今回は、1970年代のバーレーン(王国)の迷彩スモックを分析します。
初めて観た時は、東南アジア製のモデル品かと思いました。
でも製造に関しては、諸説ありますね。
今回も中古ですが、殆ど着用感のない極上品ですよ!
目次
- 1 バーレーン王国陸軍迷彩スモック(イギリス軍P60型・ダックハンター迷彩)とは?
- 2 バーレーン王国陸軍迷彩スモック(イギリス軍P60型・ダックハンター迷彩)の全体及び細部写真
- 3 バーレーン王国陸軍迷彩スモック(イギリス軍P60型・ダックハンター迷彩)の特徴とは?
- 4 バーレーン王国陸軍迷彩スモック(イギリス軍P60型・ダックハンター迷彩)の製造とサイズのデータ
- 5 バーレーン王国陸軍迷彩スモック(イギリス軍P60型・ダックハンター迷彩)まとめ
スポンサーリンク
スポンサーリンク
1 バーレーン王国陸軍迷彩スモック(イギリス軍P60型・ダックハンター迷彩)とは?
長らくイギリスの保護国だったバーレーン。
1971年に独立し、1975年には議会を廃止して絶対君主制に移行。
でも1990年代からは民主化が進み、2002年からは立憲君主制になりましたね。
周辺国との関係から、新米政策を摂っていて、国内にアメリカ軍基地があります。
そんなバーレーン王国の装備は、やはりアメリカ製兵器が大半を占めていますよ。
(他にはフランス軍、トルコ軍系の装備もありますね。)
しかし「元植民地(または保護国)は、宗主国の装備を採用する」という法則(?)通りの装備もありました。
今回のモデルは、そんなバーレーン王国が、独立直後に採用した迷彩スモックになります。
なんとイギリス軍のP60スモックに範を取ったデザインでしたよ。
(迷彩パターンは違っていますが…。)
さてさて、それはどんな迷彩スモックなのでしょうか?
今回は、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 バーレーン王国陸軍迷彩スモック(イギリス軍P60型・ダックハンター迷彩)の全体及び細部写真
前面
目がチカチカしてくる迷彩ですね。
迷彩の効果で、どこにポケットがあるのかすぐにはわかりませんね。
参考(比較)
イギリス軍P60スモック前面
背面
参考(比較)
イギリス軍P60スモック背面
前面裏側
背面裏側
襟周りレイアウト
特徴的な襟のステッチに注意
襟はチンストラップで立てることができます。
襟の後ろには専用フード取り付け用のボタンあり。
(フード…見つけなければ!)
前合わせはジッパーとボタンです。
うなじのサイズタグ
タグ
1974年度契約品です。(独立まもなくの製品ですね。)
ちゃんとイギリスP60改造と記載されているのが素晴らしいです。
エポレット
ややテーパーの付いたラウンド型
右胸ポケット
角度が付いていて、ボタンで開閉
左胸ポケット
向かって左側にペンポケットがあります。
腰ポケット
こちらもボタンで開閉
ポケット口にはゴムを内蔵
袖
強いテーパー付き
袖口はボタンで開閉・調整
マチ付きです。
肘の補強生地
楕円形です。
ボタン
カーキのプラスティック製
ジッパーは「YKK」
正しい選択ですね。
ウエストのドローコード
裾のドローコード
背面裾の大型ポケット
スポンサーリンク
スポンサーリンク
3 バーレーン王国陸軍迷彩スモック(イギリス軍P60型・ダックハンター迷彩)の特徴とは?
迷彩はタンの生地に、濃淡3色のグリーンとマホガニーブラウンを用いて、アメーバのような斑点迷彩を描いています。
各色は、全く接していないのが特徴ですね。
これはベトナム戦争中に旧南ベトナム軍が使用していた迷彩によく似ていますが、全くの別物です。
生地はコットンのツイルでやや厚いですが、柔らかくて着易いです。
この生地は、サウジアラビア軍の砂漠用迷彩服(グレイチョコチップ)にそっくりです。
デザインは、上述の通りイギリス軍が1960年代に採用していたP60スモックを参考にしているようですよ。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、内ポケット×2、背面裾裏側の大型ポケットです。
ライニングもP60同様、裏側の一部にしかない「ハーフライン」ですね。
特徴的な襟のステッチ、左胸ポケットのペンポケット、腰ポケット口のゴム内蔵などもしっかり作り込まれていますよ。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、確かな技術で仕立てられています。
強度も十分ですね。
仕立てに関しては、アジアの雰囲気がありますよ!
4 バーレーン王国陸軍迷彩スモック(イギリス軍P60型・ダックハンター迷彩)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1974年
・製造場所 バーレーン
・契約会社 バーレーン
・製造会社 〃
・材 質 コットン
・表記サイズ 2
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約72センチ
肩幅 約53センチ
身幅 約64センチ
袖丈 約58センチ
・状 態 中古極上品
・官民区分 官給品
・入手場所 大阪の専門店
・入手難易度 4(極めて困難)
スポンサーリンク
スポンサーリンク
5 バーレーン王国陸軍迷彩スモック(イギリス軍P60型・ダックハンター迷彩)まとめ
バーレーンは島国で、国土の大半は砂漠と岩らしいですね。
でも、今回のモデルのようなグリーン系迷彩を採用したのが面白いです。
なんでも中東などの砂漠が多い地域の人々は、グリーンという色が大好きだというのを聞いたことがあります。
この迷彩スモックも、一種の憧れから製造されたのでしょうか?
(因みに湾岸戦争時には、デザートカラーで構成されたDPMを採用していましたよ。)
一説には、何故か香港製(?)との話もあります。
(ならば、このパターンも納得?…もしかしてサウジアラビア軍のグレイチョコチップも香港製???)
グリーンが多いスモックなので、日本でも季節や場所を選べば使用できそうですね。
サバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測そして装備を揃えるのが困難ですが、独立当時のバーレーン国軍の再現(ヒストリカルゲーム)などに使ってみると面白いかもしれませんね。
ただし、この迷彩スモックも数は少なく絶滅危惧種になっています。
目にする機会は極端に少ないですが、見つけたら保護してあげましょう!
(幸い本日(20210410)現在、国内のオークションに出品されています。バーレーン軍とは記載されていないので、検索で抽出できない個体ですよ。これはチャンスかも?ヤフオク! - 希少個体 ダックハンタージャケット 美品 ユーロ...)
私は、おそらく存在するであろうと思われる、フードやトラウザースを入手したいと思います。
また、バーレーン王国では、新しい迷彩服も採用されたとか?
湾岸戦争モデルも含めて入手したいですね。
今回は、とても珍しいバーレーン王国の迷彩スモックを分析しました。
次回は、カナダ軍の迷彩服を分析します。
お楽しみに!
スポンサーリンク
スポンサーリンク
参考:他の中東国の迷彩服はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
Twitterで見つけました。
キツネの笑い声が可愛すぎる pic.twitter.com/qcwYdbbX0l
— 動物・癒しbot (@mofmof_iyashii) 2021年4月9日
キツネさん、可愛いですね💕
私もモフモフしたいです。😃
(甘噛みされたい!)
読んでいただき、ありがとうございました。
スポンサーリンク
スポンサーリンク