こんにちは!
今回は、アメリカ軍のフライトジャケットを分析します。
MA–1などのナイロン製フライトジャケットの後継モデルになります。
現時点では、数の少ないタイプになります。
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目次
- 1 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–45P(最終型)とは?
- 2 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–45P(最終型)の全体及び細部写真
- 3 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–45P(最終型)の特徴とは?
- 4 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–45P(最終型)の製造とサイズのデータ
- 5 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–45P(最終型)まとめ
1 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–45P(最終型)とは?
ちょうど軍用機のエンジンが、レシプロ(往復内燃機関)エンジンからジェットエンジンに替わった1950年代から、世界中でナイロンのパイロット用装備が流行しました。
ナイロン繊維は、軽量で引っ張り強度があり、簡単に量産可能な「夢の繊維」でしたが、中東戦争、ベトナム 戦争などで大きな欠陥が露呈しました。
熱に弱いということです。
実際に各地域で戦争が激化すると、コクピットなどの火災により、ナイロン製フライトジャケットを着たパイロットは思わぬ被害に遭遇します。
これを重くみたアメリカ海軍は、新しい装備の開発に乗り出します。
それは、火に晒されても燃え上がることがなく、瞬時に炭化してしまう繊維(難燃繊維)を用いたフライトジャケットやパイロットスーツでした。
そうして開発されたのが、今回のフライトジャケットです。
(ただし、今回のモデルはその最終型になります。)
さてさて、それはどんなフライトジャケットなのでしょうか?
今回は、フライトジャケットマニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–45P(最終型)の全体及び細部写真
前面
以前のモデルは、シェルがセージグリーンでしたが、これはダークグリーンに変更されています。
しかも艶消しですね。
背面
前面裏側
ライニングは、キルトでノーメックス製のインターライニング(中綿)が入っています。
ちゃんとストームフラップも準備されていますよ。
内ポケットはありません。
背面裏側
前合わせはジッパーのみです。
勿論ジッパーは黒染めです。
タグ
2010年度契約で、サブタイプはまさかの「E」です。
腰ポケット
独特のフラップ付きでマジックテープで開閉
ポケット口の位置が高く、ハンドポケットができませんね。
左袖のシガレットポケット
これは継承されていますね。
袖はニットです。
勿論ノーメックス製です。
腰ニット
袖ニットと同様です。
ジッパーは全て「YKK」です。
左胸には最初からネームタグ用のマジックテープが縫い付けられています。
ストームフラップの上端は、角を落としてあります。
ジグザグのステッチ。
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3 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–45P(最終型)の特徴とは?
元々CWU–45Pは、CWU–36Pと同様 シェルのカラーがセージグリーンでした。
でも今回の最終モデルは、ダークグリーンに変更されています。
参考:セージグリーンのCWU–36Pはこちらです。⬇︎
(グレーに近いシェルの色調に注意)
シェルとライニングでは生地の織り方を変えていますね。
保温性を考慮したのでしょうか?
CWU– 45Pは、インターミディエイトゾーン(10℃〜−10℃の気温帯)を担当するジャケットなので、インターライニング(中綿)が入っています。
そのため、全体的にモコモコしていますよ。
勿論防寒能力は、ライトゾーン(30℃〜10℃)担当のCWU–36Pより遥かに優れています。
デザインは、これまでのCWU–45Pと同じで、左右の腰ポケット+袖ポケットで、袖、裾はニットです。
襟が付いていますが、チンストラップでスタンドカラーになったりしません。
襟の先端が丸く可愛いのは、音速で射出された場合に、襟の振動で顔を怪我するのを防ぐためです。
全体的な縫製は、予想以上に丁寧で、強度も十分です。
(メーカーによってこうも違うのでしょうか?)
4 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–45P(最終型)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 2010年
・製造場所 アメリカ
・契約会社 アメリカ
・製造会社 〃
・材質 ノーメックス
(難燃ナイロン)
・表記サイズ M
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約63センチ
肩幅 約48センチ
身幅 約59センチ
袖丈 約63センチ
・状態 中古極上品
・官民区分 官給品
・入手場所 岡山のマニアと物々交換
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5 アメリカ空軍フライトジャケットCWU–45P(最終型)まとめ
今回のモデルの一つ前の型までは、シェルが艶のあるセージグリーンで、どこか神々しいイメージがありました。
一方今回のモデルは艶消しで、ダークグリーンであったことから、雰囲気がまるで違っていますね。
そのせいか、マニアの間で賛否両論、激しい論争が繰り広げられています。
諸先輩方は、一様にセージグリーンモデルの、それも最初期型を最高としていて、今回のモデルはゴミ扱いですね。
でも、より実戦を考える若手は、このカラーと艶消しを歓迎しているようです。
また、今回のモデルは、やや紫外線にも強いという情報もあります。
(セージグリーンモデルは、油断するとすぐにツートーンに変色しましたね。)
さて、このジャケットですが海軍出身なので普段の使用では、かなり暖かいジャケットです。
MA–1ほど普及していないので、個性を出したい方におすすめですね。
特にバイカーやキャンパーの皆さんには、難燃性というのも手伝って安心して使えるジャケットと言えます。
勿論、迷彩スモックを準備してサバイバルゲーム、狩猟や野鳥観測に使用するのも良いでしょう。
ノーメックス製品は高価ですが、探せば安いものもあります。
(特に今回の最終型は、不人気なので平均僅かに安価ですよ。)
購入する場合は、日射による褪色と状態を確認しましょう。
使用頻度は、ジッパーのプルタブを見るのが参考になります。
(黒染めが落ちていたら、結構な使用頻度と言えます。)
今年は暖冬傾向ですが、まだまだこのジャケットが活躍できるタイミングがありそうですね。
今回のモデルは、岡山県在住のマニアの方に物々交換で入手することができました。
交換に応じてくれたGTさん、ありがとうございました。
(次回もよろしくお願いいたします。)
今回は、難燃フライトジャケットCWU–45Pの最終型を分析しました。
次回は、ちょっと変わった色調のイギリス軍迷彩服を分析します。
お楽しみに!
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参考:他のアメリカ軍難燃繊維のジャケットはこちらです⬇︎
www.military-spec-an.com ✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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