今回は、1970年代のアメリカ海軍G–1レザーフライトジャケットを分析します。
既に何着か分析しているG–1ですが、今回は各パッチ(ワッペン)が全て外されたモデルになります。
まったくもって、勿体ないですね。
残念ポイントもありますが、程度は良い方ですよ!
目次
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1 アメリカ海軍レザーフライトジャケットG–1(7823D・全パッチ外し・ベトナム戦争ロット)とは?
アメリカ海軍のフライトジャケットは、G–1に限らず、そのほとんどが多くのパッチを縫い付けているものがありますね。
これは、空軍のように服装規則が厳格ではないためです。
(規定されていないというのが正しいのでしょうか?)
そのためパイロットやエアクルーによっては、過去に所属していた部隊のパッチを、なんと全部縫い付けている例もありますよ。
(まるで履歴書のようです。)
ところが、軍から払い下げられるフライトジャケットには、パッチが縫い付けられたままのものと、全て外されているものがありますね。
おそらく官給品フライトジャケットは、パッチを外して返納するのが規則だと思われますが、官給品でも全て縫い付けられたままのものもあって、その違いがよくわからないのが実情ですね。
(補給処でもローカルルールで処理が違うのでしょうか?)
今回のモデルは、せっかく背中まで縫い付けていたパッチはおろか、ネイムタグまで丁寧に外されていた…というとても残念なものです。
「それじゃあプレーンのG–1と同じゃないか!」などという突っ込みはともかく、それはどんな状態のG–1なのでしょうか?
今回は、パッチ付のG–1が苦手なあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
全面
背面
前面裏側
写真ではわかりづらいですが、ライニングはグリーン系カラーです。
背面裏側
前合わせはジッパーのみ
タグ
ブラック&ホワイトですね。
内ポケット
このメーカーのパンチングは横書きでUが上。
(メーカーによっては違う場合があります。)
襟のムートンは化繊タイプ
(サブタイプDは化繊と天然が半々くらいですね。)
襟はチンストラップで立てることができます。
右腰ポケット
ボタンで開閉
ポケットの中には、カッタータグの切れ端が!
左腰ポケット
向かって左側にペンポケットがあります。
(下の写真がピンボケです。申し訳ありません。後日差し替えます。)
ジッパーは「SCOVILL』ぼブラスでゴツいタイプ。
腰ニット
網目の細かいタイプです。
右側前面には穴がありました。
(ニットは消耗品…ですがこのニットは入手できるのでしょうか?)
袖
強いテーパー付で、袖口はニットです。
袖のパッチ跡
こちらも2回貼り直しされていますね。
背中のパッチ跡
ライニングにも残っていました。
ネイムタグ跡
少なくとも2回付け直していますね。
胸のパッチ跡
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3 その特徴とは?
このG–1は、スタースポーツウェアというメーカーが1970年度契約に基づいて製造したモデルですね。
襟は化繊のムートンタイプで、天然ムートンのように褪色していません。
全体的なレザー(牛革)も程度が良く、ニットは穴こそありますがテンションも残っていますよ。
(ニットは消耗品!)
タグがしっかり残っているのも貴重ですね。
問題のパッチ跡ですが、左胸にはネームタグ、右胸、両袖(肩口)、背中にあります。
ネイムタグと肩口以外は初付で、縫い跡は一本でした。
とても丁寧に外されていますよ。
でも、もし全部揃っていたら…と思うと、残念でなりません。
アメリカ海軍のパッチコレクターなら、パッチの大きさで元のパッチを識別できる可能性がありますが、やはり難しいでしょう。
4 製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1970年
・製造場所 アメリカ
・契約会社 アメリカ
・製造会社 〃
・材 質 レザー(牛革)
ナイロン
・表記サイズ 42
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置
着丈 約66センチ
肩幅 約48センチ
身幅 約58センチ
袖丈 約62センチ
・状 態 中古良品
・官民区分 官給品
・入手場所 大阪の古着屋
・入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
お役御免となって返納されたG–1は、他の衣料品などと十把一絡げで民間業者へ払い下げられます。
そんなG–1は、もう官給品ではなくなっているので、扱いもぞんざいですね。
中にはペチャンコだったり、あらぬ所に折り目のついたりしたものもありますね。
(カビだらけ…というのもあったり…。)
でも今回のモデルは、ニット以外に破損がなく、とても大切にされていたような印象がありますよ。
あるいはパイロットが買い取って、軍歴が判明しないよう自らパッチを外し、愛着を持ってきていたけど、フリーマーケットなどで販売したものが巡りめぐって私のところへ来たのかもしれませんね。
そんなことを考えると、これはこれで感慨深いものがあります。
(真相は不明ですが…。)
ベトナム戦争が終わって45年以上経った現在、G–1といえどこの当時の衣料品はさすがに減ってきています。
どうしても、派手なパッチが多くついたモデルが目につきやすいとこではありますね。
でも普段着として使う分には、今回のモデルのようなパッチを外したジャケットの方が、程度が良い状態で残っているのかもしれません。
(しかも安価…かもです。)
何より、パッチの有無はG–1の防寒性能と全く関係がありません。
この冬は、パッチ全外しのG–1が狙い目かもしれませんね。
今回は、全てパッチが取り外された、とても勿体無い…でも程度の良いアメリカ海軍のレザーフライトジャケットG–1を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
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参考:他のG–1に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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