今回は、1970年代のアメリカ陸軍ヘリクルー(フライヤーズジャケット)を分析します。
寒候期用で、以前分析したパッチ付きのモデルと同じものです。
でもパッチがない分、今回のモデルの方が細部がよくわかりますね。
今回は中古ですが、殆ど使用感のない極上品ですよ!
目次
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1 アメリカ陸軍ヘリクルージャケット(寒候期用・後期型・プレーン)とは?
航空機開発当初から乗組員の天敵の一つである機上火災。
パイロットやクルーを守るために、パイロットスーツやフライトジャケットに難燃繊維が導入されたのは1970年代中期でした。
中でも海軍のCWU–45PやFRP-4、空軍のCWU–27Pなどが有名ですが、陸軍も研究を進めていて、同じ頃熱帯用のヘリクルーシャツ&トラウザースを開発していました。
それよりも僅かに遅れて、寒候期用のジャケットとして開発されたのが今回のモデルです。
このジャケットも、1980年代に発刊された伝説のミリタリー雑誌「PXマガジン」で大々的に紹介されましたね。
(勿論、一目惚れしたのは言うまでもありません。)
その後、CVC(コンバットビークルクルー)ジャケットと同時に輸入されたため、現在もなお混乱が続いています。
(タグの品名を見れば明らかなのですが…。)
有名なMA–1とよく似た温度帯で使用するので、とても重宝するジャケットですね。
さてさて、プレーンなジャケットはどんな感じなのでしょうか?
今回は、フライトジャケットコレクターのみならず、キャンプでも安心して使用できるジャケットをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
背面
前面裏側
寒候期用なので、ライニングは中綿の入ったキルトです。
背面裏側
前合わせはジッパーのみです。
でもストームフラップ(ウインドシールド)がありますね。
(これで冷たい風もシャットアウト!)
背中のタグ
1978年度契約品です。
裾のタグ
取扱説明書ですね。
襟周りレイアウト
襟裏にはチンストラップがあって…
マジックテープで留めて、襟を立てることができます。
胸ポケット
マジックテープで開閉
(初期型はポケットフラップがなかったですね。)
ポケット内部も勿論ノーメックスですが、容量は意外に小さいです。
裾ニット
袖
緩やかなテーパー付き
袖ニット
袖付け根裏側は、ライニングがありません。
袖ポケット
概ね袖に並行に縫い付けられています。
背中上部には、例のステッチが!
勿論CVCジャケットのスリットはありません。
メインジッパー
刻印は「G」
袖ポケットジッパー
刻印は「GENERAL」
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3 その特徴とは?
生地はODのノーメックス(難燃繊維)のツイルですが、ナイロン系の細い糸で織られているので防風性能が高いですね。
表面に艶がなく、日射や蛍光灯の紫外線で褪色し、次第に赤みが増えてくるのが特徴です。
(ノーメックスはそんな傾向にありますね。)
デザインは、とてもシンプルなブルゾンタイプです。
構成は、エポレットなし、普通襟、胸ポケット×2で、襟にはチンストラップ、袖と裾にはニットを装備しています。
全体的な縫製は、これもアメリカ軍特有の「少々雑だが強度は抜群」な仕立てですね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1978年
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 ノーメックス
(難燃ナイロン)
表記サイズ M–R
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約66cm
肩幅 約49cm
身幅 約60cm
袖丈 約61cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 愛知の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
私がこのジャケットに一目惚れしたのは、とてもシンプルなところと、あまり有名でなかったところが気に入ったからですね。
でも、当時上述の専門誌で紹介したら、編集部に問い合わせが殺到したそうですよ。
(皆同じことを感じていたのかも?)
何より襟が普通なのが魅力ですね。
(ニット襟はいかにもフライトジャケット然としていて、賛否両論ですよね。)
このシンプルで、普通な感じが良かったのか、のちに多くのアパレルメーカーがサンプリングしています。
(日本でも女性に人気のブランドから、よく似たデザインのジャケットが販売されていましたよ!)
ただファッションブランド品と官給品では、材質に大きな開きがあるので、火気には要注意です。
さて今回のモデルですが、やはり年々数は減っていますね。
このブログを始めた2年前では、まだ大手通販サイトでも数着取り扱っていましたが、それも減ってきましたよ。
ただし商品をよくわかっていない業者さんの一部には、今も十把一絡げで「CVCジャケット」として販売しているところもあります。
そんなお店では、予想より安価に入手できる場合がありますよ!
(幸いこのブログは、業者さんにもあまり読まれていないようです!😃)
探しているあなたは、CVCジャケットと表示されていても、現物や写真をよく確認してみましょう。
(特に寒候期用は、背中が大きな識別点ですね。)
今回は、アメリカ陸軍ヘリクルージャケット寒候期用のプレーンを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20241013更新)
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参考:他のアメリカ陸軍ヘリクルー・エアクルー装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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Twitterで見つけました💕
株式会社レイワ様よりキリンにシロクローバーの差し入れをいただきました!なお、クローバーは株式会社中央牧草センターより購入してもらったものです。
— おびひろ動物園[公式] (@obihirozoo) 2021年5月2日
長尺動画はこちらhttps://t.co/jckymG6zVy#おびひろ動物園 #obihirozoo #キリン #giraffe #クローバー #差し入れ #ありがとうございました pic.twitter.com/vpG3VcNsop
キリンさんのアップ、可愛いですね💕
(なかなかこんな近くで見られない!)
やはり草食動物はクローバー大好きなんですね!🍀
癒されました😍
読んでいただき、ありがとうございました。
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