今回は、1940年代のアメリカ陸軍HBT(ヘリンボーンツイル:杉綾織)ユーティリティージャケットを分析します。
入手当初は、モデル品かと思いました。
何故なら、全く使用感が見られなかったのと、生地の色調に疑問を感じたからです。
もしかしたら入手できたのは奇跡かもしれませんね。
それはともかく、今回のアイテムもデッドストックですよ!
目次
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1 アメリカ陸軍M43HBTユーティリティージャケット(ポケットプリーツなしタイプ)とは?
ミリタリーの勉強やコレクションを始めて、今年(2021年)で約47年になりますが、時々驚くことがあります。
その一つは、アメリカ軍装備の質です。
例えばM4シャーマン戦車。
性能は平凡ですが、その取り扱い安さ、整備性、信頼性、量産性は高いレベルにありましたね。
驚くべきことに、1945年の終戦までに約5万両が製造され、なんと戦後も使用されましたよ。
(陸上自衛隊でも使用していましたし、イスラエルの魔改造シャーマンはあまりに有名ですね。)
戦車のみならず、M1小銃、M2機銃、VT信管、ガトー級潜水艦などなど、数え上げればキリがありません。
戦争に勝てる国は、力を入れる場所をよくわかっているのですね。
勿論、各種兵器のみならず個人装備でも「持てる国アメリカ」を遺憾なく発揮しているようです。
今回のモデルは、そんなアメリカ陸軍が1940年代に支給したHBTユーティリティジャケットになります。
ベトナム戦争初期に使用された、OG-107ユーティリティジャケット(シャツ)のご先祖さまに相当するモデルですね。
リッチな生地が使用されてるのが特徴です。
さてさて、それはどんなジャケットなのでしょうか?
今回は、第二次大戦中のアメリカ軍マニアのみならず、ファッションリーダーのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
今回のモデルは明るい色調のODですね。
背面
前面裏側
向かって左側にある色違いの生地に注意。
背面裏側
前合わせはボタンのみです。
色調の違う生地は「ガスフラップ」です。
ガスフラップ使用時(正面)
ガスフラップ使用状態(裏側)
本体とはやや違った色調の生地ですね。
タグ
襟周りレイアウト
胸ポケット
袖はほぼストレートです。
袖口はボタンで開閉
何かが縫い付けられていました。
カッタータグの残りでしょうか?
13星の金属ボタン
ジーンズのようにリベット留めですね。
とても頑丈ですが、外れた時にすぐ修理できないのが難点ですね。
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3 その特徴とは?
生地は、明るいOD色のHBT(ヘリンボーンツイル:杉綾織)で、サテンより薄く軽量で通気性もあります。
本来、このジャケットはもっと濃い(暗い?)色調のODなのですが、今回のモデルは初期モデルの生地が使用されているようです。
(初期の生地が余っていたのでしょうか?)
生地色の違い
左:同じ時期の標準的な HBTカバーオール
右:今回のモデル
全く色調が違っていますね。
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2で、とてもシンプルです。
前身頃や袖には、リベット留めされた金属製ボタン(ジーンズのウエストに使用されているボタンのような感じです。)があり、とても頑丈です。
全体的な縫製は、とても正確で、強度も必要十分ですね。
後の製品と比べると、仕立てが丁寧な気がします。
(これがアメリカン品質なのでしょうか?)
注意したいのはそのサイズ感で、今回のモデルは36(インチ)なのですが、実寸は40〜42インチ相当になっています。
これは製造ミスではなく、最初から洗濯によるコットン HBT生地の縮みを計算した裁断を採用したからなんですね。
(でも、実際はそれほど縮まなかったようです。)
だから普段40インチを着てるから、 HBT系も40インチでOK…というわけにはいかないので要注意です。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1940年代
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 38R
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約73cm
肩幅 約50cm
身幅 約60cm
袖丈 約59cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 岐阜の専門店
入手難易度 2(やや困難)
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5 まとめ
HBTは皆さんも良くご存知の通り、ジッパーの生地に使用されている場合が多いですね。
(もっとも頑丈でなければならない部分です。)
とても高価な生地だと聞いています。
それを陸軍のみならず海兵隊の衣類品全般にも使用しているアメリカ軍は、やはり凄いですね。
生地が薄く、防寒性能は期待できませんが、春や秋のアウターとして普段着に使用できそうですね。
(コーディネートが少々難しいでしょうか?)
勿論、大戦中(場合によっては朝鮮戦争くらいまで)のアメリカ軍を再現するヒストリカルゲームには問題なく使用できそうですよ。
今回のモデルは、初期型の生地を用いた言わば「イレギュラー品」なのかもしれませんが、一般的には、より濃い色調のモデルの方が多いですね。
数多く製造されたので、各年代のモデルが現在でも入手可能です。
でも、程度の良いものは年々減ってきていて、かつ高価になりつつあります。
購入される場合は、お早めに。
またサイズには十分注意して、表記サイズと実寸をよく確認しましょう。
(できれば試着が望ましいことは言うまでもありません。)
私は、丈が短い初期型のデッドストックを探してみたいと思います。
今回は、ある意味貴重な大戦中のアメリカ軍HBTユーティリティジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240116更新)
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参考:他の第二次大戦中のアメリカ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
* * *
Twitterで見つけました💕
アムールトラのアルルさんは雪が降って大喜び。見ている方は寒くて凍えてしまいそうです。ゴロンゴロンと楽しそうですね。#asazoo pic.twitter.com/bCZG8nI1TB
— 広島市安佐動物公園【公式】 (@asa_zoo) 2021年1月11日
トラさんは、水も大好きですよね。😍
一緒にゴロンゴロンしたいです💕
でも進化の過程で、今の多くの家ネコとどこで分岐したのでしょうね?🤔
(今まで実家で飼っていたネコは、みんな寒さと水が苦手でした。)
いつか知りたいですね。😃
読んでいただき、ありがとうございました。
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