏側
タグはありませんでした。
あるいはPX品かもしれませんね。
背面裏側
目出し口付近
やはり2枚の生地を縫い合わせていますね。
他のバージョン
(汚れあり。)
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3 その特徴とは?
OD、そしてホワイトとも、アクリルでリブ網されたニット製で、前面と背面を縫い合わせて製造されています。
(各国のコマンドセーターと同じような製造方法ですね。)
前面には目を出すための穴がありますよ。
(マスクだけ被るとかなり怪しい人物です。)
ニットの収縮性を利用しているため、とてもシンプルなデザインですね。
縫製も丁寧で強度も十分ですよ。
ただし、製造時期や製造場所、支給後の洗濯などで全体形が変形していたりする場合もあるようです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1950年代
製造場所 日本
契約会社 日本
製造会社 〃
材 質 アクリル
表記サイズ なし
(フリーサイズ)
各部のサイズ(平置)
ODタイプ
全長 約32cm
全幅 約26cm
ホワイトタイプ
全長 約38cm
全幅 約27cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 東京のイベント
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
陸上自衛隊における防寒マスクは、勿論個人貸与されますが、弾帯やサスペンダーのように、何年にもわたって次世代に受け継がれる装備でした。
そのため多くはかなり汚れていて、ホワイトがグレイになっていても損傷がなければ交換はありませんでした。
(昭和56年当時)
隊員によっては、それが嫌で私費を投じてPX品を購入する場合もありましたよ。
(肌に直接被るものなので、気持ちはわかりますね。)
実際に冬季演習で使用してみると、顔が暖かく、かつ首回りも保温されていることから、厳寒の地「上富良野演習場」でも快適でした。
(若かったので少々暑いくらいでした。😃)
ただし厚いニットですので、防寒マスクを装着したまま当時のヘルメット(鉄鉢:66式?)+ライナーをかぶると重心が高く不安定で、かなり不恰好になりました。
(私はライナーのサスペンションの紐を別の長い紐に替えて(サスペンション機能を無くして)被っていました。)
それでも、防寒マスクがあるとないとでは大違いでしたよ。
また、顔を何かで覆うことは、偽装効果を高めたり、心を落ち着かせる効果もあるようです。
これは戦闘時のみならず、冬季の野生動物などの観察などにも使えそうですね。
さて、以上のように有効な装備である防寒マスクですが、陸上自衛隊のものはPX品を除き入手困難です。
特に古いODモデルは、すっかり見掛けなくなりました。
それでもホワイトのモデルは、数年に一回くらいネットオークションで出品されていますよ。
探しているのあなたは、サイトにキーワードを登録して待ってみましょう!
また、世界各国でも同様の装備があります。
市販のモデルでは、より機能的な製品もありますので、実用にはこちらが良いかもしれませんね。
この冬は、みんなで怪しい人物になってサバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測、キャンプを楽しみましょう!
今回は、陸上自衛隊北部方面隊御用達の防寒マスクを分析しました。
いやー自衛隊装備品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240122更新)
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参考:他の陸上自衛隊防寒着に関する記事はこちらです。⬇︎
その他の自衛隊装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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