今回は、1970年代のアメリカ空軍L-2Bナイロンフライトジャケットを分析します。
以前分析したアメリカ空軍フライトジャケットL-2B(7448F)の後のモデルですね。
L-2Bとしては10番目のモデルになります。
実際にパイロット(?)が使用していたもので、破損はありますがまだ着用可能ですよ!
目次
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1 アメリカ空軍L-2Bナイロンフライトジャケット(7448J・セージグリーン)とは?
1940年代に開発されたアメリカ空軍ナイロンフライトジャケットL-2。
防寒能力ではMA-1には及ばないものの、中綿のない軽快なジャケットは当時のパイロットのみならず現代のフライトジャケットマニアを魅了し続けていますね。
L-2開発以降も改善を繰り返して
- シェルとライニングのカラーをエアフォースブルーに変更したL-2A
- シェルとライニングのカラーをセージグリーンに変更したL-2B
と大きく3つの型式がありますね。
今回のモデルは、L-2から3番目の型式となるL-2Bなのですが、初期型から比較すると大きくデザインが変更されたサブタイプ「J」になります。
外観が限りなくMA-1に近づいているのが特徴です。
さてさて、それはどんなL-2Bフライトジャケットなのでしょうか?
今回は、アメリカ空軍装備マニアのみならず、フライトジャケットコレクターのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
一見MA-1と見分けがつかないですね。
背面
前面裏側
裏側のほぼ全面に艶ありオレンジのレーヨンライニングあり。
背面裏側
襟周りレイアウト
前合わせはジッパーのみ。
ジッパー
黒染めブラス製で刻印は「SCOVILL」
腰ポケット
ダットファスナーで開閉。
ポケット内側生地はシェルと同じです。
左腰ポケット内にあるタグ
1973年度契約品です。
サブタイプ「J」で、シリー11番目のモデルですね。
袖
僅かにテーパー付。
余裕のある裁断。
袖シガレットポケット
左肩の国籍パッチ
背面右袖付け根には解れが。
修理は可能でしょうか?
背面両肩のステッチ
襟ニット
破損はありませんが変色あり。
腰ニット
右前面腰ニットには小穴あり。
左袖ニット
破損・修理があります。
(ニットは消耗品!)
右袖ニット
大きな穴が開いています。
(ニットは消耗品!)
ダットファスナー表面
グレイで塗装されています。
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3 その特徴とは?
シェルはセージグリーンのナイロン製で、細い糸で緻密に織られているため軽量ながら防風性能が高いですね。
一方裏側のほぼ全面に艶のあるレーヨンのライニングがあります。
デザインは、エポレットなし、腰ポケット×2、袖ポケットで、襟、裾、袖口にはニットを配しています。
前作のサブタイプ「H」型からの変更点は、ポケットフラップの追加ですね。
今回のモデルは背面の右袖付け根に破損(解れ)があり、ニットも傷みがありますが、全体的な縫製は、アメリカ軍スタンダードな仕立てです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1973年
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 ナイロン
レーヨン
表記サイズ M
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約48cm
身幅 約61cm
着丈 約58cm
袖丈 約59cm
状 態 中古並品
官民区分 官給品
入手場所 名古屋の専門店
入手難易度 2(やや困難)
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~70年代 L-2B フライトジャケット ヴィンテージ ミリタリー セージグリーン (メンズ M相当) 中古 古着 A2414
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5 まとめ
個人的にL-2系フライトジャケットのエポレットと裾の三角フラップは、デザイン上カッコ良いと思います。
その点、それらが全て省略された今回のモデルは、少々残念に思います。
…ですが、実際に着用してみるとエポレットや三角フラップがない分、軽快さが増していますね。
しかもポケットにはポケットフラップが付いていて、ポケットの内容物が不時落下しにくくなっているのが良いですね。
実用には最適なモデルと言えそうです。
幸か不幸か、今回のモデルは歴史あるL-2シリーズの中でもあまり人気がなく、程度にもよりますが、思わぬ低価格で入手できる場合もありますね。
中古品なら大手通販サイトでも取り扱われていて、入手は容易でしょう。
一時期日本のジーンズブランドの一社が、A社製L-2B(サブタイプK)を輸入して販売していましたが、これなどはまだデッドストックがあるかもしれません。
ただし今回のモデルのようなベトナム戦争時代の製品は、ある意味プレミアが付いていて、高価で販売されている場合があります。
あなたの資金や趣味によって、購入するモデルを決定しましょう!
そうそう購入する場合は、ライニングの縮みに注意しましょう。
シェルとは材質が違うので、乾燥機で乾燥させた個体は、着られなくなるくらいライニングが縮んでいるモデルがあるので官給品と言えども購入は控えた方が良さそうです。
今回は、アメリカ空軍L-2Bナイロンフライトジャケットのサブタイプ「J」を分析しました!
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
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参考:他のL-2系ナイロンフライトジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のフライトジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
ベトナム戦争期における各国軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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