今回は、1990年代のオランダ陸軍特殊部隊用迷彩ユニフォームを分析します。
熱帯用とも言われていますね。
独特の迷彩パターンと配色が特徴です!
上下で程度が違っていますが、程度は良好ですよ!
目次
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1 オランダ陸軍特殊部隊用迷彩ユニフォーム(熱帯用)とは?
オランダ軍は個人装備においてユニークな考えを持っているようです。
特に迷彩服は、デザインはともかくその迷彩パターンは、堂々と他国のものを採用(コピー)していますね。
その例としては
- 一般用:イギリス軍DPM迷彩
- 砂漠用:アメリカ軍コーヒーステイン迷彩
というのがあります。
ところが今回のモデルは、オランダオリジナルの迷彩で熱帯における特殊部隊用とされている迷彩ユニフォームになります。
その独特の配色は、マニアの間でも好みが真っ二つに分かれているということでも有名ですね。
さてさて、それはどんな迷彩ユニフォームなのでしょうか?
今回は、オランダ軍装備マニアのみならず、迷彩服コレクターのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
ジャケット
前面
背面
前面裏側
背面裏側
襟周りレイアウト
前合わせはジッパーのみです。
タグ
1993年度契約品です。
エポレット
長方形でループ付き。
マジックテープで開閉。
内ポケット
マジックテープで開閉
右胸ポケット
ジッパーで開閉。
ポケット上にはネームタグ用(?)マジックテープ。
左胸ポケット
こちらは上にほぼ正方形(台形?)のマジックテープあり。
(階級章用でしょうか?)
袖ポケット
マジックテープで開閉。
ペン用で4本。
袖
緩やかなテーパー付き。
袖口はダットファスナーで開閉。
マチ付き。
ジッパー
刻印はイギリス軍官給品にも使用されている物ですね。
ダットファスナー表面
ブラックのプラスティックでコートされています。
ダットファスナー裏側の刻印
何処かで見たような気がします。
ダットファスナー凸部
袖ポケットフラップにある国旗パッチ
トラウザーズ
前面
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはジッパーとボタンです。
タグ
こちらも1993年度契約品です。
ウエストはマジックエープでサイズを大幅に調整できます。
右側面レイアウト
ベルトループは迷彩生地とは別になっています。
ODのHBT生地ですね。
ウエストのサイズ調整用マジックテープ
スラントポケットの部分を上手く利用していますね。
ヒップポケット
右側のみ。
ループとボタンで開閉
膝ポケット
2個のダットファスナーで開閉
膝ポケット下にある小ポケット
(ナイフポケットという説あり。)
ダットファスナーで開閉
裾
テーパー付。
ボタン
形状は、ドイツ連邦軍のボタンに似ていますね。
ブラックのプラスティック製。
ジッパーは前見頃や胸ポケットと同じです。
迷彩パターン
着用例
More Dutch Jungle, more or less the same kit from yesterday except for the C8 and Bump. Hope yall enjoy! More in comments. pic.twitter.com/pA3fhHa9ki
— Brandon 🇺🇸 🇨🇭 (@voidslayeros) 2024年8月17日
https://x.com/voidslayeros/status/1824645730218414577?s=61&t=x8B5vlngfrIkIRZqblcwtg
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3 その特徴とは?
迷彩は、ホワイトの生地にブラウン、ライトグリーン、ダークグリーン、マホガニーブラウン、ブラックを用いて、各種雲型を描いています。
他国の迷彩を、ほぼそのまま採用しているオランダ軍にしては珍しく、オランダの独自開発パターンですね。
生地は独特の織り方をされたツイルで、薄く通気性が抜群です。
(おそらく耐久性もありそうです。)
デザインは、同時期のDPMユニフォームと同じです。
構成は、ジャケットがエポレット付き、胸ポケット×2のシャツタイプ。
トラウザーズが、腰スラントポケット×2、膝ポケット×2、右ヒップポケット、右膝下小ポケットです。
特筆すべきはウエストで、マジックテープによりサイズを調整できるところですね。
しかもスラントポケット部で調整するので、外観の違和感が少ないのも特徴ですね。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧です。
…もっともこれは、おそらくベルギー製なので、そのためだと思われます。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1990年代
製造場所 ベルギー
契約会社 オランダ
製造会社 ベルギー
材 質 コットン
表記サイズ 2
(日本人のXL)
各部のサイズ(平置)
ジャケット
着丈 約86cm
肩幅 約51cm
身幅 約65cm
袖丈 約68cm
トラウザーズ
ウエスト 約45cm
着丈 約110cm
股上 約29cm
股下 約83cm
裾幅 約21cm
状 態 中古上品
官民区分 官給品
入手場所 大阪の専門店
入手難易度 2(やや困難)
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5 まとめ
今回のモデルは、1990年代にとあるSHOPで偶然入手したものです。
そのSHOPでは、初めて取り扱うアイテムで、店長自慢の一品でした。
私も初めて見る迷彩ユニフォームだったので、購入してみたのですが…着用する気が全く起きない不思議な迷彩ユニフォームでしたね。
現在でも何か違和感を感じてしまうのです。
(出来の悪いアニメに出てくる迷彩のような…🤔)
その原因は…実は迷彩構成色とパターンの「ダサさ」にあるのではと思っています。
(思えばオランダ独自迷彩は、いずれも独特の「ダサさ」がありました。😅)
特にライトグリーンの色調には、大きな違和感を感じています。
今回のモデルは、思考停止状態でそれらしい色調とパターンで安易に開発した…そんな印象を持っています。
実際の開発経緯はわかりません。
でも当のオランダ軍さえ、今回のモデルをあまり使用していないところを見ると、もしかしたら試作的な意味合いで製造されたのかもしれませんね。
(マニアの中には、この迷彩ユニフォームを絶賛している方もいらっしゃいますが…。)
…それはともかく、現在この迷彩ユニフォームは数がとても少ないです。
大手通販サイトでも一部で取り扱われてはいますが、上下で揃えることは難しいですね。
また国旗の配色から「フランス」軍物と誤って(しかも高値で)扱っているSHOPもあって、少なからず混乱しているところもあるようです。
(こんなSHOPからは購入しないようにしましょう!)
ただ、一着の迷彩服とするなら森林地帯での効果はある程度ありそうですね。
生地も薄く通気性が良いことから、夏季におけるサバイバルゲーム、野鳥観測、狩猟、登山などには使用できそうですよ。
目にする機会は少ないですが、迷彩服コレクターのあなたは、入手しておいても損はないかもしれません。
私も今後のために、なんとかしてデッドストックを入手しようと思います。
今回は、少々奇抜な配色のオランダ軍特殊部隊熱帯用迷彩ユニフォームを分析しました。
いやー軍装品って、本当に面白いですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20240123更新)
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参考:他のオランダ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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