今回は、1940年代のアメリカ軍HBTジャケットを分析します。
以前分析した陸軍M43HBTユーティリティージャケットと同じ時期のモデルですが、ボタンが違っていました。
戦後の製品という説もありますが、大戦中にも使用例がありますね。
実際に兵士が使用していた中古品で破損がありますが、まだまだ着られますよ!
目次
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1 アメリカ陸軍M43HBTジャケット(OD・プラスティックボタンモデル)とは?
第二次大戦中のアメリカ軍の個人装備を集めていると驚愕することがあります。
それは他国の追随を許さない、まるで「湯水の如く」多大な費用をかけて調達しているということです。
勿論、他国においても一部で「とんでもない」装備がありますが、全般的にはアメリカが飛び抜けてリッチな装備を支給しています。
パイロットを含む航空部隊は当然ながら、一般的かつ基本的な歩兵の装備ですら高価かつ高品質な製品を支給していますね。
今回のモデルは、そんなリッチなアメリカ軍が支給したM43HBT(ヘリンボーンツイル:杉綾織)のジャケットなのですが、一般的なモデルとは違う箇所がありました。
持てる国アメリカさえも、より生産性を高めて備えていたのですね。
さてさて、それはどんなHBTジャケットなのでしょうか?
今回は、コアなアメリカ陸軍装備マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
一般的なモデルとはボタンが違っていますね。
背面
記事は後期の濃いODタイプです。
前面裏側
前見頃にあるガスフラップ用のボタン(3個)に注意!
ガスフラップ生地は、やや色調が違っていますね。
背面裏側
襟周りレイアウト
襟裏には専用のフードを取り付けるためのボタンあり。
この辺りも金属製ボタンと同じ配置ですね。
前合わせはボタンです。
うなじのタグ
前見頃裏側にはガスフラップがあります。
ガスフラップは、やや色調の違う生地。
胸ポケット
ボタンで開閉。
右胸ポケット内にはタグあり。
勿論、印字は消失!😭
袖
脇には余裕があります。
袖口はボタンで開閉・調整
マチはありません。
前見頃のボタン(大)
明るいブラウンのプラスティック製
襟裏のボタン(小)
こちらはやや明るいブラウンのプラスティック製。
左胸ポケットには穴が!
原因はタバコでしょうか?😭
生地には一部織ミスも。
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3 その特徴とは?
生地はODに染められたコットンのHBT(ヘリンボーンツイル:杉綾織)で、軽量で丈夫です。
色調は大戦後期の濃いタイプですね。
(OD-7?)
デザインは通常のM43HBTジャケットと同じで、エポレットなし、胸ポケット×2で、襟裏には専用のフードを取り付けるためのボタンがあります。
今回のモデルの大きな特徴は、通常のモデルではリベット留めの金属製のボタンが、全てプラスティックの糸で縫い付けるタイプに変更されているところですね。
この変更でボタンの耐久性は低下しましたが、逆に修理性はより向上しました。
全体的な縫製は、少々雑なところがあるものの、強度に問題はありません。
今回のモデルは、左胸ポケットグラップに穴が開いていました。
また生地の一部には織ミス(機能に問題なし)がありました。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1940年代
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 不明
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約49cm
身幅 約59cm
着丈 約76cm
袖丈 約62cm
状 態 中古並品
官民区分 官給品
入手場所 愛媛の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
「金属製ボタンのリベット留め」が主流のアメリカ陸軍HBTジャケットですが、何故今回のモデルのようにプラスティックボタンのモデルが存在していたのかというのは不明です。
大戦後このジャケットの次に採用されたモデル(アメリカ陸軍M47HBTユニフォーム)では、「金属製ボタンのリベット留め」が採用されていたので、全面的にプラスティックボタンへ変更された訳ではなさそうです。
…そういえば、1950年代には有名な「OG-107ユーティリティーユニフォーム」が生産・支給が始まっていますね。
このモデルは最初からボタンがプラスティック製でした。
もしかしたら、ボタンの耐久性やコストパフォーマンスに付いて試行錯誤や検討していたのかもしれませんね。
それはともかく、圧倒的に少数である今回のモデルですが、辛うじて現在大手通販サイトで取り扱われていますね。
他の1940年代アメリカ陸軍HBTジャケット同様高価ですが、一般的なもで(金属製ボタン付き)に比べて特段高いという感じではありません。
もしかしたら購入するチャンスなのかも?
(それでも結構な価格ですが…😅)
購入する場合は、ワンサイズ(場合によっては2サイズ)小さいものを購入しましょう。
…というのも、1940年代のHBTジャケットは、洗い縮みを考慮して表記サイズより大きくデザインされているからです。
試着できればベストですが、通販では実寸をよく確認して購入を検討してくださいね。
私は今回のモデルのデッドストックを探してみたいと思います。
今回は、アメリカ陸軍M43HBTジャケットのプラスティックボタンモデルを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20240930更新)
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参考:他のアメリカ陸軍HBT装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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