今回は、1990年代のオランダ陸軍戦車兵用カバーオールを分析します。
以前もオランダ陸軍戦車兵用カバーオールOD単色モデルを分析しましたが、今回は迷彩バージョンの登場です。
OD単色モデルに比べて、大幅な簡略化が図られていますね。
今回のアイテムは、デッドストックですよ!
目次
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1 オランダ陸軍戦車兵用迷彩カバーオール(DPM)とは?
戦車兵装備の迷彩化は、どうやら世界的な流れのようですね。
第二次大戦後では、旧ソ連邦のいわゆる東側メインで装備していました。
旧東ドイツ陸軍戦車兵用迷彩ジャケット(レインドロップパターン)
でも現在では、日本、ドイツ、スイス、アメリカ、イギリス、イタリア、スペインなどでも迷彩装備が採用されていますよ。
戦車が破壊された場合、乗員も地上戦闘を余儀なくされるので、迷彩装備は当然の考え方なのかもしれませんね。
勿論オランダ軍も、DPMの採用に伴い戦車兵用カバーオールもDPMに変更しました。
また同時に各部を一般的なデザインにして、製造コストの削減と使い勝手を向上させていますね。
でも…なんか手放しでは喜べないモデルに仕上がっていますよ。
さてさて、それはどんなカバーオールなのでしょうか?
今回は、オランダ軍マニアのみならず、戦車兵装備コレクターのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
全体前面
前面上半身
前面下半身
全体背面
背面上半身
背面下半身
前面裏側上半身
前面裏側下半身
背面裏側上半身
背面裏側下半身
タグ
前合わせはジッパーとダットファスナーです。
OD単色モデルは2本のツインジッパー仕様でしたが、大幅に変更されていますね。
よく見ると、右胸パッチポケットも廃止されています。
襟はジッパーとダットファスナーで立てることができます。
エポレット
僅かにテーパーの付いたクサビ型です。
ブラックのレスキューハーネスは、生地ではなくポリエステルのテープになっていますね。
これで軽量化ができました。
左胸ポケット
垂直のジッパーで開閉
表側に出ているレスキューハーネス
しっかり縫われています。
腰スリット
垂直のジッパーで開閉
膝ポケット
水平のジッパーで開閉
左ふくらはぎ側面の小ポケット
ナイフポケットでしょうか?
袖
ストレートです。
袖口に近いところにポケットあり。
袖口はゴムを内蔵
左袖ポケット
2個のダットファスナーで開閉
肘の補強生地
円形です。
臀部の補強生地
ほぼ臀部全体を覆っています。
ウエスト背面にはゴムを内蔵
背中にはフラップ付きのスリットがあります。
ジッパーで開閉してレスキューハンドルを引き出します。
背面裏側
黒いラインがレスキューハーネス&ハンドルです。
左胸ポケットは、ホルスター(拳銃入れ)も兼ねています。
前身頃裏側には、ライナー用のボタンが。
ボタンはOGのプラスティック製で、ドイツ軍に似たデザイン。
メインジッパーは、上下から開くダブルジッパーです。
ダットファスナー表面
反射防止加工とグレイの塗装
国籍マーク
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3 その特徴とは?
迷彩は、元々イギリス軍が採用していたDPMと呼ばれるものですが、オランダ独自の変更が加えられていますね。
ライトオレンジイエイローにダークグリーン、ダークブラウン、ブラックを用いて、刷毛で小さく丸く塗ったようなパターンを描いています。
色調がイギリス軍より平均的に鮮やかで、細かいダットによるぼかし効果が省略されているのが特徴です。
生地は、歩兵用戦闘服などと同じコットンとポリエステルの混紡です。
難燃繊維が入っているかどうかは不明ですが、あるいはコットンが難燃加工されているのかもしれません。
(タグに記載はありません。)
デザインは、概ねOD単色モデルを踏襲していますが、メインジッパー、襟、ポケットなどが変更されていますね。
構成は、エポレット付き、胸ポケット、膝ポケット×2、腰スリット×2、左足ポケット、左袖ポケットで、内側および肩にはレスキューハーネスが縫い付けられています。
製造はベルギーの有名な会社で、品質の高さには定評がありますね。
そのため、全体的な縫製で、特に問題となるところはありません。
(強度も十分ですね。)
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1980年代
製造場所 ベルギー
契約会社 オランダ
製造会社 ベルギー
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 6080/9000
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約154cm
肩幅 約53cm
身幅 約62cm
袖丈 約61cm
ウエスト 約47cm
股下 約72cm
裾幅 約25cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 東京の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
オランダ軍の戦車兵用OD単色カバーオールは、イギリス譲り(?)のとてもリッチな装備が魅力でした。
(着用することで精鋭になれる…そんな気になる素敵なカバーオールでした。)
でも、今回のモデルはそのリッチさが影を潜めてしまいましたね。
諸外国に比べても、特に遜色はないのですが…ちょっと寂しいものがあります。
しかし、この簡略化によって使い勝手が向上しましたよ。
(アメリカ軍系の装備に寄せてきたのでしょうか?)
迷彩は定評のあるDPM、それもカバーオールとなると、幅広い用途が考えられます。
サバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測、ヒストリカルゲーム、キャンプ、作業等々…オールマイティですね。
(勿論ファッショにもおすすめです。)
カバーオール単体では防寒能力はありませんが、下に着込んだり、専用のライナーを装着すると冬でも使用できそうですよ。
今回のモデルは嬉しいことに、最近大手通販サイトで取り扱われるようになりました。
サイズが少々問題ですが、なんとか入手できそうですよ。
私は専用のライナー(デッドストック)を探してみたいと思います。
今回は、オランダ軍の戦車兵用迷彩カバーオールを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231009更新)
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参考:他のオランダ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
古今東西各国の戦車兵用装備に関する記事はこちらです。⬇︎
* * *
Twitterで見つけました。
一般道でのライダーが目撃した事例です。
こんなんもうどうにもならないじゃ無いか…
— みっちー@ラーメンスキー (@mitty_Toku) 2020年10月25日
良く無事で… https://t.co/youGPSyb4C
はみ出し禁止(オレンジのセンターライン)を超えての逆走ですね。
登坂車線をセンターラインだと思ったのでしょうか?
恐ろしいですね。((((;゚Д゚)))))))
今回バイクだったからなんとかなりましたが(それでも危なかった)、4輪だったら事故ってますよね。
(前を走るライダーが慌てて避けていますね。こんな動作に要注意!)
あなたも充分気をつけてください😎
読んでいただき、ありがとうございました。
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