今回は、1990年代のスウェーデンの迷彩服を分析します。
今回の迷彩も、スプリンター(破片)迷彩の一種ですよ。
残念ながら、まずモデル品から始めます。
中古品ですが、程度はまあまあですよ!
目次
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1 スウェーデン陸軍M90迷彩ジャケット(モデル品)とは?
第一次大戦前から武装中立だったスウェーデン。
中立を保つために強力な軍隊を有していることで有名でした。
また、砲塔のない「S」戦車や、スラスト・リバーサー+ダブルデルタ翼を採用した戦闘機「ビゲン」などユニークな兵器でも有名ですね。
個人装備でも、他国に類を見ない独特の装備を開発・支給していますよ。
特に、独特のパターンを用いた迷彩服は世界的に有名で、論争を巻き起こしました。
今回のモデルはそんな迷彩パターンをよく再現していますよ。
さてさて、それはどんな迷彩服なのでしょうか?
今回はスウェーデン軍装備マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
4ポケットの戦闘服ですが、全てスラッシュポケットですね。
背面
迷彩がとてもキレイです。アバンギャルド?
前面裏側
左胸に内ポケットがあります。
背面裏側
ライニングは胴体のみですね。
前合わせはジッパーとダットファスナーです。
でもファスナーは4個しかありません。
まるで官給品のようなタグです。
あまりにそれらしいので、あとから複製品を示すスタンプが押されました。
日本人て真面目ですね。
製造タグ
製造は中国製のようです。
胸ポケット
バーチカルジッパーで開閉
左胸ポケット横には、意味不明なループが。
腰ポケット
こちらは角度がついて使いやすくなっています。
袖には大面積の補強生地が縫い付けられていますね。
袖口は、ダットファスナーで開閉・調整
襟はジッパーを上まで上げることで、スタンドカラーになります。
前身頃のジッパーはダブルジッパーで、上下から開けられます。
内ポケットはシンプルです。
ウエストと裾のドローコード
ボタンの防反射処理は、点ではなく破線で表現 斬新です。
独特のドローコード用調整具 ソロバン駒型の上下を押して調整
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3 その特徴とは?
なんと言ってもこの迷彩が凄いですよね。
配色は、ホワイトの生地に、タン、ライトグリーン、グリーン、ブラックグリーンを使って直線的なスプリンター迷彩を描いていますよ。
各国が工夫して、迷彩色のエッジをぼかしたり、ダットにして見た目のインパクトを減らそうと画策している中、この迷彩はそんなことは全くお構いなしです。
潔くて気持ち良いですね。
生地は、厚めのコットン・ポリエステル混紡のサテンで防風性能が高そうですよ。
デザインは、4ポケットの戦闘服ですが、ポケットは全てスラッシュポケットのジッパー開閉です。
(フィンランドやデンマークの迷彩服もよく似たデザインを採用していますね。)
全体的な縫製は、比較的丁寧で、強度も充分です。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 2005年頃
製造場所 中国共産党
契約会社 不明
製造会社 中国共産党
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ S
(日本人のM〜L)
各部のサイズ(平置)
着丈 約68cm
肩幅 約48cm
身幅 約56cm
袖丈 約61cm
状 態 中古上品
官民区分 民生品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 3(困難)
5 まとめ
このモデル品は、とても忠実に官給品をコピーしています。
もしかして、官給品の製造ラインから抽出したのではないか?
…と思うくらい、よくできていますね。
それ故に、一時は「スウェーデン軍実物」として出回った時期もありました。
(タグをよく見ればわかるのですが。)
さて、この迷彩パターンは、研究者やマニアによって賛否両論です。
日本のフィールドで効果を確認してみたいですね。
近距離では、むしろ目立つのでは?…なんて思います。
一頃は、このモデルの新品が溢れていましたが、昨今は中古を見つけるのも難しいです。
(ましてやスウェーデンの官給品は、本当に少ないですね。)
もし見つけたら、程度と値段を確認して、手厚く保護してあげましょう!
(スウェーデン軍官給品が欲しいですね。)
今回は、モデル品とは言え、高品質のスウェーデン軍迷彩服を分析しました。
いやー軍装品って、モデル品も本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231021更新)
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参考:他のスウェーデン軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他の北欧国の装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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